「自閉症・アスペルガー症候群 RDI対人関係発達指導法」を読んで雑感

笑える…「自閉症・アスペルガー症候群RDI対人関係発達法」を読み進めるうちに笑えてきた。


ちょっと前の記事で紹介したこの本だ。

RDI「対人関係発達指導法」





この指導法、「集団自我」なるものをもって「仲間との活動」を心底楽しいと思えることが高次の目標の一つとされている。


安直な感想であるが、

それってそんなにいいもんなのかい?

である。



私とて人と関わり合いになるのが別に嫌いではないし、その人の人となりや考え方を知ることは楽しい。


が…この本で言うところの「We go」感覚はない。
端的に言ってしまえば集団としての「仲間」感覚は私には乏しい。


「個」は常に「個」である。
これがアスペルガー的考え方のように思う。


この本にはさまざまな段階での「目標」が掲げられているが、その目標のうち「○○で安心感を得る」とか「○○を楽しむ」なんてのにははっきり言って抵抗を覚える。


特に、他人と何かをやるということに関して、「誰かと何かを共同でやる」ことだけで楽しいと思うのが幸せだというのははっきり言って定型発達者の著者の傲慢でしかないだろう。


本当に楽しいと思えるならロジャーという「悩める青年」がこの本に登場する余地はないはずだ。


過激なことをいってしまえばこの指導法のメイン部分はアスペルガー症候群の人間をむりやり定型発達者の感じ方をするように変容してしまうものだ。かなり洗脳に近いとも言える。



この指導法を受けた児童~青少年に「そう感じなくてはならない」「そう反応しなくてはならない」という潜在的強迫的な意識がどこかに残るのではという危惧を覚える。



++++


ところで、関係ないんですが、今日アクセス解析を見てみたら、URLの直接入力でここにいらしている方が多いみたいなんですね。それも昼過ぎから急にアクセス増!

どういった訳なんでしょう?
何かで紹介されたのかしらん?

誰かご存じでしたら教えて下さいませ。

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出て行け!!

アスペルガー症候群者は往々にしてとんでもない聞き間違いをする。



それは夕飯前のことであった。
父と息子の間に火花が散った。



ヒイロ:この時期は蚊が多くていやだなあ。

タヌキ:そんなにいやなら出て行け!!

ヒイロ:?????



タヌキが「時期」「家」と聞き間違えたのが原因であった。


タヌキも疲れていたのかも知れない。
しかし、うちのタヌキもやっぱりアスペルガーくさい。


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エビリファイと吐き気のその後

前の前の記事で書いた吐き気の話のその後である。

吐き気でしこたま苦しんだ翌日。
エビリファイを飲もうかどうか正直言って迷った。


しかし、エビリファイはなんか脳みその方にはフィットしているような気がしてならないのだ。


エビリファイを飲んでから、昼間の妙な眠けとだるさは徐々に消えてきたような気がする。それになんだか物事に集中できる気がする。


それに洗濯機を回しながら書き物をしていてもイライラしない。(なぜかこれができなかったのだ)


わりとさっくり物事をはじめられる。


ここでやめたらあの呆けた生活に逆戻りかと思うと、やめる踏ん切りがつかない。大体脳みそ系の薬は眠け以外の副作用なら慣れると副作用がおさまることが多い。


結局、吐き気の出た翌日、私はエビリファイを飲むことにした。しかし吐き気が怖いので吐き気止めの薬をエビリファイを飲む一時間前に飲んでおいた。


結果…吐き気はなかった。


翌々日も同様にした。


そろそろ慣れてきたかも知れないと思い、その翌日は吐き気止めとエビリファイを一緒に飲んだのだが、するとやっぱり吐き気が出る。吐くほどではなく、しばらくしておさまった。


吐き気はやっぱりエビリファイのせいだったようだ。


吐き気が出た日から4日目、私は吐き気止めをあえて飲まなかった。


少し胸がむかむかするがまあ我慢できる範囲である。
かくして、私はエビリファイを飲み続けることにした。



脳みその調子はいい。
パソコンにむかって呆けるでなく、まだ集中力が2~3時間しか続かないとはいえ、大してイライラもせず「一応本業」のアフィリエイトの仕事ができているではないか。


無用に焦ることも少なくなった。


こんなに頭がスッキリしているのは何年ぶりだろう。


何より嬉しいのはここ一年完全にさぼっていたホームページの更新作業ができるようになったことだ。私にとってホームページの更新はパートがわりなのでこれは大きい。



まだ外に出るのがおっくうなのは変わらない。
しかしエビリファイのおかげで脳みその調子は上向いてきたのだけは確かだろう。


とりあえずこの調子が続けと祈るのであった。

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誤配慮いただきありがとう

タイトルは断じて誤変換ではない。


昨日、娘の保育所のお迎えタイムにそれは起こった厳然たる事実である。


私は娘の保育所の担任に私と息子がアスペルガー症候群であること、そして娘も「怪しい」と言われていることを1週間ほど前の面談で保育士伝えてきた。


前提条件は上記である。

さて、昨日の帰り際、保育士が私に声をかける


「あの~狸穴猫さん、バザーの品が出てないんですけど~」


その時やっと私は先週あたりから教室の前に置かれた段ボールの意味を理解した。


バザーの供出って、強制だったんだ!


お知らせのプリントもなかったのできっと任意だろうと思いこんでいたのだった。


「え…お知らせ何かきてましたっけ?」


とまぬけな質問をすると先生は申し訳なさそうに言う。


「あの…ドアのところに張ってあったんですけど」


よくよくドアを見るとバザーの供出お願いの張り紙と出品チェック表がでかでかと貼ってある。


気にもしていなかったので全く目に入っていなかった。
普通の人はあれで気がつくんだろうなあ…と、自らのアスペルガーをちょっと呪い、よく読んでみる。


「ティッシュ一箱・台所用品2点・その他3点」


ま、いいさ、何とかなる…
そう思いつつも、覚えていられるかが気になってじーっと張り紙を見ていたら声をかけた保育士が、


「あの…なんだったらメモしましょうか」と言ってくれる。


これはありがたい。私の脳みそはずっと不調でこんなもん覚えていられる自信がない。素直にお願いすることにした。


「あ…はい…お願いします」


その直後、私は信じられない言葉をきくはめになる。


「あ、漢字大丈夫ですか、ひらがなの方がいいですか」


私にアスペルガー症候群という障害があること…それを保育士は覚えていたのだろう。張り紙を見つめるわたしの様子が尋常ならざる様子だったのかも知れない。もしかしたら、提出書類の締切を守れず、遅くなって提出したことが文字が苦手なのではと想像させてしまったのかも知れない。


とにかくなにか配慮すべき様子だと感じた保育士のとっさのひと言だったのだろう。



誤配慮いただきありがとう。


である。


私は必死に笑うのをこらえて言った。



「漢字でいいです」








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エビリファイの影響か…

エビリファイの影響か…いや、そうだと思う。

昨日の夕方からめまいがする。
そして3日目の今朝になってめまいと共に強烈な吐き気が襲ってきた。

吐くまでいかないだろうとたかをくくっていたら、そうでもない。


しこたま吐いた。うげー~くるしいよぉ。


スポーツドリンクまで吐く始末だからちょっとひどい。


トレドミンやパキシルの飲み始めの吐き気の比じゃないよ、これ。



エビリファイは血中濃度の半減期が長いから、2~3日目くらいから副作用がくるという可能性はないことはない。


きっとそうだ!


あわくってネットで調べたが、吐き気が副作用として結構あるようで制吐剤のお世話になっている人もいるみたい。


問題は病院に電話をしようにも今日は主治医がいない日だということ。こういうとき大きい病院は困る。


やっと吐き気が少しばかりおさまってきてこうやって書いている訳だが、これから食べ物を食べられるんだろうか…。



ばてばてばあの狸穴猫でした。






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療養日記2007-05-16

一昨日外来だったので療養日記を書いておくことにする。

この1ヶ月がどうだったかというと、引っ越し(と片づけ)の疲れが出たのか、プチパニックは頻発したが意欲の面では上向き方向のような気がする。


それとフラッシュバックの傾向が変わってきた。数年前のことについては大体おさまってきたが、最近は小学校時代のいじめのことがぼつぼつプチフラッシュバックになって現れる。 


しかし問題は相変わらず家事がうまく回らないことだ。

台所も多少は使いやすく配置換えはしたのだが、どうにも動こうとするとイライラする。
相変わらず衣類の片づけはろくにできていない。
やっとこさ洗濯をして、洗濯した衣類が山積みになっている状態。
Wizerdの引っ越しのあとの自分たちの母屋への引っ越しも停滞状態である。


昼間の眠けで寝てしまうことが多いのだが、起きていてもどうもぼーっとしてうまく動けない間に夕方になってしまう。とにかく集中力が続かない。2時間作業したら翌日動けなくなっている…ああ情けない。


そんなこんなを医者に言って、リタリンやエビリファイが使えないものかとちょっと薬のリクエストしてみた。

リタリンは(これは実は全く期待してなかったけど)即座に却下、ま、当たり前だろう。基本的には集中力が続かないのは、PTSDの回復期には仕方ないのでそういうときには休めと言われる。

が、もしかしたら効くかもということで朝のリスパダールの代わりにエビリファイにしてみるということになる。


それと、夏からの広汎性発達障害者のグループワークに参加してみないかという提案があった。

なんでも、月二回、広汎性発達障害の人間が寄り集まってなにがしかの話をする機会をもとうというものらしい。


話を聞いて「グループワークっていってもなにすんじゃあ?」と思ったが、何事も経験。あまりヒッキーしているのも何なのでというだけの理由で即決で申し込むことに。


でも、まず家の中なんとかしなきゃってのが大問題で、今のところあんまり「仲間」が欲しいって感覚ないのよね~、ま、いいか。


お薬一覧

アモキサン75ミリ
エビリファイ3ミリ(朝)
リスパダール1ミリ(夕)
ジェイゾロフト50ミリ
トレドミン50ミリ
ハルシオン0.25ミリ
(1日量)
頓服としてセルシン5ミリ


さてエビリファイを飲んでみた感覚…
まだ2日目なんでなんとも言えないが、今のところ調子いいような気がする。
日中の極端な眠けとぼーっとするのが少し和らいだような感じ。


調子にのってがんばりすぎないようにしなきゃ。

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書籍 自閉症・アスペルガー症候群 RDI「対人関係発達指導法」

久々に気になる本を発見した。

自閉症・アスペルガー症候群 RDI「対人関係発達指導法」
という本だ。



RDI「対人関係発達指導法」




実はまだ読んでいない。
以下にあげる二つのBlogで感想を読んだだけだ。

アスペルガー社会人のBlog
アスペルガーな日常

楽天ブックスにある同書の紹介を見ると
「社会性の障害の克服に真正面から取り組む系統的なプログラム」

とのことだが、既に私のひん曲がった脳みそにはちょっとひっかかってしまうのだ。


果たして「社会性の障害」は克服されるべきものなのだろうか?という事。


そして「克服?」が定型発達者的「存在不安」を引き起こすことがないのか、という点。


そう、わたしは定型発達者は常時「存在不安」をもっていると考えている。


まあ、自閉者と定型発達者との違いについてはある程度詳しく書いてありそうなので読んでみることにして注文してみた。


読んでみたらまた記事にするつもり。

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引っ越し済んでまた引っ越し


Wizerdの引っ越しが済んでから20日。
我が家はまだ引っ越し騒ぎの最中である。


なぜか…


Wizerdがおいていった不用品の片づけに追われている。
うん、確かにそれはある。
70リットルゴミ袋を50枚ほど必要としたのだからそれなりのものだ。


が、それだけではない。


今までWizerdが住んでいた母屋に今まで離れに住んでいた我々一家が引っ越さなくてはならないからだ。


4月の30日にまずはパソコンの移設をした。
といっても、電話回線は離れにある。
しかたないので離れから母屋にLANケーブルを引っ張って渡した。
もっとも、これは半月先には光ファイバーを母屋に入れる予定なので、当座のこと。パソコンだけはないと困るもんね。


まあ、これは手始めである。


さあ離れから母屋への荷物の大移動だ…と行かないのは
家中の不用品の片づけと台所の改装が待ち構えているからである。
我が家にはWizerdの置きみやげ以外にも長年


「そこにあったからそこにある」


というものがやたらめったらあるのだ。
Wizerdはこれらに全く整理の手を伸ばしていなかったので、家中のあちこちが未整理のまま二十年以上はたっているのだ。


優に20年は過ぎているとおぼしき果実酒の瓶が多数台所の戸棚奥から発見されるわ、食器棚からは使っていなかった皿や茶碗が大量に出てくる。

仏壇の引き出しからは数十年たっていそうなろうそくやらマッチ、明治時代の京都観光案内が出てくる。


はっきり言おう。
家中がゴミ屋敷寸前にまでなっていた。


これでは家事もままならないのも当たり前だと思うわけであるが、Wizerdがなぜ気にもせず生息してきたのかという疑問にもぶち当たる。


まあ、これにも答えはある。
Wizerdは家事のほとんどを放棄し、非常に限定した範囲で生活していたのである…使う鍋は三つだけ、皿は数枚のみという風に。


こちとらそうはいかない。


鍋も皿もたくさん使いたい、第一調理道具を使い倒すことを趣味としている。


台所に限らず、ものがどこにどう収まっているのか全てわからないと気が済まない。何においても機能的に動くことにこだわってしまう。


ま、自分の性格…というか脳みそのせいもあるので何とも言えないが、当分家の中のお片づけ作業は続くことだろう。


母屋のお片づけ作業が一段落ついた段階で荷物の大移動をするしかない。


というわけで、アスペルガーがらみで書きたいネタは多々あれど、とうぶん手が回りそうにないのでした。

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