かなしろにゃんこ。さんがやってきたー狸穴猫がキャラ化されるまで その2ー

さて、前置きは抜きで前回の続きいってみよー。

前回の記事(編集さん@講談社がやってきた)はこちら

 

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。 発達障害 うちの子、人づきあい だいじょーぶ!? (こころライブラリー)

かなしろにゃんこ。 講談社 2016-07-26
by ヨメレバ

この本のレビューはこちら

 

 


発達障害者の人づきあい問題は複雑…狸穴猫結構悩む

前回の末尾で書いたように、にゃんこさんにお会いできたらサインおねだりしよう!というミーハーな楽しみに盛り上がった狸穴猫であったのだが、実はそれ以前の取材要請に対して結構頭を抱えたというのはある。

 

取材の要請に承諾のメールを出した後、ふと落ち着いて考えると、何をしゃべるかねえ?といったことでハタと困った。

つまりなんだ...当時の心境...いや脳みその状態を暴露してしまうと、実は.

 

アタマがまっしろ!

 

になった。

 

発達障害者の人付き合いをテーマにした企画だそうで、そりゃまあ需要はそれなりにあるジャンルである。

大人の発達障害者にとって人づきあいの問題は大きいし、発達障害児の親御さんの悩みも、お子さんの年齢があがればあがるほど、人づきあいの問題の比重が高くなってくる。

  

だいたい発達障害の人付き合いの問題ってかなり幅が広い。

 

心の問題、対人認知の問題、対人知識や社会的知識の不足や誤学習の問題、相性の問題...、そして対人知識や社会的知識の入りにくさの問題、そしてそれに絡んで自他区分の問題やら愛着の問題やら見え方、聞こえ方の問題、さらにそれに絡んで疲労や睡眠の問題、...さらにそれに絡んで身体や感覚の問題...

 

とまあ、ずるずる芋づるのように繋がってるのでどっから話していいのやら... 

ネタはいっぱい持ってるが、選別が難しい。 

少なくとも私の中ではずるずるといろんなモノが繋がっている。芋づるどころかそれに輪をかけた網の目のようなイメージで私は捉えている。

 

あっちゃこっちゃ繋がっているだけに、どこを突破口にしても改善には繋がるのではあるが、たぶん一点集中方式では限界がある...という見解でもある。

とはいえ、突破口にできれば改善が加速しやすいというポイントもある。誤学習や未学習がなにかと絡むとこじれやすい...というのはよくあることだし、身体や感覚の問題ってのは結構大きい。つまりそこいらを突破口にできれば楽できるし話が早い。

楽という発想についなってしまうのは私が極めつけの面倒くさがりだというのもあるが、まあ、本人にとっても親御さんにとっても楽なのに越したことはない。そんなわけで、そこいらに的を絞ろうか…と至るまでにちと悩んだ。

 

にゃんこさん来阪は梅雨のまだ開けぬ頃、今年と違って薄ら寒い日がつづいていた。

にゃんこ。さんと編集さんがアスパラガスの会に参加し、その後にスタッフミーティング(時々だが会のあとにご飯食べながらいろいろ話すだけだが)にもという手筈。

 

実は妙な理由で喜んでいた奴が一名。我が家のタヌキ亭主である。

我が家の玄関…築200年の農家仕様なので無駄にだだっ広い。もったいないのでその空間を時々屋内バーベキュー会場にしてしまったりする。天井も高いし元々の通気口があるので煙も籠もらない。

その夏、なぜかDIYにこり出したタヌキが玄関の照明を取り替え、そして玄関の上がり口を椅子代わりにできるように部屋の幅の長~い厚板を据え付けて塗装したりとまあ、いろいろやっていたのだ。

が、別に我が家は普段それほど大人数などは集まらない。

そこに降って湧いたにゃんこ。さんと編集さんが我が家に来訪という話。アスパラスタッフの3名とうちの面々を加えると9人w。

もともと客呼んで飲むのが好きなタヌキだが、今回はそれに加えて「玄関に据え付けた椅子代わりの厚板に座ってくれる人が!!」と実に妙なところでも喜んでいたのだ。

 

おっと横道にそれた。話を戻そう。

 

にゃんこ。さんがやってきた。 

にゃんこさん来阪の朝、なんか肌寒いし人数も多いからということで、ちょい季節はずれのおでんの仕込みをしてからアスパラガスの会のいつもの会場に。もちろんサインをおねだりすべく「発達障害 うちの子、将来どーなるのっ!? 」を本棚から引っ張り出して持って行く。

受付準備を済ませて待っているとにゃんこ。さんと編集さんがやってきた。

現れたリアルかなしろにゃんこ。さんは…なんというか、すっとなじんでしまう感じの方であった。

細かいことは今となっては思い出せないのだが(私は相貌失認かというくらい人の顔をおぼえられないのだ…にゃんこ。さんごめんなさいぃ!!)その印象が強く私の頭に残っている。

 

考えてみたら違和感がないのは別に不思議なことではないのかもしれない。

にゃんこ。さんもADHDのお子さんをお持ちのお母さんなんだから普段私が時折お会いする親御さんたちと同じという部分もあるだろう。だからこそ発達障害の本を書かれているのでもあるのだし。

 

まあ、例によっていつも通りに会は進行。 

テーマトークの最中は私は別のテーブルにいたので様子はよくはわからないのだが、ふと見ると頷きながら熱心にノートに大量の文字を書き込んでおられた。

休憩中に通りすがりにちらと見えたが、ノートとるのが苦手な私からすると…それはぎょえーという感じ。

 

おおお~!プロの取材現場を見てしまった!

 

という感じ。

 

その様子に、とりあえずネタはそれなりに大漁だったのかも知れぬとちょっとホッとする(そりゃあ、わざわざ大阪の端っこまで来てろくに収穫なかったら気の毒というものである)。

 

そして会の終了後、サインをおねだりしたら快く応じてくださった。

nyanko02.jpg

狸穴猫が小躍りしたのは言うまでもない。

 

そして…二年後

アフターアスパラガスのスタッフミーティング(という名のおでん食う会)はにゃんこ。さんの手によってコミックルポにその姿を現すことになる。

 

このシリーズ記事、まだ続く…かも知れないw

 

 

発達障害 うちの子、人づきあい だいじょーぶ!? (こころライブラリー)

かなしろにゃんこ。 講談社 2016-07-26
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第67回アスパラガスの会参加登録開始のお知らせ

梅雨まっただ中、というわけで、一昨日のアスパラガスの会も小雨の降る中での開催となりました。
「感覚について考えてみる」というテーマでした。
梅雨の時期に体調を崩されるかたも少なくなく、タイムリーなテーマでした。


さて、次回アスパラガスの会のご案内です。 
 

第67回アスパラガスの会開催概要



とき:2016年月7月23日(土) 午後2時~午後3時45分

ところ:JR大和路線・近鉄道明寺線 柏原駅徒歩数分の公共施設

参加費:100円(通信費・資料代等)

申込期間 2016年6月27日(月)~2016年月7月11日(月) 

テーマ :  障害特性と得意・不得意

定員:25名(先着順)
 ※定員に達しますと期日前で締めきることもありあます。参加登録はぜひお早めに!

エントリーフォームへはこちらから




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「発達障害者の特性別評価法(MSPA)」というものが保険収載されたらしい

発達障害支援のための有力ツールが保険収載!

連休前だったかfacebookで回ってきた情報なのだが、ちょっと興味深いので紹介しておこうと思う。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/events_news/department/ningen_kankyou/news/2016/160413_1.html

発信源は京都大学。

簡単に概要を説明すると、数年前からさまざまな研究機関が国の肝いりでやってる「構成論的発達科学」というプロジェクトで、京都大学でされていた研究から「発達障害者の特性別評価法(MSPA)」という評価ツールができて2016年4月から保険収載までこぎつけたんだそうだ。

どんなツールかというと、発達障害児者にありがちな障害特性を、

  • コミュニケーション
  • 集団適応力
  • 共感正
  • こだわり
  • 感覚
  • 反復運動
  • 粗大運動
  • 微細協調運動
  • 不注意
  • 多動
  • 衝動性
  • 睡眠リズム
  • 学習
  • 言語発達

の14項目に分類して評価し、レーダーチャートにして視覚化することによって、支援の迅速化、支援情報の共有化を進めやすくしようというツールである。

図を見る限り非常にわかりやすいイメージである。

具体的なやり方だが、特定のテストを利用するのではなく、本人や保護者と面談しての聴取を行ってレーダーチャートに仕上げていくとのこと。

chart.jpg

(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/events_news/department/ningen_kankyou/news/2016/160413_1.htmlより引用)

なるほど、確かにこういった共通言語的なものがあれば個別の支援をどうするかについて支援者間で話が通じやすくもなるだろうし、当事者にしても自己理解を進めやすくなるといったこともあるだろう。

 

賛否両論あるが...

こういったチャート化含めた評価法というのは、とかくいろいろな危惧や批判が出る。

「あなたはこうだから...こうしなさい」といった押しつけ支援のネタになってしまうのではないかとか、逆に「私はこうだからこう支援してくれなきゃ困る」といったごり押し要求のネタになるんじゃないかとかいうのが持ちがちな危惧だろうし、人間をこういった形で評価するのは非人間的...という批判もあるだろう。評価の観点は本当にこの分類でいいの?とか、結局聞き取りで調査って客観性に欠けるのでは?とかってな疑義もだされるだろう。

とはいえ、今までこういった個人の特性に合わせた支援につなげるためのツールの開発がほとんどなされておらず、何をどう支援していったらいいのかの共有かできていなかったことを考えたら、この評価法が保険収載されたということの意味は大きいのではないかと思う。

保険収載されればいろんなところで使われることになるだろう。そうなればこのチャートの分類が当事者の実態に本当にマッチしているのか、発達障害の障害の核心はどのあたりに?といった研究へも広がっていく可能性もあるだろう。

発達障害の障害特性といわれるものは実は不変ではなく結構変化する。そしてそれまでの人生で得た知識が関与する部分も大きい。

変化しやすい特性、しにくい特性、そして知識の関与、その相互の関係についてもわかるようなチャートができていけば改善戦略として大いに使えるようなものになっていく可能性もある。

そういった意味でも、この「発達障害者の特性別評価法(MSPA)」が保険収載されたということは、そのはじめの一歩たりうるのではないだろうかと結構期待している。

京大やるじゃん!

 

 

どこに行けば受けられるのかの情報は今のところつかんでないのだが、自分もこの評価うけてみたいなあ~と思う。

 

 

▼最近読んだ本、結構興味深いです。

 

 

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発達障害児の子育て、将来を見すえたサポート(支援)のために

サポート(支援)が重要といわれても...


発達障害に関する本は最近ちまたにあふれている。テレビなどのマスメディアでの特集もけっこう多い。


だが多くの場合「特性に沿ったサポートが重要」というのが連呼され、「適切なサポートがないと二次障害に...」ってなことが喧伝され、不安なら医療機関にかかりなさい、支援機関に行きなさいということまでしか出てこない。


だが、特に幼少時は医療機関にかかっても診断がつくだけ、あとは園や学校に相談してくださいってなことも多い。医療機関からのアドバイスもスポット的なものになる。となると親御さんは自分で発達障害児へのサポートについて勉強していかざるを得ない場合が多い。


熱心な親御さんは療育にしろ生活の中でのアプローチにしろいろんな方法を試しているようである。最近はSNSなどでそのリアルな姿を垣間見ることも増えてきて、その熱心さに驚かされることも多い。


しかし、支援に繋がり、いろいろ考えてるしとても熱心なのに次々とトラブルが湧いてきてしんどそう...という場合もけっこうある。


ずっとその原因は何だろう?と長々と考えていたのだが、あまり長くなるのも読む気を削ぎそうなので4000字以内に抑えるべく思考過程は思い切り省いて結論に飛ぶ。ほぼこれにつきると思う↓。


「見通しと目標地点がみえていない」


これがなければ「特性にあわせてサポートを...」といわれても単に甘やかすだけになっていやしないか...という不安が生じてしまいやすいだろう。


ただ、親御さんがこういった状態に陥りやすいのはある意味当然のことである。なにせ発達障害という子の問題はたいてい親業新米のうちに直面するのだから。


となるとプロである医療者、支援者が親御さんに対しちゃんと「見通しや目標地点の提供」をして欲しいところである。


支援の要、見通しと目標地点はどういったものか?


じゃあ、発達障害児の子育てにおいての「見通しや目標地点」ってどういうものなんだろう?


「子の無事な成長」「将来の自立」はまあ子が発達障害児であろうとなかろうと同じだろう。


ただ、無事な成長と将来の自立の為の方策に一般的な子育ての方法が適用できないので


「どうしたらいい?」


が大量発生する。


大量発生するのはしかたないとしても、どうしたら「将来の自立」に繋がるのか?そのあたりが見通しである。


別に発達障害児支援に限らず、何ごとにおいても見通しがないままあれこれやればトラブル対策が後手に回るのは世の必定。もちろん状況の変化はあるし見通し通りにいかないこともある、意外な盲点などが出てくることもあるが、だからといって大局的な目標地点や見通しを持たなくていいということはない。場当たり式の対処が禍根を残しやすいのもまた世の常。


ここでまた思いっきり思考過程をすっ飛ばして次なるポイントにいくが、私は目標として以下のようなものを考えている。


(1)能力を自立のために使うための体力の確保をするため、そして知覚認知の問題からくる認知の問題を生じにくくするために身体面・感覚面の問題をできるだけ少なくする。


(2)社会生活で必要となる生活スキル、対人理解、対人スキルを身に付けるための経験を増やす。


(3)誤学習を早期に発見し2に影響を及ぼさないようにするとともに、セルフツッコミを入れられるようにする。


 


成人後に出てくる問題は水面下に潜みやすい


とはいえ場当たりになりやすいのもわからないでもない。


幼児期には幼児期の問題があり、小学生、中学生、高校生...と、それぞれの時期に出やすい問題があるし、親が直面する問題と子どもの直面する問題もまたちょっと異なる。


食卓で肘をついて行儀が悪いといわれても、子ども心には「わかってるけどなんかいつの間にか肘をついちゃう」だったりするわけで(←ここまでは私の子どもの頃のことである)、これが身体の使い方の問題で姿勢の維持がしにくいこととの関連と捉えるか、単に指示が理解しにくいだけの問題と捉えるかの差は大きい。


前者の対策をとれば将来の体力問題にまで関係するので就労にまで関係する。だが、後者だと食卓だけの問題となり、潜在的にある姿勢ひいては体力の問題には手つかずになり、それが解決するかどうかは運次第だということになる。


ちなみに姿勢の維持に関しては現在の私は困っていない。なんだかんだで自分で対策してしまったようだ。このあたり詳しくはこちらの記事をどうぞ。


とまあ、水面下にもぐりやすい問題の一例を挙げたが、そのとき本人や親御さんが直面している表だった問題の陰にこういった「対策しとくと後が楽」という問題が隠れてしまいやすい。


その辺こそ医者なり支援者なりにちゃんと提示して欲しいと思うのだがあまり出回ってないので、提示されることの多い療育法や。よくありがちでピンとこない(つまり親御さんが途方にくれやすい)医療・支援・教育関係者の言動も込みにして年代ごとに表にまとめてみた。拡大しないとたぶん見えない...ので画像クリックで拡大してみていただきたい。(pdf版はこちらからどうぞ


lifespan.jpg


対策が後手後手に回りやすい理由がおわかりいただけたのではないかと思う。


 


 


将来の適応状態を左右するのは?


発達障害児が成長したときの適応状態を大きく左右するのは「体力と知覚の問題」「自他の境界の問題」「誤学習と未学習の問題」だと私は思っている。(リンクは関連の過去記事へ)。


さて、ここで前述の「目標地点」を再度引っ張りだし、なぜそれが目標たり得ると私が考えるのかかーるく説明しておこう。


(1)能力を自立のために使うための体力の確保をするため、そして知覚認知の問題からくる認知の問題を生じにくくするために身体面・感覚面の問題をできるだけ少なくする。


簡単な話、姿勢維持してある程度の時間座っていられない体力では就労もままならないし、がんばったとしても腰痛肩こりなどの身体のトラブルのもとである。そして知覚刺激疲れで体力を浪費してしまうと疲労も蓄積しやすい、睡眠の時間と質が確保されていないと知覚の問題も生じやすいなど結構身体の問題は重要だ。


さらに知覚の問題は自他の境界という問題に結構関係するだろう(この辺は先送りしてまだ記事にしてません...しばらくお待ちを)。感覚的にさっくりかいてしまうと「コタツで自分の足の存在が怪しくなる状態」では自他の区分はつきにくいだろうということだ。


 


(2)社会生活で必要となる生活スキル、対人理解、対人スキルを身に付けるための経験を増やす。


いわゆる「シングルフォーカス」だったり「他者認知の獲得」が遅れていたりすると、定型児が周囲を見てさっくり学んでしまうことを学習しそこねてしまうことが結構多い。生活スキルを獲得しにくければ自立的な生活をしにくくもなる。そして対人理解や対人理解の面で未学習が多いと「とんでもない誤学習」が起こりやすくもなる。


というわけで最低現の社会的理解、スキルは意識して増やしておくことは重要だろう。


 


(3)誤学習を早期に発見し2に影響を及ぼさないようにするとともに、セルフツッコミを入れられるようにする。


誤学習は正直なところ環境依存である。家庭でどんなに予防しようと頑張っても、子どもの生活圏が拡大するにつれ子どもが家庭の外から情報を得る機会は増える。つまり誤学習のネタは増えていく。そして一旦得た知識も年齢によって意味が変わってくることも多い。


幼保の園や小学校低学年でよく言われる「みんな仲良く」を真に受けて、その上に拡大解釈して「人を嫌ってはいけない」とか「人に嫌われてはいけない」まで思い込んだ状態で年齢があがったら、人付き合いがしんどくなるのは当然の帰結だろう。


となると、子どもがどういった対人関係理解をしているのかをよく観察し、将来に禍根を残しやすい誤学習があるかをチェックしておくとともに、極端な考え方を自分で修正できるようにしておく必要はあるだろう。 


なんのために「障害特性」の理解の必要があるか?といったら、こういった対策を立てるときに「特性を考慮にいれつつ」考えていく必要があるからだと思う。


 


というところでなんとか,目標の字数に収まったようだ、ではまた。


 





先輩お母さんの本▼



脳の可塑性にワクワクする本▼








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アスペルガー症候群かもと思ったら-支援に繋がる前に知っておきたい7つのポイント-

アスペルガー、発達障害関連情報はカオス?!

支援迷子・情報迷子にならないために

我が子が、自分が、アスペルガーかも?と思ったら...今のご時世ならまずするのが「Webで情報をあさる」だろう。

これを読んでいるあなたもそうやってここにたどり着いた方かもしれない。

だが、アスペルガー症候群、発達障害といったものを調べるとまあ出てくる情報がカオスである。

「障害か個性か?」「周囲の理解を」「療育が必要」「治らない」...じゃあいったい何をどうしていいのか?といいたくなる多すぎてクラクラしそうだ。

そしてWebの発達障害関連の情報にもまれて、でもやはり気になるとなるとお世話になるのが各地域の発達障害者支援センター(発達障害者支援センター一覧はこちら(当ブログ別館))や、児童相談所(児童相談所一覧東日本版児童相談所一覧西日本版)だろう。だが、これも実は結構地域によってクセがある。

というわけで、カオスに飲み込まれないために気をつけたほうがいいポイントというのををアスペルガー当事者目線でざっくりと書いてみた。

 

1.身体や感覚の問題は大きいと心得る 

アスペルガーというと「空気を読めない」というのが取りざたされることが多いが、結構身体のモンダイは

身体と身体感覚のモンダイは結構大きい

アスペルガー児者は姿勢があまりよくないことが多い。猫背だったり前屈みだったり、歩くとつま先立ちだったりドラえもん歩きだったり、そして座っていてもぐにゃっとしてしまいがちだったりその逆でカチンコチンだったりとまあ、パターンはさまざまだがとにかく姿勢があまりよくない。

あっちこっちによけいな緊張があったりすればそりゃよく眠れないってことも多くなる。

その状態でまともに仕事なり学業なりしようとすれば他の人より疲れるのは当然だし、それは意欲や気持ちにも影響してくる。

そして身体感覚の問題もある。身体感覚がつかみにくく「コタツに入ると足がなくなる(ニキ・リンコさん)」などの状態では日々の生活動作あちこちに困難を生じる。他にも痛みを感じにくいだとか体温調節が苦手で汗をかけないなど、いろいろある。

こういった身体の問題を放っておいていいわけはないだろう。

知覚のモンダイも結構大きい

感覚過敏というと「ある種の音が苦手」とか「光に敏感でまぶしがる」というように書かれていることが多いが、これは「苦手」で済まされない問題だ。簡単にいってしまえば極端な「音疲れ」「視覚疲れ」が生じる場合が結構あるのだ。

極端な偏食なども味覚の問題であることが多いと思うしそれは他の感覚と連動する場合もある私自身音疲れ状態だと味覚がおかしくなる)。

 

身体や身体感覚・知覚の問題は本人にとってはそれがデフォルトだし人と比較するのが難しいため気がつきにくい。デジタル耳せんを試してはじめて音がしんどかったことに気がついたという人も実際にいる。

先ずはこのあたりの対策をしないと何の対策をしてもなかなか効果が上がらないといったことはあり得るだろう。

 

関連記事:デジタル耳せん(キングジム製)を買ったのでその感想 【聴覚過敏対策グッズ】

2.「周囲の理解」を過剰にあてにしない 

あちこちの発達障害本には「周囲の理解が重要です」的なことがよく書いてあるが、これが実は結構クセモノだ。どこまで理解すべきか?どこまで許容すべきか?という問題が生じる。

結論から言えば「他人に損害を与えたり我慢を強いるような事への理解は得られない」という非常に常識的なラインで世の中動く。

特性だからと仕事の場で遅刻しまくれば信用を失うのは当然である。アスペルガーという障害名は免罪符ではない。

もう一つ

「周囲の理解が重要」を反転させて「周囲が理解すべき」ととらえてしまうと何かと不満の元になる。

いくら「周囲の理解が重要」と医者や支援者が言ったたところで、それができるのはせいぜい親や福祉関係者、教育関係者どまりだ(それで飯食ってるなら理解しておけよと言いたいが結構怪しい場合もあるのが現実)。

いちいち気にして「理解のある環境」を求めていたらいつまで経っても自立には近づけない。

社会に理解を広げるべき...と言って啓発活動にはしったところで必ずタイムラグは生じるので自分には跳ね返らない、そして理解したくない人は世の中には必ずいる。それをどうこう言っても始まらない。

とはいっても世の中けっこう捨てたものではない。誠意をもって交渉すれば理解を得られることも結構ある。

棚からぼたもちのように上から理解が降ってくるのを待っているよりは、自ら交渉して理解を得ていく力をつけたほうがオトクなのだ。

  

3.既にしてしまった誤学習はあると心得る 

社会的知識はけっこうあやしい

アスペルガー症候群児者では人の視線がわかりにくかったり、自他の区分があいまいだったりするため、知的に問題がなくても社会的な知識を習得しにくいといったことがあります。

ごくごく簡単な人付き合いの基本を学習しそこねていたり(未学習)現実から乖離したした思い込みを持っている(これを誤学習という)ことがよくあります。

「場の全員が仲良くすべき」「お金儲けはよくないこと」「人にアドバイスを貰ったら必ずその通りにしなくてはいけない」...などがありがちな誤学習ですが、ものが「誤」であるのでバリエーションは限りがありません。算数のテストで考えてみれば簡単な話です、正解は1つでも誤答はいくらでもありますよね。

「無礼な態度をとる」「話が通じない」「変なところで怒りっぽい」などは、その陰に誤学習や未学習が隠れていることがよくあります。

 

誤学習の解除・修正がキーポイント

ある時点でアスペルガーであることに気づいたとして、気づいて以降は誤学習が少なくなるようにという対策はいろいろ立てられますが、人間には個々人それぞれに生きてきた歴史が必ずありますから未学習や「すでにしてしまった誤学習」はあると思っていたほうがいいでしょう。

幼稚園、小学校段階でしてしまった誤学習に気づかれないままで、後年影響してくることもよくあります。「お金を稼ぐことが怖くて就職が怖くなる」とか「アドバイスを受けたら負けと思っているため職場で人の助言に怒り出す」など、ちょっと困ったことは後から起こります。

こういった誤学習を解除・修正が本人が楽に過ごせるためのキーポイントであることはしばしばあります。

ただ、「すでにしてしまった誤学習」の発見、解除、修正にはそれなりの時間がかかりますので、焦らずにつぶしていくことが必要。

 

4.愚痴のこぼしあいからは多少距離をおく

誰にもいえない悩み...を共有する仲間がいれば心強い。それは確かだ。

だが、愚痴をこぼしてスッキリして気力が戻って...という効果がある反面、仲間を選ばないと「治らないからしかたない」を繰り返し脳みそすり込むだけになってしまうということもありうるのだ。

「しかたない」に埋没してしまえば建設的な取り組みがしにくくなるのは当然だろう。

成人においては「どうしようもない→社会が悪い」といった誤学習の上塗りで社会への恨みを募らせてしまう危険もある。これは避けた方が生きていきやすい。

親の会でも当事者会でも、愚痴のこぼし合いが多い場であるなら、多少距離をおいたほうがいいだろう。

 

5.医療も支援も選んだ方がいい 

医療も支援も選んだほうがいい。アスペルガーなどの発達障害を診断できる医師が増えはしたが、二次障害に対する投薬以外のフォローまでできる医師はそう多くはない。

支援もまた似たり寄ったりだ。最近は支援機関の数こそ増えてきたがにわか支援者も多いし、「かわいそう」と過剰な保護に走りたがる支援者もまた結構多い。特定の療育方法を”ほとんど信奉”しちゃっている支援者もいる。

はじめ良いと思った支援が問題が解消されて合わなくなるということもある。それでも「まだまだ」と支援者が押しとどめることだってある(特に就労関係)。

だからこそ医療も支援も選ぶ必要があるし、選ぶためには冷静な目で観察することが必要だ。

もちろん医療や支援を選ぶにあたっては、「できるだけ自立方向に向かうようなもの」という選択もあるし「かわいそうだから周囲に理解をごり押ししても努力はさせたくない」という選択もある。お子さんの場合そのあたりは親御さんの選択が重要だ(あまり後者はおすすめしないが)。

 

選ぶためのヒントはこちら(長いけど)↓
発達障害児への支援と療育を「機能-行動モデル」で考えてみる

 

ついでに言うなら支援や医療で多少ハズレをひいたとしても嘆くほどのことではないのだ。次項はそこらへんについて。

 

6.自分でor親御さんができることは結構たくさんある

成人のアスペルガー者で起こる困りごとの大半は二次障害を除けば「身体と知覚の問題(体力含め)」「社会的知識の問題(誤学習含め)」「生活スキルの問題」「不注意や衝動性の問題」が大半だ。

「不注意や衝動性の問題」を除けば、身体作りをし、社会的学習を経験を増やし、生活スキルを上げるといったことで対策できるではないか?!

そして身体作り、さまざまな経験とその適切な理解、生活スキルの獲得というのは特別な療育、教育施設でなくても可能なことである。

料理のお手伝いだって立派な療育だしリハビリだ。各種のボディワークは身体作りにかなり役立つ。最近は過敏対策に便利なツールも結構多い。

いい支援に恵まれないと嘆く前に手近なできることをやってみた方がいい

下の本は最近出た本だが、そういった手近な工夫と、それを生み出す考え方のヒントが盛りだくさんの本である。著者のこよりさんは、自閉っ子のお子さん2人を自らも病気がありかつ介護等で多忙な生活の中で育て上げた方である。療育資源に恵まれない中、観察と工夫で乗り切って来たこの記録はこれからお子さんの障害に向き合おうとする方に勇気を与えてくれるだろう。

7.「自立して幸せに人生をおくるために」という前提をくずさない

特に就労や進学の場面で「やはり支援をうけられる場でないと...」ということを言われる場合もあるかもしれません。

具体的には障害者就労をすすめられたり、支援級や特別支援学校への進学をすすめられたりという場合です。

それ自体は問題があるわけではありません。状態によってはその必要がある場合もあります。

現在できないことと将来できないことは別

ただ、「アスペルガーだから、発達障害だから○○がダメだからこれでよしとしておかないと」という思考をもってしまうとさまざまなことにトライすることが難しくなってしまいます。

つまり以降の人生が「消化試合」になってしまいます。

これでは人生つまらなくなってしまいますし、努力しようという気持ちもおきにくくなって当然です。

ですから、医療や支援で「自分にとって消極的過ぎるおすすめ」をされても真に受けすぎないことが肝要です。

もちろんそのとき休養が必要であれば休養すべきでしょう、さまざまな支援を必要とする時期ありますのでそういうときは利用したほうがいい場合もあります。

ただ、うける支援が支援という名の過剰な保護になっていないか?という目を常にもっておく必要があるということです。

すべての支援も療育も

自立して幸せに人生をおくるために

利用するものだということを頭の片隅に必ずおいておいて欲しい。

 


関連する書籍の紹介

 


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アスペルガーと脳の疲れ(おまけ:狸穴猫式脳みその手なづけ方)

ASD者の脳は疲労しやすい

脳が疲れやすい...というのを自覚したのは確か中学生くらいの頃だった。

ラジオを聞きながら勉強するというのが流行りだした頃だったと思う。友人からラジオのおもしろさというのを伝え聞き、ながら勉強とやらがやってみたくなった私は、ある日部屋においてあったラジオのスイッチを入れてみた。

が、あっという間に私は挫折を味わう事になった。

ラジオから流れてくる音楽やトークが耳に入ってくると参考書の文字を追えなくなる、参考書の文字を頑張って追おうとするととラジオの音にめちゃくちゃイライラしてくる。並んでいる文字を目で追っても意味がストンと脳みそに入っていかないという現象は不快極まりない。

小一時間もしないうちにラジオのスイッチを切ったが、急激に理解のパフォーマンスが落ちている感じが続き、スイッチを切ったからといって即座に回復しないのが気になった。

変なところで負けず嫌いな気持ちがムクムクと湧き起こり、「ながら勉強くらいできるはずだ」と、その後何度かラジオを聞きながら勉強にトライするということをやってみたが、毎回無残に撤退するということを繰り返した挙げ句、

「私の脳みそはながら勉強に耐えられる仕様にはなっていない」

と悟った。

まあ、昔からながら勉強は効率が良くないという話はよく聞くし、別にラジオを聞く必要もないので問題はなかったが、脳の疲労、脳のパフォーマンスというものを意識するようになったのはこれがきっかけだ。

この件以降、いろいろ自分自身で実験してみたり、人から話を聞いたりしてどうも脳みそが疲れやすく、他の人が耐えられる刺激でパフォーマンスが落っこちる。環境の確保とともにチューニングが必要な脳みそだということがわかってきた。

元々身体が弱く、ちょっと寝不足をするとすぐ風邪を引いて寝込むといったこともあったし、目が疲れやすくて長時間本が読めないのに本を読むのが好きといったこともあったので、この上脳みそのパフォーマンスを下げてはお話にならないというわけで、以降、脳みそのパフォーマンスを落とさない方法、できれば上げる方法、下がった時にできるだけ早く回復する方法などを模索する方向に走ったわけだ。

 

ま、ここまでだとあまり役に立たない話である。

というわけで、現在私が脳みそのチューニングや脳みその疲労回復に使っている方法を公開してみることにする。

狸穴猫式脳みそのチューニング法

以下はあくまで私が私自身のためにやっていることなので合う合わないはあるだろうとは思うので念のため。

1)脳みそのパフォーマンスを上げる方法、下がるのを予防する方法

  • デジタル耳栓を利用して聴覚によけいな負荷をかけないようにする
  • パソコンの画面の色をかえるソフトを利用し、視覚によけいな負荷をかけないようにする。(昔はノートの紙の色にこだわっていた)
  • 腹式呼吸をしたり簡単な気功(タントウ功など)をする。
  • ときどき目の運動、首の運動をする。
  • きつめの五本指ソックスをはく(身体感覚がつかみやすくなるせいか何か楽)
  • ときどき普段やらない身体動作をあえてしてみる。
  • 寝る前に金魚運動やあべこべ体操や気功をする(睡眠の質の確保のため)
  • 睡眠時間を確保する。

  

2)パフォーマンスの落っこちを早めに自覚するためのマーカーにしているもの。

  • 足の指:足の指が縮こまるときは結構脳みそが疲れている。
  • 視界:いつもより暗いような気がするときはやっぱり疲れている。

  

3)パフォーマンスが落ちちゃった時の回復のための方法

 
  • 金魚運動、あべこべ体操、気功などをガッツリやって緊張をとる。
  • 視覚、聴覚をしっかり休める(アイマスクや耳栓をつかうこともある)。
  • 圧感覚を利用して体感の認知を楽にする。(重いふとんをかける、敷き布団を掛けてしまうのが手っ取り早い)

 

とまあ、手を変え脳みそのパフォーマンスの維持をしているわけだったりする。

 

限られたリソースなら効率よく使う工夫をしておいたほうができることは増えるし学習も楽になるのでいろいろ便利ではないか…というお話でした。

ちゃんちゃん。

 

↓下記は高次脳機能障害の本ですが、似てるんですよね。

 


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稼ぐ力、就業する力って何だろう?-発達障害者の雇用を職業準備性から考えてみる-

前回、発達障害者の雇用を拡大するにはどうしたらいいかを考えてみたら…(ちと暴論)と題して1本記事を書いたわけだが、「稼ぐ力」をあげるといってもいったい稼ぐ力ってどういうものなんだ?ってなところをほったらかしていたので今日はそこのところに触れてみる。

稼ぐ力といっても…

稼ぐ力…というと、まず実務スキルとか、コミュニケーションスキルなどを思い浮かべる方も多いと思う。

しかし、実務スキルなんてのは職種によって全く異なるし、資格があったから仕事ができるというものでもないようだ。コミュニケーションスキルにしてもまた職種によって必要なレベルはまちまちだ。

好きこそものの上手なれという諺はあるが、その世界に突入してみたら結構好きになったという場合も結構あるし、いいと思って入ってみたもののイマイチ…というケースもよくあるので、その辺も何ともいえないし、とにかく食うために仕事をしたいという場合などはあれこれ言ってられない部分もあるので、好きなことや得意なことがあることがさほどのメリットにならないケースだってある。

となると、稼ぐ力っていったい何だろう?ということになる。

職業準備性という考え方

最近知ったのだが、職業リハビリテーション方面では「職業準備性」という言葉が結構出てくる。職業準備力とか、就業準備性といった言葉であることもあるがだいたい概念としては同じようなモノだ。

かいつまんで行ってしまえば「職業適性以前の力」である。職業準備性ピラミッドとして図になっていることも多い。↓

syokugyo_s.jpg

このあたり詳しい話はこちら→就業支援ハンドブック/(独)高齢・障害者・求職者支援機構

なるほど、それなりによくできている気はする、確かに下の方は就業の基礎である。

ところが、発達障害で就労の問題が浮上する場合、多くの人が問題にするのはだいたい上から2段目まで、多い場合でも上から3番目までである。

就業準備性というのは重要なんだろう。ただ、実際問題として就業に苦慮している人の多くは、さらにそれ以前の部分で躓いている場合も多いような気がする。

就業準備性はもうちょっととらえ方を変えてみる必要はあるかもしれない。



金剛山登山からの体力考

ちょいと話がそれるが、5月の連休に金剛山に登ってきた。大阪で一番高い山とはいえ標高は1000メートルちょい。スニーカーで登れる軽登山の範囲である。

kongousan.jpg
↑本文には関係ないが金剛山の9合目にあったクスッと笑える道しるべ

リウマチが膝に出ていた数年前は、もう登山にはいけないかな~と諦めぎみだったことを考えれば頂上まで登れたこと自体快挙であるのだが、体力について考えさせられる登山だったのだ。

友人(30代半ば)と友人のお母上(60代なかば)と私(51才)とうちの娘(10才)の四人で登ったのだが、体力差が歴然!

膝に不安を抱えているので一番へばるのは私だろうとはおもっていたが、あとは年齢順にへばるのではないかという予想は大きく裏切られた。

最高齢である友人のお母上が一番元気だったのである。登るのも超早いしバテている様子もまるでなく、さらには翌日も元気に出かけられたとのこと。小学校の教員を長年勤めて退職された方なのだが、いやはや、小学校の先生の体力恐るべし!である。

確かに小学校の先生が遠足くらいでバテていたら仕事にならないだろうな~などと思ったわけだが、ここでバテバテぐみの30代、50代と何が違うのか?というと回復力かなということになる。

これはどの仕事においても重要なポイントだろう。

体力というとついつい筋力だとか持久力だとかといった方に目が行ってしまいがちだが、就業に必要な体力というのは

回復力=翌日に疲れを残さない力

なのではないかと思うのだ。

疲れがたまりにくく回復しやすい体質、落ち込みから回復しやすく、物事にとりかかりやすい思考、そんなものが浮かんでくる。



狸穴猫的に就業準備性の切り口を考えてみた。

そんなわけで、ちょっと前にツイっターでつぶやきながらふらふら「稼ぐための基礎力」を考えていて出てきたのが下記である。

  • あれこれ人に効いたり調べたり工夫したりして物事にトライし続ける力
  • 余計なことを気にしない力、
  • 疲れから容易に回復できる体力

折角だからと図にしてみたのが下記。

syokugyo02.jpg

万全ってわけじゃないけれど、ある程度これらの力を確保しておいたら、色々な職でしばらくやってみることができるんじゃないかなと思うのだ。

所詮仕事はやってみるまで分からない部分がある。そしてある程度がんばってみないことには適性があるのかどうかすら分からないといったことも多い。

正直なところ、細かいスキルはあとづけでもOKだと思う。

上の方にあるピラミッドを構築しやすくするために、この三つの要素が必要なのではないかという話でした。

 

 

 

 

↓とにかくラクになれる身体が基本…だよねえ。

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自閉っ子の心身をラクにしよう!

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【書籍】自閉っ子の心身をラクにしよう! 栗本啓司著

今日は書評、しかもかなりおすすめ度の高い本だ。


自閉っ子の心身をラクにしよう!

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操体法をベースにした自閉っ子向けの心身のコンディショニングの本


著者の栗本氏は小田原でからだ指導室あんじんを開いておられる方。今年の6月に開かれたこの本の版元である花風社主催のコンディショニング講座に参加した際にお目にかかったが、細身の好中年といった感じで作務衣がよく似合う方。



この本の末尾に栗本氏の読んできた本ということで様々な書籍が挙がっているが、その書籍名からも、氏が洋の東西を問わず、様々な手法や理論を柔軟に取り入れ、現代人の心身を癒す方法を構築しようされている方だというのがうかがえる。





簡単に試せるボディワークのハウツーがぎっしり


実はこの本は花風社の自閉っ子シリーズの中ではかなり異色である。


ニキ・リンコさん、藤家寛子さんの体験談や変化などから自閉症児者の不思議に迫っていくタイプや、治療者、支援者として成果をあげげられている方のノウハウや考え方を探ったり、そこから問題提起をしていくといった感じの本が多いのだがこの本はまるで異なる。


読んですぐに使える本である。


難しいことはとことん抜きにしてあるといった印象すらある。


説明部分もとても簡潔かつ感覚的に理解でき、うんうんなるほどと思いながらサクッと読み終えられる。この強烈にサクッと読める感は対談本だからというわけではないと感じる。たぶん編集方針なんだろうと勝手に納得。




棒人間からの脱却は関節から


自閉症児者の姿勢の悪さや歩き方の問題は私も前に書いたことがあるが、栗本氏も同様の現象に着目していたようである。


この本では姿勢の問題に関するアプローチとして、操体法の手法をベースにした手法が紹介されている。その要が「関節から」という視点だ。


確かに接触にたいする過敏がある自閉症児者には身体の末端部分へのアプローチのほうが容易だ。また身体各部はつながっているのだから、末端に近い部分へのアプローチが全身に波及するというのは東洋的な考え方から言えばごく自然なものでもある。


体幹部への身体接触を嫌がる自閉症児へもアプローチが可能な方法というのは非常にありがたいものだ。



紹介されているワークのほとんどが「体力」とか「がんばり」を必要としないところもやってみる事への敷居を低くしてくれるポイントだろう。



睡眠障害、多動や自傷を身体の使い方という視点から見る



何かで緊張していて睡眠に問題が出るというのは別に自閉症児者でなくてもあるだろう。


この本は、自閉症児者の様々な行動の問題をそういった誰にでもある現象の延長線上にあるものとして捉え、さまざまな解決方法を提案してくれる。


睡眠、排泄、自傷、多動の問題は自閉症児者のQOL(生活の質って訳すことが多い)に大きく影響する問題だし、できるなら何とかしたいと思う部分ではあるが、ほとんど投薬での対処しかなかったものだし、その対処がためらわれる部分でもある。


栗本氏はここに姿勢との関連を見いだし、身体全体のバランスといった東洋的な視点と操体法という手法を持ち込むことによって対処方法を編み出してきたわけだ。いろいろな場面でしっかりした姿勢が大事とも言われるし、良い姿勢で無駄のない動きをする人には余裕があるようにも思える。感覚的には非常に納得がいく話だ。



あまりこういった視点での対処法を提供してくれる本は多くないし、あっても取り組むのに高額な費用がかかったり現実的でないのだが、この本で紹介される身体ワークは身体ひとつあればいいので気軽にやってみることができる。それなら試してみても損はないだろう。



自閉症スペクトラムの理解の助けになるだけでなく、使える方法の引き出しを増やすといった意味合いからも、自閉症スペクトラム児の親御さん、自閉症スペクトラム当事者、そして支援者といった自閉症に関わるすべての人におすすめできる本だと思う。




自閉症児の親御さんも楽にという思想



自閉症スペクトラム児をもつ親御さんは大変だ。多動などがある幼児では親はその対処だけでもへとへとになる。さらに親御さんが定型発達者の場合だと、児の行動・言動が親の想像の範囲から大きく飛び出してしまうのでなかなか理解しにくい上に予測もつかず右往左往することになる。疲れるのはむしろ当然だと思う。


子どもに優しく接したい、理解したい、できるだけ良いアプローチをと思っていてもエネルギー切れになりやすい由縁である。親御さんのエネルギー切れをなんとかすることも重要な課題だ・


この本では数々の身体アセスメントと身体ワークが紹介されているが、その大半は子どもだけでなく大人もできるものだ。親子でやるものもある。



高価な機材を必要とするものは何一つないのでお財布にももちろん優しい(どのくらい優しいかというと、4000円のデジタル耳せん買うのに数ヶ月呻吟する程度しみったれた狸穴猫が全く気にならない程度である)。


身体ワークの紹介がはじまる9章の冒頭は親御さん向けの身体ワークがでんと構えているのだ。


毎日子育てにがんばっている親御さんにも楽になって欲しいという著者と版元の願いが感じられる部分である。


私もやってみたが、とても簡単なワークだが非常にリラックスできるものだった。


 


※おまけ  身体ワークというのは合う合わないが多いとも言われるが、この9章冒頭のワークはかなりヒット率が高いものだと私は考えている。というのは、狸穴猫が最近ときどき出かけているフェルデンクライスボディワークのレッスンの冒頭にやるワークがこのワークとの類似性が高いものだというのがある。手法の理論面の違いを超えて採用されるアプローチというのは本質に迫ったものである可能性が高いと考えられるからだ。








言葉にこだわるASD者の皆さん向けの注意書き



この本の内容の厚さとその語り方の平易さは特筆に値すると思うのだが、読みやすい反面、成人のASD者などで言葉の意味にこだわってしまう癖のある人には辞書的意味から遠い感覚的表現が多用されることによって若干読みにくさが生じてしまうかもしれない。



ちょっとだけ引用




今見てきたとおり関節の可動域の少ない人もいて、それが実は「じへいっこ」の姿勢のつま先立ち等につながるのですが、一方で関節がつながっていない人もいます。

自閉っ子の心身をラクにしよう! p31より引用




この「関節がつながっていない」という言葉に「関節はつながってるよ」とポンと浮かんでしまい拒否反応を示してしまう人もいると思う。だがちょっと待って欲しい。



「関節がつながっていない」を「関節の前後がうまく連動していない状態」に


「関節をつなげる」を「関節の前後が連動できることを脳に学習させる」に、それぞれ読み替えるだけで拒否反応は消えるはずだ。



こういった読みかえは基本、個々人が勝手にやるものだと私は思っているのだが、この本の内容は成人当事者にもあてはまることが多いし、身体ワーク部分もすぐ試せることが多い。もし上記のような表現の問題だけで毛嫌いしてしまってはあまりにもったいないと思い、今回はあえて読みかえ例を書いておく事にした。




勇気をもって道を開くということ


本の内容からはちょっと離れるが、この本が出版されたということに私はとても勇気づけられた。


自閉症スペクトラムの療育や適応改善で、身体へのアプローチといえば感覚統合療法が有名ではあるが、それとて効果に関する充分なエビデンスが無いと批判されることもある。ということはどういうことかといえば、この本の出版には「個別性が強すぎる」とか「エビデンスがない」などの批判の声が出る可能性がつきまとうということである。


自閉症児者の姿勢をはじめとする身体面の問題は支援の現場では認知されていたことだろうが、その理由にまで触れたものはいままで無かったのであるから尚更だ。



こういった背景を考えるに、この本は著者と版元の勇気の結晶であり、それは自閉症児者とその親御さんへの力強いエールである…と、勝手に解釈して勝手に感謝しておくことにする。



ついでだから書いておくが、そもそも、自閉症スペクトラムというものが感覚面の問題をのぞけば「社会性」に関連する生活行動レベルの事象で定義され、その原因が「脳の器質的障害」とされている状態でEBA(「エビデンスに基づく治療」と訳される)に準ずる療育が適切に選択できるのか?といえば否だ。


自閉症児者の身体面の問題すらろくすっぽ障害の定義に取り込まれていない状態では「どこからどこまでが療育で変わる可能性がある問題なのか?」が判別できるわけがないだろう。「表面的なできること」を増やせるかどうかしか判定材料にできない現状で、心身の全体に及ぶような療育法を、エビデンスを元に判定できるわけはないというわけだ。


それだけに親御さんは療育の選択に悩むだろう。かなり有望そうな方法からどう見ても怪しい方法まで、そしてタダに近い方法からめいっぱい高額な費用がかかるものまでと、療育法自体玉石混淆であるのだから尚更である。


親は我が子をじっくりと観察し、害がなさそうで良さそうな方法を、自分の目で勇気をもって選ぶしかないわけだ。




ただまあ、そんなややこしい話はさておいて、まあ、まずは9章の身体ワークでスーパーリラックス体験をしてみてもいいかもしれない。



身体が欲するものはきっと身体が教えてくれるさ
…というちょっと東洋的な身体観を振りまいて本稿は終わることにする。






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↑この本もなかなか興味い深い本だった。










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