古民家お片付け騒動2013(2)-◆★▲のある中庭-

だいぶ寒くなった。

例年なら正月準備に走っているのだが、まだちんたらと片付けを続けている。
まあ、大掃除を多少さぼれるからいっかってな具合だ。

さて、続き行ってみよう。

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前回の記事(古民家お片付け騒動2013(1)-それはダイエットから始まった-)はこちら


ほぼダイエット目的という不純な動機?で家の片付けをはじめることにした私であるが、あっという間に何に手をつけて良いのかわからないといった壁に突き当たる。

そりゃそうだ。

半分の部屋はモノで埋まっていて

 Aを移動しようとするとBを移動せざるを得ず、
 Bを移動しようとするとCを移動せざるを得ず、
 Cを移動しようとするとDを移動…以下略

ってなぐあいに延々と開始ポイントが見つからないありさまだ。
だいたいいつもここで脳みそがハングアップして片付けを断念してきた。


が、目的がダイエットであるからして、動かなければ意味がない。


「ええい、要はなにか片付けてりゃいいんだ!(怒)」


多少プッツンきた私が目をつけたのは動くだけである程度片付きそうな中庭である。


草はボウボウ、あちこちに不用品も隠れているってなぐあいで中庭も惨憺たるありさまには違いなかったが、草さえなんとかすればモノを移動する「隙」がまだあるというだけ、ちと屋内とは事情が異なっていたからだ。

思えばここ数年間、庭の手入れとは遠ざかっていた。

リウマチのため膝をきつく曲げられず、しゃがめなかった事もあり、草刈りすらろくにしていなかった。

さすがに通路だけは確保しなくてはいけないので(駐車スペースの関係で生協や宅配のにーちゃん達には裏から来てもらっているので)裏の門から母屋の裏口に繋がる通路の草はかろうじて刈っていたが、それが精一杯だった。

だいぶ良くなったとはいえ、膝に負担をかけることには不安があったので、Wizerd(夫の姉、6年前まで半同居していた)の残していった、座りながら作業ができる園芸カート(下の図のもの)を引っ張り出し、そいつに座って作業開始。





季節は6月、真夏ではないにしろそれなりに暑い。
日陰を狙って作業を進める。


一日3時間ずつ程度だが、三日ほどに草刈りをしたらだいぶ地面が見えてきた。



だが、草が刈られるにつれ、朝起きられずに捨て損ね続けた不用品や、処分に悩んだあげく放置していた不用品、その他いろんな事情でたまっていった不用品が隅の方にあるのが見えてくるではないか。



そして不用品の中にはとんでもないモノもある。


「洋式便器」だ。


7年くらい前だろうか?タヌキの一番上の姉の持家を取り壊すというので、最新式のウォッシュレットだからというので外した洋式便器をWizerdがもらって来たものだ。
当時、母屋に住んでいたWizerdが離れに移り、私らが母屋に移るという話が持ち上がっていたため、「離れにトイレを増設する時に使えるだろう」ともらってきたらしい。


母屋の南側の掃き出し窓の下に198円のレジャーシートをかけられて鎮座した「洋式便器」を発見した時以来「どーすんだ?これ」と私の悩みの種だった。


数年経ち、薄手のレジャーシートは風雨のためボロボロになって崩壊していた、が、私には新たにシートを買ってきて掛ける意欲はわかなかった。
かくしてWizerdのいなくなった屋敷でウォッシュレット様はその超インパクトのある姿を中庭にさらしていた。


はっきり言おう。
トイレ以外の場所にある「便器」ほど邪魔なものはない。
あるべき場所にない「便器」というのは何とも言えない違和感を周囲に醸し出すものなのだ。

もしあなたの家の庭にもし突然コレ↓が現れれたら…
便器1
きっと違和感をご理解いただけるだろう。




そうだ、こいつをこそ片付けねば!



この諸悪の根源を片付けないことには、いくら草を刈って片付けてもそこは
「便器のある中庭」
にしかならない!


中庭の片付けの目標はそこに絞られた。


だが、便器といえば陶器である。そして不燃ゴミに出すには大きすぎる。
住宅建材あつかいになるのか、自治体の粗大ゴミでは引き取ってくれないようだ。


結局、かなり消極的なプランだが、昔使っていたらしい外便所の脇にこっそり格納できそうなスペースがあったので(そこもモノが詰まってはいたが)そこに格納することにして、せっせと他の捨てられる不用品を処理することに。

外便所


目標地点に詰まっていたモノの中には、9年前に不要だからと枠を解体して捨てたベッドの「マットレスの残骸のスプリングコイル(セミダブルサイズ)」とか、昔先代が使っていた農業資材用の長い細竹100本以上の束とか、中途半端な波板の束とか、かなり処分にこまるものもあったにはあったが、そこは知恵と体力を振り絞り、どうにかこうにか捨ておおせる。


作業開始から10日近く経った頃、ウォッシュレット様は本来あるべき場所にほど近い「外便所脇」のごく目立たないスペースに鎮座する事になった。

そして中庭は「ただの中庭」になった。



あースッキリ!である。



それにしても…、ウォッシュレットは重かった。


<まだまだ続く>









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古民家お片付け騒動2013(1)-それはダイエットから始まった-

お正月まで2ヶ月を切った。
そろそろ正月が気になってくる時期である。
正月準備と片付けの追い込みとでなかなか忙しい毎日だ。

さて本編に入ろう。

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前回の記事(古民家お片付け騒動2013-プロローグ-)はこちら


実のところ私は掃除はさして好きでない、だが整理整頓は決して嫌いな方ではない、

どこに何があるかわからないとか、モノがすぐ取り出せる状態にないというのに結構イライラするクチである。収納方法やモノへのアクセスルートの確保など、かなりこだわりの人なのだ。

狸穴に引っ越してきた当初、私は整理整頓する気満々でいた。
しかし、瞬く間にその気力はなくなり片付けについて考えるとため息しか出なくなってしまった。

広い家の中にモノがあふれている!

母屋と離れ、合わせて60坪ほどの床面積の中でモノが詰まっていない空間が半分程度あったろうか?
足の踏み場もないほどモノが詰まっている部屋が3部屋。
さらに納戸と物置もモノが詰まりまくり!
これにさらに引っ越し荷物が入って1部屋ふさがったわけだから最悪である。

離れに住んでいる時、すなわちWizard(義姉:Wizardシリーズの記事参照)が近所に転居する以前は母屋のことは深く考えないようにしていたが、母屋に移り住んでからはそうもいかない。

しかし、あまりのモノの多さとアクセスの悪さに圧倒され、時折思い出したようにちょこっと片付けに手をつけては断念、の繰り返しだった。

が、転機は妙なところからやってきた。

このブログでも時折書いたが、私は持病にリウマチを抱えており1年半前から大学病院で新薬の治験に参加して治療していた。主に肩と膝、痛みがひどく立ち座りも難儀するほどの状況だったが治験薬が奏効したようで、ここ1年ほどは正座も苦でないほどの状態に回復していた。

だが、去年の暮れあたりから肝機能が低下してきたのが問題だった。
もとより多少脂肪肝ではあったのだが、治験薬の肥満のせいか?じりじりと検査値が悪化。
このため肝機能保護のための薬をたっぷり併用しながら治験薬の注射を続けていたのだが、4月には治験薬の注射を一旦見合わせるところまで悪化。さらに6月はじめには治験を終了せざるを得ないかもというところまで悪化。

かくして医者から減量するようにという厳命が下る。
脂肪肝だけでもなんとかすれば多少でも肝機能が良くなり治験が継続できる可能性があるかもしれないというわけだ。

ことは深刻だ。せっかく治験薬で調子が良くなってきたのに継続できなくなっては大問題である。おまけに短期間で肝機能の回復を目指すとなると、短期間でかなりの減量をせねばならない。

こうなると食事を改善するのはもちろんだがエネルギー消費量も上げねばならない。
とはいえ、もとより運動はあまり好きではないし膝の状態に不安もあるので派手な運動はできない。長風呂ってのもいいかも知れないがそれだけでは間に合わなそう。

一計を案じる。
が、簡単には思いつかず3日ほど呻吟。

はっとひらめいたのが「家の片付け」である。
なにも「いわゆる運動」にこだわることはない。
要は体力つかえばいいのさ!というわけだ。

決め手は3つ。

・家の片付けであればさして関節に負担がかからず活動量がそこそこ上げられる。
・今までの経緯から考えてもまず簡単に終わる訳がない…となるとかなりの期間継続可能である。
・家の中も片付くので一石二鳥(になるかも…)。


我ながら安直な思考だと思う。

かくして私は長年手つかずだった家の片付けに着手したのであった。


<続く>

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古民家お片付け騒動2013-プロローグ-

11月がスタートした、2013年もそろそろ終わりに近づきつつある。
ここ半年、ブログの更新もあまりせず狸穴猫は何をしていたのか?

これには話せば長~い訳がある。

タイトルで多少想像がつくだろうが、家の片付けにかかり切りになっていたのである。
まさに「騒動」であったのでブログの記事にしようとずっと思ってはいたのだが、作業を進めることに気が急いて、パソコンの前にあまり座ることも少なくなっていた。

やっと先が見えてきたのが10月末、ここいらで記事にしてしまおうというわけでこの原稿を書いている。

さて、そろそろ本題に入ろう。

我が家(狸穴)はタヌキの生家である南河内の古い家だ。
敷地には推定築200年!の母屋と50年ほど前に建てられた離れがある。

私がこの家に引っ越してきて9年半。
片付けというものにろくに手が着いていなかったのだ。

住み始め当初3年ほどは離れに住んでいて母屋に住むタヌキの姉と半同居していたので、母屋の片付けに手が着くはずもないが、義姉が足を悪くして「段差のあるところは住みにくい」と、近所のマンションに引っ越した後も長いこと手つかずの部分がほとんどだった。

あまり脳みその状態が良くなかった
リウマチが急激に悪くなった
仕事が忙しかった

など、挙げればそれなりの理由はあるのだが、一番の理由はどこから手をつけたらいいのか皆目見当がつかなかったことである。

アスペルガーなせいか見通しのないまま物事をやるのは超苦手であるというのもあるが、それだけあちこちモノで充満していたのだ。

なにせモノを別の場所に移動しようにも目的の場所にまたモノがある。
どういった順番でなにをどう移動すればよいのか?
まるで解けないパズルのようだ。

整理整頓どころではない。
置く場所を確保できないので9年前の引っ越し時の荷物で開梱できないものも多数あった。

片付かない…ということになると、居住スペースは狭くなる。
スペースの半分は物置状態だ。
だからそれなりの広さがある家を狭く狭く使っていた。

こんな我が家に転機が訪れたのが今年6月。
意外なことからそれは始まった。

そんなわけでこれから今年中を目標に狸穴のお片付け騒動を長々と綴っていこうと思う。

<続く>

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