キラキラ40に関連して/質問・疑問にこたえてみる

クリスマスも無事終了した。


うまいもんたらふく食って(もちろんケーキもおいしかったよん)
タヌキのラッパで雰囲気を盛り上げ、
絵に描いたようなクリスマスを過ごした。
(タヌキが一度絵に描いたようなのをやってみたかったらしい)


サンタさんはと言うと、夏にミチャポンが動物園でトラに熱中していたのを、どこかで見ていたのだろう、よい子のミチャポンのところに
「トラのぬいぐるみ」を持ってきてくれた。
これまたいたく気に入って一緒に寝ている。


クリスマスが終わると年の瀬だ。

今年もあと5日を残すのみになった。

が、私はと言えば風邪がなかなか治らないのをいいことに、
最低限の買い物だけして、あとは寝てばっかりいる。

ま、だいぶ良くなってきたし、何とかなるだろう。
どうせ29日になったら
「おせちづくりオートパイロット」が起動するはずだ。



さて…


たくさんのコメントやメールありがとうございます。


た~くさんいただいたので、狸穴猫のキャパをこえてしまったため
個別にお返事出来ませんこと、本当にごめんなさい


そこで今日は、コメント・メール・ツイッターなどでいただいた。様々なな疑問・質問のうち、いくつかについて、記事にしてお答えしたいと思います。


では開始!



【疑問1】

タヌキ(夫)の出迎えシーンの台詞はギャグなのか、マジなのか?


【回答】

タヌキ(うちの旦那)の帰宅シーンで映った、

「お帰りなさいませ旦那さま」

ですね、とにかくこれに関する疑問が多数寄せられました。


放送用の「ネタ」「ギャグ」なのか、それとも「マジ」???

ちょっとあのシーンだけでは判別できないですよね。
正直、あのシーンが放送で流れるとは…思ってませんでした。


で…これは、本当に毎日やっています。

ギャグなのかマジなのかと問われれば…マジでありギャグである、といったところです。

1日に1回くらいはちゃんと「大黒柱」扱いして丁寧に迎えても良いのではという考えと、外から声を聞いた通行人がぶったまげるのが楽しい(性格悪いかな?)というのの2つの意図があります。


あの放映シーンですが、実はタヌキはカメラを意識してしまい華麗にスルーは出来なかったんですねえ…。

いつもなら「おう、大儀である」というのが定番の答え方です。
これで、通行人へのインパクトは最大に…


ちなみに年中タヌキを「旦那さま」扱いしているかというと、そういうことはなく。

起こすときは

 「たーぬちゃん、起きて~♪」「タヌキ、時間だよ!起きろ~」

ケンカしたときは

 「この酔っぱらいダヌキ~!!いい加減にしろ」「クソダヌキ~!」

その他

 「ちょっとおとうさん、そんなとこで寝ると風邪引きますよ~」
 「お狸様、なにしてるの?」
 「おにーさん、ちょっと通して」

などと、タヌキを呼ぶ呼び方はコロコロ変わります。




【疑問2】

…、私はアスペルガー症候群でしょうか



いろいろ様子をお書きいただき、こういう疑問で締められた方が何人かいらっしゃいました。


【回答】

ごめんなさい、私は専門家ではないのでお答え出来ません。

もし、自分がアスペルガー症候群かも…と思われた場合、まず困りごとがあるかどうかが問題です。

日常困りごとがあまりないようでしたら、診断はされませんから。本などを読んで生活の工夫などをなさってみるのも一つの選択です。

「悩みがある」「精神的にしんどい」など、困りごとが大きいようでしたら、精神科の門を叩くことをおすすめします。

とはいえ、どこに行ったら???…ですよね。
ネットでもその手の情報はあまり出てきません。

そういう場合、まずは、各都道府県に設置されている発達障害者支援センターに相談してみてください。発達障害者支援センターは、発達障害について診断可能な医療機関のデータを持っていますので、その中からお近くの医療機関を紹介してくれます。

発達障害者支援センター一覧はこちら




【疑問3】

アスペルガー症候群者とどう接したら疲れないのか?



難しい質問ですねえ。定型発達者の方はしばしば、アスペルガー症候群者との関係において、イライラや精神的負担を感じたりすることがあるようです。


【回答】

残念ながら、「こうすればいい」という方法はわかりません。
ただ、いくつか言えることがあります。

◆定型さんの常識で測ろうとするとイライラしやすい。

イラッと来るようなケースでは、普段以上にものをはっきり言ってみるのも一つの方法かも。
アスペルガー症候群者に察して行動して欲しいと思うと肩すかしを食らう確率は高くなるでしょう。

「ここまで私が言わなきゃいけないの?」という常識をかなぐり捨ててみてください。

風邪などで寝込んでいる時、
 「ご飯どうするの」といわれれば、定型さん的には落胆するかもしれませんが、

アスペルガー症候群者が相手の場合は、
 「ご飯は勝手に何とかしてちょうだい、私は具合が悪いので寝るからね」
と宣言してもいっこうにかまわないのですよ。

この辺は先手必勝です。
対定型発達者の時のような遠慮・配慮が逆にイライラを募らせると思います。


◆話し続けるアスペルガー症候群者に対しては「ストップ」をダイレクトにいえばいい場合も。

話しを終えるタイミング…正直測れないアスペルガー症候群者も多いです。で、話しがとぎれてはいけないと話し続けるケースなどでは、「あ、もうその話しはいいわ」とダイレクトに言ってみても良いんじゃないでしょうか

◆何を怒っているのかわからない。

本人すら怒りの原因を特定出来ていない場合があります。
経験的に可能性が高いものをいくつか挙げると

・突然の予定の変更
・予想外な状況の発生。
・普段と違う周囲の行動。
・ルール違反を目にしてしまった。

こういったことでの混乱が「怒り」の形をとって表れるケースが多いかもしれません。


というわけで、3つの疑問・質問に回答してみました




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あの~、
ここは年末の
エール代わりに
お一つ
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12年ぶりのスポンジケーキ

とうとうクリスマスだ。


狸穴家では、今年は比較的真面目にクリスマスを祝った。


しかし、狸穴家にはクリスチャンはいない。


ということは、真面目といっても「楽しみ方」の方である。


手作りのケーキに手作りのローストチキン。(担当:狸穴猫、ヒイロ)
ケーキにイチゴをのっける(担当:ミチャポン)←12/26追記
クリスマスソングのトランペット生演奏。(担当:タヌキ)


実ははじめはケーキを作るのに抵抗した。
だが、ミチャポンが「一緒に作りたい」というので、クリスマスケーキを手作りすることに。

チキンはタヌキが「今年はチキンのモモのでかい奴を焼きたてで!」というので…以下略



さて、チキンは下味つけてオーブンに放り込むだけだからいいが、
ケーキの方はそうは簡単ではない。


市販のスポンジ台を使おうかとも考えたが、あまりおいしいスポンジに当たったことがないこともあり、一念発起して焼くことにした。


が…、私はここしばらくスポンジを焼いていない。


うまくできるかどうかとてつもなく不安になる。



思えば、まだヒイロが小さい頃は、ケーキを手作りすることも多く、週に1個はスポンジケーキを焼いていた。
さすがにケーキだから目分量ということはないが、分量は不等式的に憶えていた。

いちいち本を引っ張り出すのが面倒だったからだ。
それだけ焼きまくったと言うことでもある。


卵4個に対し

 90<砂糖<120
 65<薄力粉<120
 20<バター<50
 20<牛乳<50

この範囲に収まっていればまあそこそこふくらむスポンジが焼き上がるはず


で…、まずはこれを思い出すところからはじまり…
どの配合でどの程度の卵感になるかを思い出し…


卵に砂糖を加え、湯煎にかけながら泡立てて…
粉、牛乳、溶かしバターの順で放り込む。

型に流し、暖めたオーブンに突っ込み40分。


無事にふくらんで正直、ほっとした。


手順など、以外と昔通りにいったなあ…感慨にふけり、ふと、


前にスポンジ焼いたのって何年前だっけ?

と、思い起こしてみるに、最後に焼いたのがヒイロが8才の誕生日の時だった。
ヒイロがいま20歳…ということは、


ありゃ、12年ぶりだ!!!



そういえばその間いろいろあった。

生活の状況も、精神的にも、だんだんケーキ作りどころではなくなり、
たくさん揃えていたケーキ作りの道具類と縁が遠くなった。


再婚後、何度か簡単なカップケーキ、クッキー、スコーンなど、
簡単なものは作るようにはなっていたが、本格的なケーキまでは作る気になれなかった。


ヒイロに再三「ケーキ作ってくれないの?」とせがまれるも、逃げていた。


一度なくしてしまった興味はなかなか復活しなかった。


私はもともとかなり凝り性で多趣味だったのだが、
あれやこれやで、興味をなくしてしまったものが多い。
というか、一時期はほとんど無趣味な状態にまで落ち込んだ。


昨日のケーキの復活は、だいぶ精神的に復活してきたということかもしれない。
などと言うことを、無邪気にケーキをほおばる息子と娘を見ながら考えていたのであった。


うん、人間って結構回復するものなのかもしれない。
再びケーキを焼けるようになる日が来るなんて思ってもいなかった。


とりあえず、生きていて良かった…と思う。

そして私を生かしてくれたすべての人々に感謝を捧げたい。



メリークリスマス!






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一応めでたい
ってことでぇ

あの~
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NHKのキラキラ40に出ちゃったぞ! ★ご視聴ありがとうございました!!★

さて、過日から取材に関して「NHKがやってきた」という予告記事を書いていたが
とうとう、昨日、放送日がやってきた。

「あさイチ(総合)」「福祉ネットワーク(教育)」のコラボ番組のため、なんと2枠に登場してしまった。

 ◆NHK総合テレビ 「あさイチ」(8:15からの番組)
  キラキラ40コーナー内 
  2010年12月22日(水)9時頃~

 ◆NHK教育テレビ 「福祉ネットワーク」
  キラキラ40 人づきあいクライシス 大人の発達障害
  2010年12月22日(水)20時~


えー…と、とにかく…


たくさんのご視聴ありがとうございました!!


また、たくさんのコメント・メールをありがとうございます。


ガッツリ読ませていただいておりますが、
狸穴猫のキャパをはるかにオーバーしてしまったため個別のお返事ができません。
どうかこの点ご容赦いただけますよう。m(_)m

いただいたご意見は追々ブログ記事に反映させていきたいと考えています。


==============

んでは、放送視聴記といきましょう。


放送が始まると…まずは筑波山のガマよろしく、脂汗がたらーりたらーり…ということはないが、
己が姿にかなり「ぞーっ」とする。


メタボは目立つし、髪はぼさぼさ…いやはや、なかなか大後悔。
ハイビジョン怖ろしである。

来年こそはダイエットせねば…と、思った次第である。


まあ、本筋に関係ない話はそこそこにしておこう。


「あさイチ」の放送を見ながら私はアクセス解析を眺めていたのだが「放送中からアクセスがぐんぐん増え、1時間で1000人もの方にアクセスをいただいた。その後もアクセスは非常に多く…私の想像を遙かにこえた数字が並ぶ。


「人づきあい」に関しての関心の高さがうかがえる数字だ。


で、放送内容だが、ブログの内容(特に定型発達者研究)にかなりスポットライトが当たっていたことにちょっとビックリ。


事前に放送内容はチェックできない…というか、別にディレクターさんに聞いてみるということもしなかった。


…というのは

例によってアクセス解析ではホスト名がわかる…ということで、NHKからのアクセスが述べ250回以上にも及んでいたのを偶然発見してしまっていたので、


「これだけブログを読んでくれてれば見当はずれの編集にはならないだろう」


と楽観的に見ていたのである。


VTRの編集内容は、「あさイチ」「福祉ネットワーク」両方とも、


うーん、うまいこと編集してくれているなあ。


といった感じ。


特に「マイ脳みそ」フェチ?の私としては「この脳みそと生きていたい」という発言を拾ってくれたのはとってもうれしかった。


番組スタッフの皆さん、すてきなVTRをありがとう!

である。


にしても、収録が12月のはじめでよかった!

もうちょっと遅ければ、築200年の我が家の台所は冷蔵庫と化す。
「防寒作業着」+「防寒ズボン」で台所に立っている姿ではさすがに絵にならない(爆)。


=========

ところで、ちょっとだけ難癖をつけてみる

福祉ネットワーク枠の最後のコメント(男性アナウンサーとコメンテーターの高山さんの発言)が頑張れば障害が軽くなるようなイメージのまとめ方だったのが、ちょっと残念、うーんと思ってしまった。


基本、アスペルガー症候群に関していえば、一時的な障害はそのままだ。
いろんな努力?などによって、二次障害が軽くなることや、社会適応が多少良くなることはありうるが、
社会適応にはそれなりの脳の負担もつきまとう。

「適応のための負荷」と「精神的な安定」のバランスを崩さないことが重要であるという点にも今後の番組等で触れてみてほしいなあなどと感じた。


=========

さて、「福祉ネットワーク」部分についてはNHKさんは再放送を用意してくれている。

 2010年12月29日(水)12:00~12:30

本放送を見逃した皆様、年末のお忙しい中で恐縮ですがご覧いただければ幸いです。


=========

おまけ

「あさイチ」のほうで、「もしや自分も発達障害では」と思った方はぜひ本を読んでみてと藤井アナウンサーが言ってましたが、大人のアスペルガー症候群に関して、とりあえず何か読んでみようという方へのおすすめ本を一冊あげておきますね。

よくわかる 大人のアスペルガー症候群―自分勝手、わがまま……と思われがちな人たち もしかしたら、アスペルガー? (セレクトBOOKS こころのクスリBOOKS)よくわかる 大人のアスペルガー症候群―自分勝手、わがまま……と思われがちな人たち もしかしたら、アスペルガー? (セレクトBOOKS こころのクスリBOOKS)
梅永 雄二

主婦の友社 2010-09-27
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現時点ではこの本が狸穴猫の一番のおすすめ本です。





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ってなわけで
放送は無事終了

とりあえず
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NHKがやってきた(その3)

さて、今月初め、NHKによる三日間の撮影取材があった訳だが、実は取材はこれで終わりではなかった。


そうNHKは再びやってきた!



12月11日の何時か忘れたが携帯が鳴る。

「NHKの○○ですが…、あの~実は~…」

ディレクターさんからの電話だ。


詳しい経緯は省くが。番組でレポーターをする藤井彩子アナウンサーが追加取材のためにわざわざ大阪まで私に会いに来たいということだった。


NHKって結構番組作りが丁寧なのね…と思いながら、まあ別に問題ないのでその場で了承。日程調整を開始。



東京から美人アナウンサーが来ると聞いて、喜んだのはミーハーなうちのタヌキだ。

「オレが休みの日だったらいいな~♪」

が、タヌキの願いもむなしく、日程調整の結果別の日に。
ミーハーダヌキは地団駄ふんで悔しがる。


さて当日、

タヌキは、

「せっかくだ、写真とらせてもらえ、それからサインもらってくれ~!」

と言い残しすごすごと出勤。


私はというと、朝珍しくも7時におきて掃除機をかけ、午前中の保育参観をこなすべく、保育所に…。12時半に帰宅して13:00の藤井アナ来訪を待つ。


うちは現在ドアホンが壊れている。
で、13時に玄関をあけ、ミチャポンと一緒に玄関から顔をだして見張っている?と、数分たたずしてタクシーがわが家の前に止まる。


降り立ったのはスラッとした、かっこいい美人のねーちゃん!間違いない、NHKのサイトの写真で見た藤井アナウンサーである。

うちの中に招き入れ、とりあえずお茶を出す。
そして取材が始まった。


取材内容はというと先日の補足といった感じではあったが、藤井アナは結構鋭いところをあれこれ聞いていった。


1時間ちょっと話しただろうか…。これで終わりというところで、藤井アナに写真撮影とサインのおねだりをしたら、快く応じてくれた。


というわけで、美人アナウンサーの来訪というサプライズもあったりしたのであった。
なんか得した気分である。



★というわけで、番組の宣伝です。
狸穴家の面々がテレビに登場します。
===========================

◆NHK総合テレビ 2010年12月22日(水)08時15分~
あさイチ キラキラ40コーナー内 
(狸穴猫が出る部分の放映は9時頃の予定…こっちはちょこっとだけ)

◆NHK教育テレビ 2010年12月22日(水)20時~
福祉ネットワーク キラキラ40
人づきあいクライシス-大人の発達障害(1)-

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【書籍】アスペルガーを生きる子どもたちへ/佐々木正美著


日本におけるTEACCHの大御所、佐々木正美氏の最新刊だ。

タイトルは「…子どもたちへ」とあるが、どうみてもこの本は子ども向けの本ではない。


アスペルガーを生きる子どもたちへアスペルガーを生きる子どもたちへ
佐々木 正美

日本評論社 2010-12-15
売り上げランキング : 39554

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



この本、どう読んでも、アスペルガー親御さんと支援者に向かっての発信であるだろう。
そして、この本、かなり思想的な側面が強いと思う。


アスペルガー症候群という障害に関しての理解を深めるという段階から一歩踏み出して、「アスペルガー症候群者が幸せに生きるとは?」という部分に多くのページが割かれている。


著者の主張は基本的に

 「アスペルガー症候群児者はあるがままでいい」
 「あるがままで幸せになれるよう周囲がサポートすべき」

というところである。

そして、どうして、「あるがまま」を認められないようになってしまうのかについて、
「障害に関する理解不足」がその原因であるとし、多数の例を挙げて、どういった理解不足が生じやすいのかについて解説している。

また、後半では「あるがままに生きるための思想・方策」としてTEACCHについて解説している。


書き口は至って穏やかだ。
アスペルガー症候群児者への愛情に満ちている…と思う。


が、私は、この本に「現代社会への挑戦状」といった印象をもった。


巷にある、他の障害の場合対象のさまざまな「バリアフリー仕様」を挙げて、アスペルガー症候群という障害に関しても「バリアフリー」な社会にしていくべきだという主張があるのだが、これは、多数派が無意識に感じている感じ方を変えるべきだということに他ならず、実現が可能かに関しては疑問を持たざるを得ない。


なぜならば、他の障害の場合、障害者が「あるがまま」であることをを受け入れる為に健常者が心理的に「あるがまま」であることを阻害されることは少ない。
が、ことアスペルガー症候群という障害に関して言えば、アスペルガー症候群児者が「あるがまま」であることは、健常者にとって心理的に負担を強いる事になるからだ。

社会がそういった方向に進むべきであるという論には、ちょっと異論を持たざるを得なかった。

しかしながら、

 「どういった方向で社会がすすめばアスペルガー症候群児者が生きやすいか」
 「どう健常者がアスペルガー症候群児者と折り合いを付けるべきか」

を、半ば極論の形であれ、はっきりと提示しているという面で、画期的な書籍であると言えるだろう。


久々にいろいろな事を考えさせられる書籍だった。

親御さんや支援者には一読して欲しい本の一冊である。





★さて、ちょっと宣伝
狸穴家の面々がテレビに登場します、見てね!
===========================

◆NHK総合テレビ 2010年12月22日(水)08時15分~
あさイチ キラキラ40コーナー内 
(狸穴猫が出る部分の放映は9時頃の予定…こっちはちょこっとだけ)

◆NHK教育テレビ 2010年12月22日(水)20時~
福祉ネットワーク キラキラ40
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書評で
お願いするのも
なんなんですが

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アスペルガー症候群者には本当に「人の気持ちがわからない」のか?-その3-

その1はこちら><その2はこちら



今年も残すところあと12日となってしまった。

クリスマスなんて嫌いよ!正月準備の邪魔じゃない!
ケーキだけ買ってきて済まそうよ~!!

という私の主張があっけなく退けられた今年は、忙しさが倍増している。


タヌキはといえばクリスマスソングを新しく買ったトランペットで吹く準備に余念がない。
結果、私が移調譜作りをやらされる…トホホ。


さらに、どういうわけか病院がよい等々、年末準備以外の予定も妙に混み合っている。
障害者手帳の更新手続きまであった…(すっかり忘れていた)


しかし年末はなぜか更新したいものが増えるのだ!


というわけで、なんと本日2本目のエントリだ。
さて、続けよう。


=================


今回は次の三つについて…


4.相手の気持ちが推測できるか?

5.相手の気持ちに配慮した発言・会話が可能か?

6.相手の気持ちに配慮した行動が可能か?




このあたり、どこまでできてどこまでできないのか…、けっこう支援者であってももわからないから、アスペルガー症候群者が誤解を受けやすいのではないかと思う。


4.相手の気持ちが推測できるか?


感覚的に判りにくいという事については前稿で述べたが、さて、感覚的に判りにくいものを感覚以外の手段を用いて判ることができるかということが問題になる。

私の場合は…というと。

「気持ち」「意図」に関する情報が感覚的にはまるで伝わってこないから、とにかく知識と思考を経由していろいろ判別するしかない。「相手の持つ背景等を加味してのの推測」や「ボディランゲージの”知識”」を意図的に総動員して推測し、擬似的に「判る」に近い状態を作り出している。

ま、結論から言えば、「推測は可能」だが思考に負荷が思い切りかかる

といったところだろう。


=========

さて次、

5.相手の気持ちに配慮した発言・会話が可能か?
6.相手の気持ちに配慮した行動が可能か?




この二つは一緒に語ってしまおう。


実は…、難しいが実現は不可能ではないだろうという考えだ。

この作業をアスペルガー症候群者がやろうとすれば、

 a感覚的に判らないものを思考に負荷をかけて「判別」する。
 にプラスして
 b感覚的にあまり持たない「会話パターン」「行動パターン」を覚え込み
 c得られたデータから「当たり障りのないようなパターンを」会話や行動の際に適用していく



ということになるのではないだろうか。


結局、人と会って会話するなんてことをする場合は、相当むりやり集中力を投下しておいてはじめて最低限の情報処理と「当たり障りのないパターン対応」をするのに速度がぎりぎり追っつくか?(いや、それでも何歩ずれるかもしれないが…)という感じである。


正直…やり続けるのはかなり疲れる。


難易度としては 会話<行動 だが、いずれにせよ簡単ではない。


が、定型発達者が多い場で、この作業に手抜きをすると「排除」「ダメだしの嵐」の危険が常につきまとうので、けっこう負荷が高い。


過剰適応になりやすいのもこのあたりだ。


さらに…


「自然でない…正直でない…嘘をついているようだ」という後ろめたさも持ちやすい。


私自身、20代半ばまでは、そういった感覚でいた。
ついでに言えば、正直、何故か笑いたくなる。


どういう事かというと…ある日の我が家の会話を例にあげよう。



 ヒイロ: 風邪引いたかも…。
 狸穴猫: 年末に風邪なんか引かないでよね、うつったら大変じゃない。
 ヒイロ: はいはい。

 ヒイロ: …でも、普通はこういう会話にならないでしょうが。(笑)
 狸穴猫: じゃ、もう一度やるかぁ(笑)
      大丈夫?早めにクスリ飲んで暖かくして寝るのよ!
 ヒイロ: やめろ~、気持ち悪い~。それにやるのはこっちだ!!

 狸穴猫: そうか、じゃ、もう一度やろう。

 狸穴猫: 年末に風邪なんか引かないでよね、うつったら大変じゃない!
 ヒイロ: なんてひどいこと言うんだ!少しは心配くらいしたらどうだ!
 狸穴猫: だめだ、やめよう!腹がよじれる。(笑)
 ヒイロ: 了解(笑)。(…既に腹がよじれている)




どうも定型さん的配慮ある会話?は「わざとらしい」ように感じてしまい、
わが家では笑いののネタになってしまう。

ついでに言うなら、ここに悪気の介在しようがないのは明らかだろう。


と言うことである。




「後ろめたさ」が吹っ切れて、なおかつ適切な訓練を積めば、5も6も「ある程度…最低限」は可能になるアスペルガー症候群者はいるだろう。
(わらいたさをこらえる必要はあるだろうが…)


定型発達者社会にある程度適応しながら社会生活を送るには、その疲れる作業をやっていくことがある程度求められる。


それはまあ、必要なんだろうが、障害の程度に応じては、ある程度その作業を軽減する必要はあるのかもしれない。


とにもかくにも、一瞬の親子漫才ならともかく、
一日中、それも真顔でやっているのはめちゃくちゃ「疲れる」のだ。
(私の場合はまずは半日でダウンだ…)


どこかでそのストレスを解消する必要がある。


負荷ばかりが高くなりすぎれば、心理的に追い詰められる。


そう、二次障害の原因にもなるということだ。


そこで必要なのが「理解者」の存在だ。


定型発達者に「配慮」した行動をとろうとするときにアスペルガー症候群者にかかる「負荷」について、もっと多くの人に理解して欲しいと思ったりする。


特に家族や支援者には是非理解して欲しいところである。

そして家庭内、あるいは支援を受ける際には、あまりその手の負荷のかかる作業が少なくできればベストだろう。


(その点、うちみたいに家族みんなが自閉系というのは楽は楽である、家の中ではストレスフリーなのだから。)



さて、ちょっと散漫になったが、結局言いたいことは何か…といえば、


アスペルガー症候群者にだって「人の気持ちはある」!

だが、定型者とは感覚がおおいに違うために、定型者には「人の気持ちに対し配慮がない」ように見えやすい


ということである。

また、

「定型者の気持ちがわかるように見える」という面でアスペルガー症候群者が社会適応をよくすることは、「心理的、また思考上の負荷の増大との微妙なバランス」の上で成り立っているということを、家族も含めた支援者の皆さんに理解していただければなあと思うのである。


さらに言ってしまえば、
アスペルガー症候群者には「定型発達者にはわかりにくいであろう」感情・感覚もある。

それについて

 素直に表現をすればぶつかる。
 主張を避ければ当たり前と思われる

だけでは、ちょっと寂しいものがあるなあと思うのである。



<本稿終わり>



★さて、ちょっと宣伝
狸穴家の面々がテレビに登場します、見てね!
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◆NHK総合テレビ 2010年12月22日(水)08時15分~
あさイチ キラキラ40コーナー内 
(狸穴猫が出る部分の放映は9時頃の予定…こっちはちょこっとだけ)

◆NHK教育テレビ 2010年12月22日(水)20時~
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結論にたどりついた
ところで
あの~

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療養日記 2010/12/20

今日は精神科の通院日だった。


年末でもあることだし、ため込んでしまうと厄介だ。
というわけで、早々に療養日記を書いてしまうことにする。


脳みその調子は…まずまずの状態。

ただ、睡眠だけがどうも浅くて、2時間くらいですぐ目が覚める。
また寝られることは寝られるのだが、どうも日中眠気が残り、昼寝をたんまりしたり、はたまた夕食後に夕寝をしたりしてしまう。

タヌキの出勤の関係で起きざるを得ないときは別にそれでもまあよいのだが、タヌキの休みの前の日にまで、夜中に何度も目が覚めてしまう。
そのせいか、なんだか疲れが慢性的に残る感じがする。

頓服で前回もらったレンドルミンも効果がなくなってしまった。
で、「たまにはまとめて寝たい~」が慢性化しているといった状態。




体調は…11月の派手な風邪も治ったが、骨関節炎がひどくなってしまい、ちと考え込む。

ビオチン治療を開始して数年になるが、どうも症状は一進一退だ。
痛みがひどくなると、痛み止めの服用量が増えてしまう。

これなら標準治療でせめて痛みだけでもとった方がましなのでは?と思ったのだ。
とにかく、痛い…、北摂まで行く気力もない…
というわけで、自転車で10分ほどの整形外科に行ってみた。

で、特に診断は変わらないが、末梢神経の修復の為の薬などを処方され、固まった肩の筋肉をほぐす理学療法(マイクロ波での温熱と、低周波、ストレッチ体操)を受けることになった。

この理学療法が妙にきもちが良い。
1回目受けただけで、なんだか肩が多少軽くなる。
特に専門家の指導でのストレッチは超気持ちいい!!

で、週に2回ほど通い始める。

薬が効いたのか、理学療法が効いたのか?
なんと、肩胛骨まわりの頑固な痛みがきれいさっぱり消えてしまった。
オマケに半月で、肩の動きがかなり改善した。

肋骨と鎖骨の炎症は多少あるので、痛みが皆無というわけにはいかないが、
痛み止めを飲む回数は減った。

あとでタヌキに聞いたら、そこの医院は、先代の先生の時から理学療法に特に力を入れていた…ということだ。

というわけで、ここひと月で、体調はかなり良くなった。



などと言うことをつらつら精神科の主治医に話してきた。

NHKの取材の件は何故か主治医のところに既に情報が入っていた。
どうやら病院の職員さんのどなたかがこのブログを見ているらしい…。


ま、そんなこんなで、休前日の睡眠の改善の為の頓服がレンドルミンからベゲタミンBに変更になった。


あとは変薬はなし。

お薬一覧

 エビリファイ6ミリ(朝)
 ジェイゾロフト50ミリ
 トレドミン50ミリ
 ハルシオン0.25ミリ (寝る前)
 セパゾン2ミリ(寝る前)
 (1日量)
 頓服としてベゲタミンB




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アスパラガスの会の第10回レポートアップしました

アスパラガスの会の第10回のつどいのレポートを会のブログにアップしました。
お待ちのみなさま、遅くなって申し訳ありませんでした。


 第11回アスパラガスの会レポート

 アスパラガスの会、次回開催は2011年1月22日(土)です。
 次回は、年次総会です。(時間が余れば+フリートーク)

 参加登録受付中です。(~2011/1/12)

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アスペルガー症候群者には本当に「人の気持ちがわからない」のか?-その2-

<その1はこちら>


年末も押し迫ってきた。
もうそろそろネットでオーダーするものをオーダーし終えないと…とちょっと焦っている。

実はまだ何も注文していない…餅と蟹と牛肉はいつもネットで買うのだが…

さらに今年はクリスマスをケーキも含め手作りにすることにしたので(っつか、成り行きでそういうことにされたので)スケジュールが混み合ってしまった。


というわけで、いただいたコメントはガッツリ読ませていただいてはおりますが
この時期、コメントのお返事までできるかどうか…不透明な状態です、どうかご容赦ください。



さて、前回、「アスペルガー症候群者は人の気持ちがわかるか」ということについて下記のように細かく分解してみた。


1.アスペルガー症候群者には感情はあるか?

2.相手にも感情があるということが理解できるか?

3.相手の気持ちが感覚的に判るか?

4.相手の気持ちが推測できるか?

5.相手の気持ちに配慮した発言・会話が可能か?

6.相手の気持ちに配慮した行動が可能か?



注:「相手の」というときには基本的にこの稿では「定型発達者」をその対象とする。


さて、これを一つ一つひもといていくことにしよう。
ただし、これは個人差も多いことだから、基本的に私の感覚的なものを述べることになる。


というわけで、いろんな方の「私はこうだ」というコメントいただけたらありがたい。



1.アスペルガー症候群者には感情はあるか?


結論から言うと「確実にある」。
私も感情を持っている。喜怒哀楽は確実にある。

ただ、定型発達者が持つらしい一部の感情について、認知性能が悪い可能性はあるだろう。
それは概念形成ができていないもの(=汎化できていないもの)については認識しにくいといったことがあるためではなかろうかと考える。

例えば嫉妬とか憎悪とか…正直、私には感覚的にはわからない。
頭では一応、そういう感情の動きがあるらしいと理解しているのみである。
テンプル・グランディン女史も著書のなかで「幸せ」がわからないと述べている。

では、複雑な感情で欠落するものがあるだけなのかというとそうでもないと考える。

「感覚的にわからない感情」があるだけに、「恐れとか怖れ、不安などの感情」はより強く感じやすいといった面があるのではないかと考えられるのではないだろうか。

私自身のことについて言えば、「頭では理解しているが感覚的にわからない感情」をぶつけられた場合、「食あたり」ならぬ「感情あたり」といった現象が起こる。

簡単にいえば、とにかく恐怖感を強く感じるのだ。

人間わからないものほど恐いものはないというのはどうもアスペルガー者も定型発達者も共通のようだ。要するに「お化けに出会ったような」感覚である。

「正体、そしていつ出るか?などがわからないからより恐い」わけである。

さて、簡単にまとめると、

アスペルガー症候群者にも感情はある。しかし、複雑な感情がわからないもケースもある。
そしてそのため、相手の複雑な感情に触れると、恐怖感をより強く感じることもある。

といったところか。


===========


2.相手にも感情があるということが理解できるか?


そりゃ理解できる。自分にあるものは他人にもあるというのは、そんなに想像が難しいものではないだろう。とりあえず、頭では理解が可能だろう。


ただ、「しっくりくる」という状態至るまでに定型発達者よりも年月がかかる…ということはあるかもしれない。


ちょっとした会話エピソードがある。


 ヒイロ:「オレ、昔小学校のまわりの連中ってロボットだと思っていた」

 狸穴猫:「そりゃまたなんで?」

 ヒイロ:「だってみんな同じように動くんだもん」

 狸穴猫:「なるほど、確かに」


定型発達者が、いろんな場面で割と同一の傾向をもって行動や言動に反応することが、不思議なのだ。


だから、アスペルガー症候群者から定型発達者を見ると、「一定の傾向をもって自動的に動いている」ように見えてしまう面がある。


で、あるからして、そう見えてしまえば、そこに個々の感情の介在を推測するのはちょっと難しいのではないだろうか?と思うのだ。


私自身、「なんでみんな同じようにばかりに動くんだろう」と小学生の頃は思っていた部分がある。


少なくとも定型発達者よりも「しっくり来る」までに時間がかかるといったことはあるだろう。



===========

3.相手の気持ちが感覚的に判るか?

障害が重いほど感覚的な「判る」「判別する」は難しいだろう。

これは、要は相手の発している「気持ち情報」の読み取り性能なのだが、これが定型発達者よりも低いというのが障害の障害たる所以であろう。

表情・目線からの読み取り性能
口調・声のトーンからの読み取り性能
態度(ボディランゲージ)からの読み取り性能。

いずれにも問題があることが多いだろう。
各種の書籍にもその点については書いてあるが、私自身感じることも多い。

私の事情をいえば、あからさまな「怒っている」は多少判別しやすいが、「だからどういう要求がありそうか」などは、まったくもって瞬時には判らない。


さて、とりあえず最初の三つについて、狸穴猫における内部事情と多少の解釈をだらだらと書いてみた。


最初にも書いたが「私の場合はこうだ」というコメントがいただけたらうれしい。

そういったものが集積していけば、アスペルガー症候群者の自然な感覚というものがより定型発達者の皆さんに理解してもらいやすくなるのではないかと思っている。



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で、もうちょっと
続きます、が、

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アスペルガー症候群者には本当に「人の気持ちがわからない」のか?-その1-

日本全国年末である。


そろそろ正月料理やらクリスマスのやらの準備に取りかからなくてはならない。
が、決まってこの年末の時期になると、「うーん」と考え込むことが出てきて、脳みそが暴走をはじめ、ブログの更新頻度が上がる。ほぼ恒例になってしまったような気もなきにしもあらず。


ことによると、年越し準備からの逃避かもしれない。
(…といいつつ正月モードはなかば起動しているのだが…)


ま、それはともかく、話をはじめよう。


きっかけはアクセス解析である。
毎日のアクセス数や、このブログにどんな検索ワードでたどり着いたか?
そんなことがアクセス解析ツールを設置しているとわかる仕組みになっている。


で、アクセス解析を日々見ていると「人の気持ちがわからない」という検索ワードでこのサイトにたどり着く方が概ね日に最低一人はいる。


もちろん、その手の話題がこのブログにあるからこそ、その検索ワードでここにたどり着くわけなのだが、気分的にはちょっと複雑だ。


「人の気持ちがわからない(わかってない)」などと真顔で言われりゃ、理由の如何はともかく、だれだって多かれ少なかれシュンとしてしまうだろう。


そして、そういったことが多いのがアスペルガー症候群者である。


私も「もっと人の気持ちを考えなさい」といわれたことは何度もある。
(主に学童期、教師に言われた)


オマケに支援のための本にだって、堂々と「他人の気持ちがわからずに…」などと書かれていることがあるくらいだ。


ついでに言うなら、Q&Aサイトやあちこちの掲示板で、アスペルガー症候群者の行動・言動に何らかのストレスを感じている定形発達者の書き込みなどがいくらでもある。


どうやら…、

「定型発達者はアスペルガー症候群者の言動に”人の気持ちがわかっていない”という不快感を感じることがしばしばある」

ということは確からしい。


しかし、この「人の気持ちがわからない」という表現は相当あいまいなのだということにちょっと考えを巡らせてみると、定形発達者の皆さん、こと支援者や親御さんに理解して欲しいさまざまなことが浮かび上がってくる。

さて、「アスペルガー症候群者には人の気持ちがわかるか」という問題を考える時には次のような問題が複合的に組み合わさっていると考えられる。


1.アスペルガー症候群者には感情はあるか?

2.相手にも感情があるということが理解できるか?

3.相手の気持ちが感覚的に判るか?

4.相手の気持ちが推測できるか?

5.相手の気持ちに配慮した発言・会話が可能か?

6.相手の気持ちに配慮した行動が可能か?


(以上については細かくは後述)、


また、さらに、ちょっと裏返して考えてみると、

定形発達者が「人の気持ちがわからない」と判断するのは、

「アスペルガー者が定形発達者の予測通りの行動・言動をとらない、そして、その行動・言動が、定形発達者の気持ちを逆なでする」

ときに限られたことであり、定形発達者の考え方、感じ方が大きく関与している。


定形発達者側の前提として

1.気持ちは態度により(ある程度は)伝わるものである。

2.感情は他者と共有可能なものである。

3.人間は基本的にある行動・言動に関して、似たような感じ方をする。

というのがあるのだろう。


私の考えでは、この前提条件には、全て「幻想では?」という疑問符をつけざるを得ないのだが、定形発達者の世界では、この前提でけっこう物事が動いているのだから、定形発達者社会においてはある面現実であるのだろう。


ともあれ、アスペルガー者は本当に「人の気持ちがわからない」のか?
については、もうちょっと深く考えていく必要があるだろうと考える訳である。


さて、長くなるので、先にあげた6項目についての考察については次回にすることにして一旦終わることにする。



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