で、そんなことすると埋もれる記事が出てくる。
埋もれそうなのがこれ→単発記事「ああ…大失敗」
アスペルガー的失敗についての記事です。よろしければみてみてちょ。
第10話はこちら
11 脱出
その頃、お金にはとことん困っていた。
電気や水道やガスの督促状が届くのは当たり前化していた。
夫(元)に見つかると。
「もう終わりだ!死ぬしかない」
となるのは目に見えているので、そういった督促状は夫(元)の目に触れぬところに隠しておいた。
しかしある朝、仕事に行く直前、電気料金の督促状が見つかってしまった。
実はお金はあったのだが、慣れないガードマンの仕事で疲れてしまい、お金ができて数日というものコンビニに行き損ねていた。
案の定、
「これは何だ」
「電気料金も払えないのか!!!」
「もう終わりだ、お前を殺しておれも死ぬ!」
日常茶飯事化していたが、私の中でなにかがプチンと切れた。
たかが電気代ごときで殺されてたまるか。
「電気代が何よ!死ぬならひとりでどうぞ、私はヒイロがいるから死ぬわけにはいかないわ」
はっきり宣言した。
夫(元)が包丁を持ち出す事はなかった。
そして続けた。
「出て行って!後腐れないように離婚届に判を押してこの家から出て行って!」
夫(元)は言った
「わかったそうする。俺は死んでやる!」
私は続けた。
「帰ってきたとき居ないでね!」
私は振り返らずに家を出た。
今まであった事が走馬燈のように頭を駆けめぐる。
なぜか涙が出てきた。
あっけないものだ…。
仕事中も何度も涙があふれそうになった。
が、
帰ると家に夫(元)はいた。
何かを懇願するように。普段と同じように振る舞う。
「何でいるの?」
私は夫(元)に向かって言った。
私の口から出た言葉は
「出て行って」だった。
夫(元)は懇願するように。
「これから家事も手伝うから…」
という。
私の心の中で涙が完全に止まった。
『もう、この人は要らない、私はヒイロと生きていく』
そう思った。
その後、紆余曲折はあったが、3ヶ月後、離婚した。
その紆余曲折の最中でヒイロ(小6)が私と一緒に暮らすのを拒み、父親と暮らすことを選んだのだけが唯一の心残りだった。
ともかく元夫のいる異常な環境から私は脱出した。
そして、それから2年後、元夫の虐待から逃れるように、ヒイロが私のところに脱出してきた。
13年間の結婚生活はこうして幕を閉じた。
異常な環境だったと本当に理解できたのは脱出してからだった。
そしてあとに残ったのはPTSDだけだった。
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事情によりこのシリーズの記事のコメントにはお返事できません、ご了承下さい。


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