「マイペース」について考えてみた。

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あ、5月30日(土)の自助会…まだ受け付けてます。 なんとか開催できそうです。
詳しくはこちらのページをどうぞ。
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さて、自分で立ち上げておいて暴露するのもなんだが、

アスパラガスの会の第1回のテーマ、

「マイペースってどうしていけないの?」

というのは、タヌキ(デジタヌ)の思いつきでこさえたテーマである。

こういうテーマ作りに関しては、なぜかセンスがあるなあと我が亭主ながら感心…


…したまではいいが、あまりテーマについて考えていなかった。


確かにアスペルガー者のペースってのは何となく定型発達者とずれることが多いような気もする。
っつうか、ペースというものにムラがありすぎるのかもしれない。


とんでもない些細なことに引っかかって、凍り付き、時間を浪費してみたり、やたらとちんたらベースでしか物事やれなくてひんしゅく買ったり…かと思うと、過集中的に何かに没頭して、異常なまでも高効率で物事すすめちゃったり…。

「この程度がマイペース」というレベルが扱うジャンルによってまちまちなのだと思う。

この点、定型発達者の方が「マイペース」の幅がある程度に収まっているのではないかと思う。


ついでに言うなら定型発達者は「マイペース」に固執しない…というか、性質上、集団のペース(マイペースに対するならユアペース)というものに合わせる機能を有しているのだと思う。


アスペルガー者をはじめ広汎性発達障害を持つ我々は、どうもこの「ユアペース」をつかまえるのが苦手である。…というより、その機能が極端に弱い。


で、職場などで集団のペースに合わせなければならない時、問題が生じる。


  合わせようとしても合わせることができないで顰蹙を買ったり
  無理に合わせようとして、かえってパニクって問題を拡大したり
  なんとかどうにか合わせてもストレスがたまったり。
  マイペースで突き進んでこれまた顰蹙を買ったり。


まあ、そもそも、集団で流れ作業でもいなければいけない場合でない限り、「ユアペース」である必要性なんか感じないのが障害のなせる技…だったりもするからやっかりである。


その点定型発達者は敏感に「集団あればユアペースありき」ってな行動をするようだ。


ずいぶん大きな違いである。


で、定型発達者はYOUR(複数形ね)ペースで動き。そこにマイペースでしか動かない(っつより動けないんだけど)アスペルガー者が入ると、衝突が生じやすくなる。


そこで、今回のテーマにまた逆戻り。


マイペースって何でいけないの?


アスペルガー的にダイレクトに答えを書いてしまえば、

「定型発達者社会ではユアペースが優先されるから」


なのだが、まあ、もうちょっと社会も「マイペース」の努力を認めてもいいんじゃないだろうか?とも思う。


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と、しめくくりそうになって、はたと自分のことを振り返る。

このところ、完全にマイペースでやっていたら、家の中ぐちゃぐちゃ…。

息子がフォローしてくれなかったらと思うと、恐ろしい。


あああ…


というわけで、マイペースもそこそこにしないとね。
とも思うわけだったりする狸穴猫でした。





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でも、
わかっても
苦手なのね、
はたに合わせるのって

あああ


 
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コメント

申込みフォームに行けません
初めまして。泉州に住むPDDNOSの者です。

当方パソコンを持っていないので、自助会申込みができなくてものすごく困っている状態です。

どうしたらいいですか?
Re: 申込みフォームに行けません
こちらのブログへの秘密コメントで、希望の旨と、住所、氏名、ニックネーム、連絡先電話、メールアドレス、性別、(年齢)をいただければ、受付させていただきます。とりあえずこの手でやってみてくださいな。
企業の人事担当者が新入社員に求める能力として「協調性」を挙げることが未だに多いですからね。
要するに、これってユアペースを読む力ってことだから。

甘いことばかり言っても進歩がないので、厳しいこと書きます。

マイペースで仕事をする人の相手をするのは、ものすごくエネルギーを使います。なんで、ここまで細かく指示しなきゃいけないの?って。私もアスペですが、正直に言います。他のアスペの人とは出来るだけ一緒に仕事したくありません。
だって、相手にするのがすごく疲れる作業なんです。で、得られる成果はショボイ。

マイペースって何でいけないの?
私の答えは、
「定型発達者にとって、同じ成果を得るために必要な労力が増大するから」です。
そして、『まあ、もうちょっと社会も「マイペース」の努力を認めてもいいんじゃないだろうか?』に対する私の答えは、
「社会が欲しいのは努力じゃなくて成果。」

うーん。厳しく書きすぎたかもしれません。ただ、傷の舐めあいをしててもラチはあかないと思うので、正面から問題に向き合って欲しいなと思いました。
8さんへ
コメントありがとうございます。

そう、要求されるのは成果なんですよね。

ただ、同じ成果を同じ効率で上げるのに、アスペルガー者の場合、マイペースが必要な場合というのがあると思うんです。


そして、こちらからみると、ユアペースを要求することが、かえってアスペルガー者の効率を下げてしまうことがあり得るということをちょっと主張してみたかったわけです。


定型発達者のユアペース指向というのは、効率優先かというとそうではなくて定型発達者の「感情的ニーズ」も多くその要因となっているのではと思うのです。

「やる気をそがれたくない」
「目標に向かって一緒にはしっている気分で仕事をしたい」

などですね。

「感情的ニーズ」に応えないと定型発達者の作業性が落ちてしまうので全体の効率が下がる
というのは、果たしてアスペルガー者にすべての責任を帰すことができるのか?

ちょっと疑問に感じるわけです。

ま、端の作業効率を下げないように定型発達者の「感情的ニーズ」に応えていくことはある面ひつようだとは思いますが。

管理人のみ閲覧できます
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もっとも簡単な解決法は一人でシコシコやる仕事を選ぶことなんでしょうね。実際に、本でもそういう職種が向いていると書いてあることが多いですし。

なので、チームの中で、個人でシコシコ進められる分野を開拓して、そこは任せろ!みたいな存在になることがアスペがうまくチームでやれる道のような気がします。
そこは上司のマネージメントに非常に左右される部分で、『「感情的ニーズ」に応えないと定型発達者の作業性が落ちてしまうので全体の効率が下がる 』っていうのも、マネージメントがしっかりすればクリアできることだと思います。「自分はこういう人間で、こういうことは出来るけど、こういうことは苦手だ」ってことを、しっかり説明できるようになることが大事だと思いました。

もっとも、上司は選べないわけで、会社訪問などをしっかりやって、社風として感情的ニーズをあまり要求しない会社を選ぶべきでしょう。
私たちアスペは普通の人よりもよく会社研究するべきだと考えています。そして、定型発達者とは見るところが違うから、全部自分の目で確かめに行くべきです。雑誌やWEB、セミナー講演は定型者向けに書かれています。発達障害者向けの注意事項・情報は自分で訪問するなり、セミナーで質問するなりして得るしかありません。

私はマイペースが通じる場所を探してマイペースを貫く派です。その他の考えを持つ方の反論お待ちしております。

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