私が離婚するまで 第5話 痛み止めとともに

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5 痛み止めとともに


夫(元)の次の職場は原則13時出勤だったが、実質的には自宅準備可で16時30分出勤が許されていた。
夫(元)は嬉々として16時30分を選んだ。
家を出るのは15時ちょいだ。


これで私は時間的に追い詰められた。


起きてからずっと夫(元)の話、夫(元)の仕事の準備に付き合わなくてはならない。
そして家事をやる時間が無くなる。

銀行1つ行くのに夫(元)の機嫌を伺う状態になった。


夫(元)のいる時間に出かけようとすると

「えー、あとでいいじゃん」と、引き留めようとする。

月に一度の息子の通院で午前中に出なければ行けないときすら、決まって夫(元)は文句を言った。

「え~、今日行かなくちゃいけないの?」

もっと話すことがあるという感じである。


22時30分、夫(元)が帰宅すると同時に、否応なく「討論会」が始まる。

今日の塾での授業の様子、小テストの結果から、生徒の改善ポイントを検討、授業で取り上げるべき問題の解法の研究。

全てに私が付き合わされる。

さらにテレビのニュースの分析の話しに付き合わされる。

考えたい事か否かにかかわらず、夫(元)の話に付き合うと
脳がこき使われているといった感じ。

話は深夜2時3時に及ぶこともザラだった。

それでいて7時には起きて息子を送り出す。

私は段々眠さを感じなくなっていった。
数時間しか睡眠がとれなくても、目がさえてしまう。

そして数日間寝不足を繰り返し、倒れるように爆睡する。

完全な不眠症だった。


痛みもまた否応なく私を追い詰めて行った。

上半身全体がギリギリ痛む中、夫(元)の話を聞き続ける。
上体を起こしていられなくなり肘をついて体を支える

アスピリン30錠(普通の30回分)が3日で消える。
それでも痛みが治まりきることはない。

脂汗をかきながら夫(元)に「…体しんどい」と訴えても

そう言う私に夫(元)は

「もうちょっとだから(仕事のこと)手伝ってよ」
「えー、また、しんどいの?」
「いつになったらなおるの」

としか言わなかった。

いくら体のしんどさを訴えても無駄だった。
なぜなら、寝床に入っても、夫(元)は話しを止めなかったからだ。

横たわる私の前にプリントを突きつける。
話を止めない。


「ねえ、聞いてるの?」
「ねえ、○○ってさあ…」
「ねえ、考えてよ」


痛みをこらえて横になっていても否応なく話しに付き合わされる。
ただ聞いていればいいのではない。
夫(元)は私に思考を要求する。

寝床に入って私が眠れるのは夫(元)が眠さに負けて寝入ってしばらくしてからだった。

夫(元)との話で神経が興奮し、眠けはどこかに行ってしまっている。
体の痛みで眠りづらいというのもあった。

「そんなに痛いなら病院行ったら」
夫(元)は一度か二度、そう言ったが、病院に行く時間は私には与えられなかった。

そう、夫(元)は起きている間中、話し続けたから…。


そんな中、夫(元)は仕事ではどんどん夫(元)は追い詰められていった。
夫(元)の熱心な指導で生徒の成績は向上するのだが、いかんせん生徒アンケートがいい結果を出さないのである。


成績向上に全てをかけている夫(元)には「生徒の気分のアンケート」で仕事の質を判断されるのは多いに不服であったようだ。



<第6話へつづく>


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コメント

過去を書き記す連載
お疲れ様です

半分位来たのかしら

だとすると、もう半分ですね

頑張って下さい

勿論返信はいりませんよ

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