ちょっと前の記事で紹介したこの本だ。

RDI「対人関係発達指導法」
この指導法、「集団自我」なるものをもって「仲間との活動」を心底楽しいと思えることが高次の目標の一つとされている。
安直な感想であるが、
それってそんなにいいもんなのかい?
である。
私とて人と関わり合いになるのが別に嫌いではないし、その人の人となりや考え方を知ることは楽しい。
が…この本で言うところの「We go」感覚はない。
端的に言ってしまえば集団としての「仲間」感覚は私には乏しい。
「個」は常に「個」である。
これがアスペルガー的考え方のように思う。
この本にはさまざまな段階での「目標」が掲げられているが、その目標のうち「○○で安心感を得る」とか「○○を楽しむ」なんてのにははっきり言って抵抗を覚える。
特に、他人と何かをやるということに関して、「誰かと何かを共同でやる」ことだけで楽しいと思うのが幸せだというのははっきり言って定型発達者の著者の傲慢でしかないだろう。
本当に楽しいと思えるならロジャーという「悩める青年」がこの本に登場する余地はないはずだ。
過激なことをいってしまえばこの指導法のメイン部分はアスペルガー症候群の人間をむりやり定型発達者の感じ方をするように変容してしまうものだ。かなり洗脳に近いとも言える。
この指導法を受けた児童~青少年に「そう感じなくてはならない」「そう反応しなくてはならない」という潜在的強迫的な意識がどこかに残るのではという危惧を覚える。
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ところで、関係ないんですが、今日アクセス解析を見てみたら、URLの直接入力でここにいらしている方が多いみたいなんですね。それも昼過ぎから急にアクセス増!
どういった訳なんでしょう?
何かで紹介されたのかしらん?
誰かご存じでしたら教えて下さいませ。
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