吹き荒れる嵐のように数人の人間が家にあがり家中にあふれる物という物の品定めをはじめ…
泥棒ではない。
何かって、三回ほど記事に書いたWizerdの骨折話(その1、その2、その3)の続きである。
Wizerdの骨折は彼女の引っ越しという思いもよらぬ結論にたどり着くことになったのだ。
理由は簡単。
「もうバリアだらけの家には住めない」
ま、そりゃそうだ、築200年近くはたとうかという我が家の母屋、つまりWizerdが居住していた空間は江戸時代の生活に合わせて作られているのだ(明治と昭和に多少改築してるけど)…要するに段差の嵐。玄関から30センチはあろうかという段差を3段も踏み上がらねば茶の間にたどり着けないのである。
そんなわけで我が家から数分ほど離れたスーパーにほど近いマンションにWizerdは退院と同時に引っ越しするということになった。
で…
冒頭に戻る。
そう、昨日Wizerdが病院から外出、彼女の弟夫婦、妹、姪の4人が我が家に予告なしに来訪、家中にあふれるWizerdの荷物の整理をしたというわけである。
Wizerdは結婚せずに73才まで生きている。
つまり今回生まれて初めてのお引っ越し。
当然引っ越しのイロハには疎いことこの上ない。
まあ、それはそれで仕方ないとして、荷物の片づけが大嵐になってしまうのは他にも理由がある。
1、衣装持ち
これはまあ、独身(それもそれが長い)女性であるから当然である。
問題は
2、インテリア小物に並々ならぬ執着がある。
ということだ。
造花、置物、陶磁器、人形…とにもかくにも小物が多い。
そしてそれらの一つ一つにとてつもない愛情?とも言うべき執着があるのだ!
(これがやっぱりこの人もアスペではと思う理由の一つでもある)
そしてそれが嵐を呼ぶ
「Wちゃん、これもっていかへんやろ」
W:「それはもっていくねん」(地声の大声)
「Wちゃん、これほかしてえ~よな」
W:「いや、それはすてたあかん」(さらに大声)
「Wちゃん、これほかすで」
W:「あかん、それは高かったんや、4000円もしたんやで」(もっと大声)
「Wちゃん、これは汚いからえーやろ」
W:「それは思い出があるねん」(とうとう怒声)
…
以下繰り返しなので略
延々と続く捨てる捨てないの攻防戦
3時間もしただろうか、みな疲れ果て、買ってきた寿司を食べ、収拾の方向へ進もうとする。だが全体としては全く片づいていない状態で乱雑に袋や箱に小物類が積み上がり、70リットルゴミ袋に安易につめられた衣類が散乱する。
食事のあと、乗用車2台で2往復して新居に手当たり次第にそれらの小物と衣類を運び込む。
そして…
皆が去ったあとには梱包の厄介なコレクションの洋酒用グラス類の山や陶磁器・ミニチュアボトルの山、こけしと民芸品と人形の山、化粧品の山、台所用品と食器が残されていた。
Wizerdは引越し当日に退院する。
そしてそれまで誰1人手伝いにこない!
大物の移動もする引っ越し本チャンまであと6日、私1人でこれらを梱包しきれるか…私の脳みそには真っ白な風景が広がっていた。
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