【書籍】三省堂「こどもことば絵辞典」/金田一晴彦

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連載の途中ですが、ちょっと一息、書籍紹介です。


三省堂こどもことば絵じてん三省堂こどもことば絵じてん
金田一 春彦

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ミチャポンの療育先でセラピー時に使っていたものなのですが、これが実に良くできている。


で、この間の療育から帰ってきて即、注文、翌々日には届き、
ただいまミチャポンが大いにはまっています。

読んでいるだけでけっこう楽しいみたいです。


基本は絵とことばと用例の組み合わせです。
意味と用例がのっています。
オールひらがな・カタカナなので、小学校低学年以下が対象かな。

ことばの概念が絵で理解できるのがミソなんですが、
さらにところどころに集合概念を表すことばのページがあって、

たとえば

「ちょうみりょう」の項目には「マヨネーズ」「ソース」「しょうゆ」…の絵がずらっと、
「りょうり」の項目にはさまざま料理の絵がずらっと、
「どうぶつ」の項目にはいろんな動物の絵がずらっと並びます。
「きせつ」の項目には春夏秋冬の風景がのっています。

というような感じになっています。

集合概念を絵でつかめるので、概念理解が苦手な自閉症スペクトラム児にも理解がしやすいのではと思いました。

というわけで、本の紹介でした。




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テンプル・グランディン女史の講演から考えたこと(5)-Web上でのアスペルガー当事者間の温度差-

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テンプル・グランディン 世界はあらゆる脳を必要としている(動画)


さて、今回はちょっと話題の毛色を変える…というかかなり脱線する。


グランディン女史の講演を聴いて、私の脳内を当事者諸氏の顔が去来するとともに、あちこちのブログのトップ画像、某巨大掲示板(あ、某板、某スレのみなさま、ご愛読ありがとね~!)などの画面などが去来した訳だが、そこで当事者間の温度差の大きさというものにふらふらと行き着いてしまった。


ハッキリ言って、能力も能力タイプも異なれば、「一次不安」の解消状態、二次障害の状態によってさまざまなタイプのアスペルガー当事者がいるのは不思議でも何でもない。こだわりのポイントも人それぞれ…。


だが、それ以上にアスペルガー当事者間の温度差が大きいように感じるのだ。
ネット上でしばしば対立が生じるというのを実際あちこちで見ている。
そしてその頻度は、同じ障害を持つ同士としては、他の障害よりも高いと感じる。


さて、そこでちょっとアスペルガー当事者のタイプをわけてみる。


1 ポジティブな当事者とネガティブな当事者。
2 (一応でも)社会適応している当事者とそうでない当事者。
3 発信する当事者と発信しない当事者。



これだけでも3軸だ。


WEB上で見えているのは発信する当事者であるから、とりあえず今回は3については触れない。(この問題は別の稿で考えることとする)


この温度差って、「一体何なんかね~??」と時々考えていたのだが、グランディン女史の講演を聴いて何となく納得がいったのだ。


プライドのよりどころ問題なのだ!


と感じちゃったのだ。


(グランディン女史もプライド超高そうって感じである、キャリアに相当なプライドを持っているのも著書などからみてとれる。)


さて、整理しよう。


◆まずひとつ目、適応状態とプライドの関係。


社会的にある程度でも適応できているアスペルガー当事者では「適応できている」ということにプライドの拠り所としている事が多い。


それに対し、社会適応できていないアスペルガー当事者にもプライドはある。だいたい、自分の能力の一番の突出部分にプライドの拠り所を置いていることが多い。(そして多くは学歴だったり、学校での成績、資格だったりする)


これではかみ合わなくても不思議はない。


社会適応状態が良くない当事者には弱みがある。そこを「適応状態の良い」当事者が刺激すれば、対立が生じるのも不思議はないと思う。



◆二つ目、社会に対する意識とプライドの関係。
すなわちポジティブな当事者とネガティブな当事者の問題だ。


ポジティブな当事者は不思議と「ポジティブであること」にプライドの拠り所をおいている。


リアルで一人ポジティブにやっている分には問題ないのだが、なまじプライドがあるものだから、「さあ、あなたもポジティブに!」という手合いの発信をしていることも往々にしてある。


ところで人間、「さあポジティブ」にといわれても、「よし、私も」とは行かないのが常である。(ここは定型者でもアスペルガー者でもあまり大差ないと私は思う)


かくして、この手の発信は、諸事情によって既にネガティブ方向に入ってしまっている当事者にとっては、一番痛いところを突かれるわけで、精神衛生上よろしくないため忌避や反発をされてしまうタイプの発信だったりもする。逆に妙に強烈に憧れてしまうケースもある。(もちろん、単に「人に指図されたかないわい」というタイプの人の反発をも買うだろうが…)


そんなわけで、この2者もまた、隔たりが大きい。


以上2点において、当事者間の「温度差」が生じるのではないかと考えた。



同じ障害を持つ障害者同士で頻繁にネット上の掲示板やブログのコメ欄などでトラブルを生じるのはこんな訳があるのだと一人得心した次第である。


だが、これらの隔絶は社会的に見るに、自閉脳というリソースの無駄遣いではないだろうかとも思う。少なくともWEB上で発信可能な知的能力のある、かつ自閉症スペクトラムについてさまざまな事を考えている当事者が、価値のある知を生み出す方向に行かないのだから。


さらにちょこっと脱線する。


以下ネット創生期(15年くらい前かな)に考えたことなのだが…
まあ、ネットというのは対人距離を誤認しやすいメディアである。
なぜなら、いわゆるパーソナルスペースの内部に、パソコンのディスプレイを置かざるを得ないからだ。
そのため、掲示板やブログなどでのやりとりにおいて「親密感の誤認」が起こったり、批判などでは「面と向かって批判されたような錯覚」やに陥ったりしやすいのと私は考える。
パソコン(or携帯)という新しいメディアにまだ人間の脳の方が慣れていないからこそ起こる現象だといえるだろう。


話を元に戻す。


自閉症スペクトラムという障害に関して言えば、当事者が手をたずさえて、社会にその現状を訴えていくためには、当事者間の温度差による隔絶の影響を調整する調整役が必要なのではないだろうかと考えるのだ。


それは当事者であってもいいし、非当事者(定形発達者)であってもいいだろう。
ことによると「人」ではなく「システム」であってもいいのかもしれない。


そんなことを考えた。



==============
<おまけ>

注文していた本が届いた。
なかなか面白くて何度も読み返している
…ので、記事書きは進んでいないっす~。

昨日梅干しを塩漬けしました。
南河内は紀州が近いので、いい梅が結構安く手に入ります。




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脱線…
したつもりが
結構そうでないかも

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テンプル・グランディン女史の講演から考えたこと(4)-アスペルガー者の知能の偏り、体力の差はとても多様だ-

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さて、再びこの書籍を引っ張り出す。


「軽度発達障害の心理アセスメント」

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上野 一彦

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前回も述べたが、専門家向けなので、一般にはおすすめできない本である。


この中に出てくるアスペルガー症候群の症例データからと、わが家の持っているデータのいくつかからちょいとグラフを6つほどこしらえてみた。

(例1)
sample1.gif

(例2)
sample2.gif

(例3)
sample3.gif

(例4)
sample4.gif

(例5)
sample5.gif

(例6)
sample6.gif


普通折れ線グラフを使うが、あえてここではレーダーチャートを用いてみた。
(WISCとWAISを併記する都合上、WISCの記号、迷路は割愛した)


どれが狸穴家のメンバーのデータかはご想像にお任せするとして(訊かれても答えないよん)まあ、見てみて欲しい。


 例1は全般的に知能がかなり高い例であるが、一部落ち込み部分がある。

 例2は積み木の突出がある反面、処理速度の落ち込みが激しい。

 例3は言語性知能と動作性知能の差が著しい。

 例4は個人内差がとても大きい。

 例5は突出部分はあるものの総IQは標準値をかなり下回る。

 例6は言語性知能と動作性知能の差が著しい上に同分野での個人内差も大きい。


WISC・WAISという知能テストで測れる知能だけとっても、このように実にさまざまである。

さらに感覚過敏の特性とか、コミュニケーション能力、想像力、社会性など、さまざまな差異が加わるのだから、同じ自閉症者でも、能力の差異はとんでもなく大きい。


まあ、知能テストの標準偏差はアスペルガー症候群者では確実に定形発達者を上回るのだからして、知能の「突出部分」が大きくなる可能性は定形発達者よりも大きい。これが何かの役にたつ能力たり得る可能性はないとはいえないだろう。


ただ、再度ふれるが、自閉症児者の全知能分布が定型者と同じように正規分布によるのであれば、自閉症児者の多くが「天才=ギフテッド」であるとまでは言えないだろう。


また、とにかく多様であるがゆえに、画一的な支援というのは役に立たないのは目に見えている。
ところが、診断に使われる知能テストが弱点のカバーに直結していないから、個別プログラムを組むのもまた現状では難しい。(指導者当たり外れ、指導者のさじ加減次第だ)




さて、ちょっと方向性を変えて体力差について考えてみる。


これも当事者間で差が大きいだろうと思われる。。アレルギーの何らかの問題を持つ自閉症者が多いということは、グランディン女史の著書「自閉症の才能開発」の中で書かれている事である。


ネット上でも免疫系に問題を持つ自閉症者の話は多い。
実際に、私も息子も免疫系に問題がある。


それに加え、私などはとっても風邪を引きやすい。
6時間睡眠を5日続けたら6日目には確実に風邪を引くか体調を崩す自信がある。
(つまり睡眠不足厳禁のロングスリーパーだ)

ちなみにミチャポンとタヌキは「医者いらず」というくらいからだが丈夫だし、かなりのショートスリーパーだ。狸穴家の家の中という狭い範囲でこの差異である。


もっと広い範囲では、もっとさまざまな差異が生じていることは想像に難くない。


ここで一旦まとめると、


アスペルガー症候群者(群)が「社会的生存」をするために与えられたリソースの差異というのは、定形発達者(群)と比較して、大きいことはあっても小さい事はないだろうということだ。

そして、リソースを生かすための指導は画一的なものではとうてい間に合わないとも言えるだろう。



==============
<おまけ>

進行状況ですが(11)まで書き上げました。
ここで参考書籍の到着待ちでちょっとストップ。

三日に一度程度アクセスする方がとても多いので、
そのペースでアップしていく予定。
全部アップし終わる頃には、梅雨…明けちゃうだろな。


梅干しのつけ込みとか、
 保育所の先生との面談予定とか、
  ボーナスシーズン前のアフィリサイトのお手入れとか…
結構リアルも色々あります。



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すいません
今日も亀の歩みです。

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テンプル・グランディン女史の講演から考えたこと(3)-天才(予備軍)ばかりではない-

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ではさっそく、話を進めよう。

全IQにおいてアスペルガー症候群者が特に高知能であるというデータは私は見たことがない。

上記をくつがえすデータがなければ、全IQで70を超え、自閉症スペクトラムの特質を明らかに持っていれば、アスペルガー症候群や高機能自閉症(あるいは特定不能の高機能広汎性発達障害)と診断されうるということになる。

(全IQで70以下は知的障害領域と分類されるので、ここでは触れない)


さて、手元に一冊の書籍がある。

「軽度発達障害の心理アセスメント」

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上野 一彦

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心理アセスメントに関する利用事例集なので、アスペルガー当事者が読んでもおもしろい本ではないので、心理の専門家、教師やよっぽどアセスメントに興味のある向き以外にはおすすめはできない本であることを断っておく。


ただ、この書籍にはアスペルガー症候群のかなりの数の事例が載っている。

いろんな事例があるが、特段、アスペルガー症候群者が優れているという話は載っていない。


むしろマイナス面をどうするかの方が問題となっている。
特にコミュニケーション面でのマイナス部分は生存上大問題である。


グランディン女史は自閉症児には「天才予備軍」が多数いて、その才能を開発することが本人と社会のために非常に有用であると主張するが、果たしてそれが自閉症児の育成に関して最優先事項だろうかと考えると、ちょっと違うような気がする。


確かに、数値に表れない「画像型記憶」とか「画像思考」という特徴を持つ者も居るだろう。パターン思考に優れている場合もあろう。それはそれで思考に特異な傾向を与える可能性はあるにはある。


しかし、才能開発のための「関心に対する知的刺激や芸術的刺激」よりも先ずせねばならないのは、「社会性やコミュニケーション能力の落ち込み部分のフォロー」であったり「過剰な感覚のコントロールの補助」等なのではないだろうか。


一次不安を自身の知力で解消するほど高知能な部分がある場合をのぞき(まあ、あってとても特殊なケースだろう)、全般的な能力が標準的で(すなわち全IQで85~115程度)かなりの個人内差がある場合は、能力を生かすのに必要なことは、「一次不安」の解消や、「社会的スキルの獲得」なのではないだろうかと私は考える。


仮に伸びる可能性の高い才能の芽を持っていたにせよ、二次障害を起こしては、それは使い物にならなくなる。


さらに、一次不安がうまく解消され、二次障害を防止できれば、伸びるべき才能というものは、身近に材料さえあれば、かなりの確率で自発的に伸びていくものだと思うのだ。

(そう、脳は勝手に働きたがる…)

まとめると、


「天才(予備軍)」以外のほうが多いことと、仮に天才(予備軍)であっても、その才能の発揮を阻害する要因が大きいこと推定されるならば、支援の主軸は「才能開発」ではなく「弱い部分」を支えることにあるのではないかと私は考えるのだ。



<まだまだつづく>

===============
おまけ

しかし一体、なんて時間に更新しているんだ!
と、自分でも思う。

この時間って、タヌキ送り出して、睡眠薬飲んで眠くなるまでの時間なんですよ。





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まあその~、
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第8回アスパラガスの会参加登録開始

番組の?途中ですが近畿ローカルをお一つ。


第8回アスパラガスの会参加登録開始です。

とき:2010年月7月24日(土) 午後2時~午後3時45分 
ところ:JR大和路線・近鉄道明寺線 柏原駅徒歩数分 
参加費:100円(通信費・資料代等)
申込期間 6月20日~7月16日
テーマ 「なじめない、なじまない。~それってマイペース?~」
定員 30名
参加希望の方は、集い詳細ページの注意事項をよくお読みの上、エントリーフォームよりお申し込みください。折り返し、場所詳細等についてご案内させていただきます。

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その~、
ご案内で
お願いするのも
何なんですが

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テンプル・グランディン女史の講演から考えたこと(2)-1次不安-

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テンプル・グランディン 世界はあらゆる脳を必要としている(動画)


実は講演の中で、とりわけ目を引いた(耳をひいた?)のは牛の話だった。


「牛が旗の影でにおびえる」という話である。


正体のわからない、いつ出現するかわからないものに不安や怯えを感じるのは牛も人間も同じだろう。


「お化け」がなんで恐いかというと、正体がわからない、そしていつ出るかわからないからだ。


さて、アスペルガー児は成人になるまで何らの不安や恐怖感を持たないで育つ事があるんだろうか?

否だと私は考える。


ただでさえ


とりあえず、身体感覚にも社会的関係の中に「わからない」が多発するのである。

幼稚園や小学校からはじまって、わからない「社会」の中に放りだされて
感覚の違うクラスメイトの会話や暗黙のルールという不安にさらされる。


親や周囲がそれらをリアルタイム解きほぐしてやれているごくまれな場合をのぞけば、生きている社会に対して不安感や恐怖感を持たないで育つことはほぼ不可能なのではないかと思うのだ。


これをここでは仮に「一次不安」と名付けることにする。


この「一次不安」を取り除くのに必要なのは「才能開発」ではないだろう。

特に幼少期(概ね論理的思考ができはじめる10歳前後まで)の一次不安に関していえば、
基本的には親の障害に関する受容(的態度)が重要なキーだろうと私は考える。。


グランディン女史にしても、著書「自閉症の才能開発」(下記)の中で、自身の母親が比較的受容的であったことをちらりとではあるが書いている。


自閉症の才能開発―自閉症と天才をつなぐ環自閉症の才能開発―自閉症と天才をつなぐ環
テンプル グランディン Temple Grandin

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私にしても、特に父親が私の性格・特質に関して受容的であったことが「一次不安」の解消に大きな力になっていると思っている。


家庭内に「ここに居てもいい」という安心感があれば、
家庭外のことについて「外はこういうもの」という「とりあえずの納得」もしやすいのではないだろうか?


さらに、二次障害というものは、一次不安に対し「解消」とは逆の力が強く働いた場合に起こってくるのではないかと私は考える。



次回につづく


========================
おまけ

さて、現時点で第6回の分まで書いた。
で、どこまで回数が行きそうかというと、13回までは行きそうな雰囲気。
われながらしつこいと思う。



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今日は短め。
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テンプル・グランディン女史の講演から考えたこと(1)-私の基本的スタンス-

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一応、女史の講演の動画のURLを貼り付けておこう
テンプル・グランディン 世界はあらゆる脳を必要としている(動画)



基本的に女史と私のスタンスはだいぶ違う。

彼女はアスペルガー児に対する支援に関して主に取り組んでいて、
私は青年期以降の当事者に対する支援に関して考えていること。

先ずこの点はハッキリさせておかなくてはいけない。



で、冒頭からちょっとそれてしまうのだが、、この原稿を書いていて、これは一回も書いていないなと思ったこととがある。それは私のこのブログを書く上でのスタンスというか、指向性、そして私の思考の特徴というものである。



1回は詳しく書いておいた方がいいかな~と思ったので書いてみる。



スタンスは、一言で言ってしまえば、

「防げ二次障害、明るく生きようアスペルガーライフ」である。


これだけでは意味をなさないのでもうちょっと詳しく書いてみる。


さて、私はPTSDもちだが、基本脳天気でぼーっとしている。
いじめにも遭ったし不適応も起こしたが、
実は現状二次障害らしい二次障害は残っていない…と思う。
(たぶん親のフォローがよかったせいだろう)


ただ、事情から二次障害の怖さを思い知ったので、
「防げ二次障害」というのを非常に重要視している。


ところで、私自身は分析オタクである。
主に論理的手法を用いて分析を試みるのが趣味なのだ。
(というか、つい考えてしまう、つい分析してしまうといったほうが正しいかも)


そしてアスペルガー症候群という障害に関していえば、適切な分析から得られた知識(障害にかんするもの、社会に関するものなど)は 障害に起因する困難や心理的負荷を軽くすると考えている。


これが、、定形発達者研究をはじめ、分析的記事を書く理由。


私自身のこだわりは強い…が、妙なところにこだわっている。


偏りをいかに排除して分析するか?(普遍性の追求)
実用的な分析でなければ意味がない!(実用性の追求)


そして、


 「多数派と違う=悪いこと」とは思っていないが
 「多数派と違う=発想の面などで特に有利」とも思っていない。


確かに多数派と違った発想というのには出てくることもある。
が、「違った発想」というのは勝手に出てくることがあるというだけだ。
これまた、自然発生的なものなので、効率良く利用できるとは限らないと思っている。


ま、運良く出てくれば利用しない手はないとは思うが、そのくらいの事である。
優れた発想というのは、アスペルガー者に限らず、ある能力において秀でていれば出てくるものだろう。



ついでに、もう一つ。私はあまり「成功」に重きをおいていない。


 明るく、適当に前向きに、生きていけたら良いじゃないか


というところである。


成功するよりも先ず生きていくことが重要だと思うのだ。

詰まるところ、


「才能を生かして成功すれば生きていける」

ではなく

「先ず生きることを模索しよう、たぶんその術はある、そして生きていりゃいいこともある」

なのである。


アスペルガー症候群者であっても人ぞれぞれ、体力も違えば、気力も違う。
「できること」は障害の程度や、おかれた環境や、能力の特徴によって大きく違うのだ。


だからこのブログでは、「アスペルガー当事者対象の記事」ではほとんどの場合、


 「こういう考え方、解釈もできるだろうな」

とか、

 「こういうやり方ってのもありかもね」


いう「提示までにとどめる」というのが私のスタンスである。


だからとーっても傍観者的な発言(冷めてるといえば冷めてるな)が多いといえば多いのだが、私はこのスタイルを崩す気は毛頭ない。



これは、私自身が「体力無し」「根性無し」だからである。…なにせ病気のかたまりだから、基本的に「頑張る」が難しい)


肩肘張らず、「自然体」にできるだけ近い形で楽になれるのが一番であると思う。
(前述したが、そのための「分析」である)


「体力無し」「根性無し」のアスペルガー当事者でも利用できるような情報を書きたい。
これもまた私の「こだわり」の一つである。



今まで、惰性でこのブログを書いていたが、
ブログを書く私のスタンスというものを整理するとこんな感じである。



なんかプロローグ第2弾みたいになってしまった。
さて、本論はこれからずるずる続いていく。


「乞うご期待」と書いておこう。



<つづきはこちら>


注:このシリーズの文中で、便宜的にアスペルガー児、アスペルガー当事者という用語を使うが、それは広汎性発達障害当事児者と読み替えてもらって差し支えない。より多くの人にこの文を読んでもらうために、検索キーとして「アスペルガー」という用語の方が引っかかりがいいという理由で、こういう表記をすることにした。



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なんか前置き
が増えただけ?

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テンプル・グランディン女史の講演から考えたこと-プロローグ-

しーたさんとこで、テンプル・グランディン女史の講演の動画の存在をしって、聴いてみた。


テンプル・グランディン 世界はあらゆる脳を必要としている(動画)


日本語字幕つきの20分弱の動画である。

自閉症の特徴解説と、自閉症児に対する教育の充実をというような内容だ。


で、聞いてみて

なるほど、その通りだ。
と思う部分が半分。


なぜか半分でとまってしまうのは、私の脳に、自助会、病院、その他で会った当事者諸氏の何人かの顔や表情が動画を再生するように想起されるからだ。


(これってテンプル女史の言う映像型思考かね?とも思う)


「女史の言う天才予備軍」の比率というのは、確かに結構な比率になるのかもしれない。それを社会的に活用しないのは社会にとって損失以外の何ものでもないだろう。


自閉症者の才能開発に力を入れるべきという女史の発言の説得力は大である。それに対しては大いに賛同するところである。


だが、私の脳みそは、私の脳内で去来する広汎性発達障害(PDD)当事者諸氏の顔や、彼らから聞いた話、そして女史の講演で出てくる牛や馬の話から、PDD者がその能力を最大限生かし「社会的に生存」していくためには、「才能開発のための知的刺激や教育」以外の重要な要素もあるのではと訴えかけてくるのだ。


そう、私の脳みそは「社会的生存」というキーワードを勝手に作り出し、勝手に脳内でパズルをはじめている。


(ああ、はじまっちゃったよ、毎度おなじみ思考の暴走だ!おかげで他のことがついお留守になってしまうのは私がアスペルガー症候群であるためなのは間違いないだろう。もうちょっとのところで米研ぐの忘れるとこだった!)


現時点でまだ結論までは行き着いていない。


ま、そんなわけで、今日はとりあえず動画の紹介というところでプロローグとしておこう。


<続きはこちら>




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あの~
プロローグだけで
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療養日記2010/06/13

先月も療養日記を書くのを忘れた。
今月ももう少しで忘れるところだった。


まあ、それだけ脳みその方の調子はいいということだ。
フラッシュバックにはとんと無縁になってきたし。
鬱っぽくなることもほとんど無い。


それよりもここしばらくは体調の方が問題だった。

4月下旬より引いた風邪が長引くこと長引くこと。
5月下旬まで慢性風邪引き状態。

5月下旬からは蜂巣炎。

これが結構厄介だった。
なにせ家で「安静」にできなきゃ入院だとおどされた。

オマケに抗生物質が思い切り腸内細菌を殺すせいか腹具合がすこぶる悪い。
腹具合が悪くなると掌跡膿疱症性骨関節炎がてきめんに悪くなる。

ま、そんな訳で2週間ほど家事は息子と亭主に丸投げ状態だったわけだが、
完治とまでは行かないが、やっとそこそこ動けるように回復したのが先週半ばときたもんだ。


で、6/8に精神科受診。

この辺の事情を説明すると、



「ちょっと頑張りすぎてませんでしたか?」



の主治医の言。


図星だ。



蜂巣炎で安静を余儀なくされるまでは、風邪も無視して音楽便利帳の構築に励んでいた。

体調を無視しているつもりはないんだがどうも「休む」という発想にならないのだ。
なにせ「咳が出る」以外はとりたてて問題がない。
熱は日常的に飲んでいる解熱鎮痛剤のせいで出ているのかわからない。

動けることは動けるので、つい突っ走ってしまう。


「そろそろ、あまり「突っ走る」で仕事しない方が良いのかもしれないですよ。」


との主治医ののアドバイス。


はい、歳も46歳になってしまいました。
何事も計画的にやらんとまずいなあ…と自分でも思う。

しかし、私って、自分の体調に鈍感なんだろうな~とも思う。


体調が悪い時期なのでということで、今回は減薬はなし。

(そういえば先月リスペリドンを切っている)

 アモキサン75ミリ )
 エビリファイ6ミリ(朝)
 ジェイゾロフト50ミリ
 トレドミン50ミリ
 ハルシオン0.25ミリ (寝る前)
 セパゾン2ミリ(寝る前)
 (1日量)
 頓服としてセルシン5ミリ



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その~
いつもの
記事ですが…
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第7回アスパラガスの会レポートアップしました。

アスパラガスの会、第7回のレポートをアスパラガスの会ブログの方にアップしました。


http://asparagusnokai.blog68.fc2.com/blog-entry-18.html


記録をとってくれた参加者のお三方、まとめてくれた書記の奈良人ちゃん、どうもありがとうございました。


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成人ASD(自閉症スペクトラム障害)者のための自助会:アスパラガスの会 ご案内

アスパラガスの会は、大阪南部を拠点に活動する成人自閉症スペクトラム障害者の自助会です。1ヶ月に1回の集いを中心に活動しています。アスパラガスの会ホームページはこちら

アスペルガーライフblogの発達障害関連動画

発達障害の常識とやらにツッコミをいれてみる !

発達障害に関するよく言われるセリフってなんか変!

自閉症(ASD)児者の聴こえ方を疑似体験!

自閉症児者の聴こえ方を定型発達の方に疑似体験していただける動画を作ってみました。

この動画に関する詳しい説明はこちらの記事をどうぞ。

うわ!狸穴猫が本に登場してしまった
かなしろにゃんこ。さんの新刊に狸穴猫が登場します。
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