【書籍】表情分析入門

この間から1冊の本を読んでいる。

これだ↓

4414302595表情分析入門―表情に隠された意味をさぐる
P. エクマン W.V. フリーセン 工藤 力
誠信書房 1987-04-10

by G-Tools




書店でこれを見かけたとき、うーん、こんなの欧米人のじゃない?
と思ったのだが、ちょっと立ち読みしてみると、表情というものは以外に万国共通といえるという話がのっている。

だが…この本値段が高い…。2800円+税となると2940円。
本には目のない私もちょっとくらいは躊躇する値段である。

えいや~!!と思い購入して読んでみると…

うーむ、興味深い!

邦題は入門書のようだが原題は「Unmusking The Face」であり、訳すれば「表情は語る」とでも言うところだろうか。正直、300ページ近くもあるごつい本で、かなり専門書に近いといった感じなので、誰彼なくおすすめするわけにはいかないが非常に興味深い本だ。

内容はというと、表情研究の流れ、感情と表情の関係についての概論、そして「驚き」「怒り」「嫌悪」…など、6つの感情に伴う表情の分析と解読法の各論である。


あまりに細かい分析に頭くらくら…しながら読み進めたが、正直、相貌失認気味なのを自認する私にはとてもとても読み取り練習なんてできない!!と脳が悲鳴?を上げた。


ずいぶんといろんな筋肉が利用されていることに驚き、定型者は自然とこの複雑な「表情」というのを読み取ったり、作ったり…またそれを自動で制御しているんだなあと感心する。


元々、他人の表情は読めないなあと思ってはいたが、自分がこの「表情読み取り性能」がどどめに悪いことが、この本のおかげでよーくわかった。


読んで私が得た結論は、

「細かい読み取りは所詮私にはできない」ということと

「周りが不快じゃない表情・わかりやすい表情はある程度作れる」


というこの二点だ。


この本はまた最低限この程度は表情をトレーニングしておけば安全というラインもまた提示してくれているように思う。


「中立」~「幸福」の表情を基本にし、
「わかりやすい表情」作りを心がければいい。



アスペルガー症候群者向けのもうちょっと簡単なマニュアルがあればいいのに…とは思ったが、有意義な読書であった。




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第19回アスパラガスの会参加登録開始です。

毎度近畿ローカルで失礼します。


第19回アスパラガスの会(ASD者のための自助会)参加登録開始のお知らせです。

日時:2011/10/22(土)14:00~15:45
場所:大阪府柏原市内某所
   (JR大和路線、近鉄道明寺線柏原駅から数分)
テーマ:こだわりについての対策

参加登録期間 2011/09/26-10/11


参加登録はこちらからお願いします。
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===================

さて、一昨日のアスパラガスの会ですが、ご参加の皆さん、お疲れさまでした。


レポートは…今度こそ早くアップするぞ!と(自信なし)。


毎度私の身に何か起こるのが常のアスパラガスの会ですが、

今回は…

スタッフが狸穴猫1人の開催!!

ということで、ご参加の皆様のお力をバンバンお借りしての開催となりました。
記録・進行・受付等々、ご協力いただいた皆様、ありがとうございます。


ってなところで、今日はこの辺で。


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第17回アスパラガスの会レポートアップしました。

大変遅くなりましたが第17回アスパラガスの会(8/27開催)のレポートをアップしました。

どんな話がでたのか…
テーマは「感覚過敏に関する困り事」でした。

以下からどうぞ。

http://asparagusnokai.blog68.fc2.com/blog-entry-38.html


さて、今日は第18回アスパラガスの会です。
どんな皆様にお会いできるのか…とても楽しみにしています。

では、狸穴猫はこれから出かけます。すたこらほいっと!

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アスペルガー症候群者は正直であるしかない

以前定型者は「振る舞う」が当たり前という話を書いた。

それがなぜなのかとつっこんでみたのだが、どうやらこういう事ではないだろうか。


定型者では

 相手の心情が伝わってくる(意識せずとも表情などから推し量れる)
 ↓
 それに応じた態度を意識せずともにとる。



ところがどっこい、アスペルガー症候群者では、

 相手の心情を表情などから簡単には読み取れない。
 ↓
 意識して相手の心情を読み取ろうとする
 ↓
 意識してそれにあわせた態度をとる
 ↓
 (疲れる)



という経路に入るか、でなければ

 相手の心情を表情などから簡単には読み取れない。
 ↓
 アスペルガー症候群者としては自然な態度をとる
 ↓
 不評を買う


などとなる。


なんで自然で、正直でいてはいけないんだろう?


私は若い頃から何度もこの問いを繰り返した。
結局わかったのは、自分がアスペルガー症候群者であることがその問いを作り出しているのだということだ。



アスペルガー症候群者は常に対人情報不足の状態にある。


だから、よほど意識的に相手の様子を読み取る技術を身につけないと「正直である」ことから逃れられないということだ。

そして、仮にその技術を身につけ、努力をしたとしても「疲れる」のである。

いくら情報不足の判断だろうとできれば正直でいたい…とふと思う。

そして、気を抜けば正直な状態に戻ってしまう。


アスペルガー症候群者は「正直であること」から逃れられない存在なのかもしれない。


そして振る舞うことに使うエネルギーが定型者とは比べられないくらい大きいために、アスペルガー症候群者はより「正直であること」に対しての希求が強いのではないかとも。


そんなことをふと考えた。






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