梅雨どきの割には脳みそは動いているぞと。
というわけで4回ほどおつきあいを。
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どんな支援が必要ですかと問われて困るという話はしばしばネットや書籍で目にする。
私自身、「聞かれたら」と考えると、うーんとうなってしまうところがあったのでこの話題は持ち出さなかったのだが、ここ数日、ちょっと考えがまとまってきたので、文章にしてみる。
さて、アスペルガー者が障害故に持っている「困難」とはいかなるものかと考えてみるに、おおむね次の4つに分類できるのではないだろうかと考えついた。
1)本人が意識上で困っている事
…単純に本人がつらい事。違和感など。片付けが苦手、知覚過敏、自尊感情の保ちづらさ、作業能率の悪さ、孤立感など。
2)本人が意識下で困っていること
…予測不能な事態に弱いこと、並列処理が苦手、温度変化や疲れに鈍感など。
→診断がつくことによって意識化可能になってくる。
3)家族の困っていること
…アスペルガー者が家族のサポートを得られないことにより、体調や心理状態をいい状態に保てなくなりやすいといったこと。
→(親)「こうあってほしい」像と異なる事からくる親子関係が悪くなる。
→(配偶者)主にコミュニケーションが定型的でない事からくる心理的疲弊。
家事責任の回避(に見える言動)による配偶者の負担の増大。
”いわゆる”「思いやりのない」態度による、配偶者の心理的疲弊
上記のようなことのため、夫婦関係がうまくいかない。
4)周囲の困っている事
…アスペルガー者が社会的に不利益を被る原因になること
(例)
→コミュニケーションがとりにくい。
→周囲に腹立ち、不安感、不快感を与えてしまうことがある。
→自分の方法に固執して融通が利かない。
→指示された仕事しかできない。
→仕事を一人で抱え込んで報告等が不足する。
→チームワークができない。
→周りが忙しくしているのに自分だけ必ず定時に帰ってしまう。
→自分のこだわりを他人に押しつける。
このように、アスペルガー者の「困っていること」は直接本人が意識できる事だけでなく、間接的な「困難」であることも多い。
すなわち、間接的なサポートが支援になりうるということである。
というより、むしろ、間接的支援こそが支援の多くの部分を占めるのではないだろうか。
そうだ、だからこそ、「どんな支援が必要ですか?」と問われると困ってしまうのだ。
これは、他の障害にはあまり見られない、支援のありようだろう。
障害自体が、社会性やコミュニケーションの障害だからこそ、支援も社会的にならざるを得ないのだ。
次回に続く


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というわけで
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