ピーマンきらい!

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連載の途中ですが、かたい話ばかりでも何なのでちょっと軽い話を。


いえね、暑くなってくると夏野菜がおいしくなってくるじゃないですか。
ピーマン、なすび、かぼちゃ…
うちの食卓にもバンバン夏野菜の料理が並びます。


それで思い出した話を一つ。


ヒイロ(息子)の小さい頃…たしか幼稚園年中の頃…の事です。


お友だちが遊びに来ていました。
で、お母さんがお迎えに来たところでお茶を出し。
そのまましばらく雑談をしていたのですが、子供の好き嫌いの話が出てきて


「うちの子ニンジンがだめなのよ」
…ってな話になったてように記憶します。


その直後、テーブルの周りを小さなヒイロがお友だちとちょろちょろして…。
何故かそのお母さんはヒイロに直接訊いたのです。


「ヒイロ君、たべもので何がきらい?」


ヒイロはちょっと沈黙しました。
そして、おもむろに、やけに元気よくこう答えたのです。


「ピーマンきらい!」


私は椅子から転げ落ちそうになりました。

何故か…



ヒイロは基本的に好き嫌いがありません。

さらに…


ヒイロは実はピーマンが大大大好きなのです。



後期離乳食でピーマンをつぶして食べさせたらはまったようで…。
もっとよこせとばかり食らいつき…
というのが始まり



幼児の頃、チンジャオロースをだせばピーマンから先に平らげ
思い切り悲しげな顔で

「ピーマン…ない」(←自分で食ったからだろ!!)
というので、

「しょうがない、かーちゃんの少しあげる、お肉も食べるんだよ」
となるのが常。





そして極めつけは幼稚園のお弁当。

毎日大好きな「ピーマンの塩焼き」(フライパンで焼いて塩振っただけのピーマンです)が入っていないと気が済まないらしく、こっちが気を利かせたつもりで、たまにアスパラやブロッコリーやほうれん草を入れようものなら、


「かーちゃん、ピーマンがはいってなかった(怒)!!」
「明日はピーマン入れて!」


と要求するくらいなのです。


おかげでお弁当の彩りには苦労しませんでした。
卵焼きの黄色にピーマンのグリーンが映えるんで、
安直に彩りの良いお弁当が作れます。
おまけにピーマンはアスパラなんかよりずっと安い!


ちなみにピーマンが入ってさえいれば他の野菜が入っていても文句をつけることはありません。

ただ、ピーマンに執着してただけでしょう。



さて、そんなヒイロの口から、なぜ「ピーマンきらい」という台詞が出てきたのか?


とても驚いた私はその理由を探りたくなりました。


お友だちが帰ったあと、その答えを探すべく、ヒイロにいくつかの質問をしました。



猫「ねえ、ヒイロ、さっき「ピーマン嫌い」っていったのはなんで?」

ヒ「だって「なにがきらい?」ってAちゃんのママがいったから」

猫「そうかあ。ねえ、幼稚園でピーマン嫌いな子っていっぱいいるの?」

ヒ「うん、みんな「ピーマンきらい」っていってる」

猫「でも、ヒイロはピーマン好きだよね、えらいね」

ヒ「うん、大好き、明日もピーマン(お弁当に)入れて!」」

猫「はいはい」

ヒ「いっぱい入れてね~」

猫「はいはい、ところでさ、「何がきらいって」きかれたら「きらいなものないよ」って答えても良かったんだよ」

ヒ「ふーん」




どうやら…

「何がきらい?」と問われ、

とっさに「きらいなものないよ」という答え方を思いつかず、

「○○がきらい」と言わなければと思ったということのようです。

そして、幼稚園で周りの子供達がよく「ピーマンきらい」といっているのを思い出し、

「きっとこういえばいいんだ」と苦肉の策として

「ピーマン嫌い!」

と答えたというのが理由といったところみたいです。




とっさに言い換えの機転がきかず、きかれた形で答えなければと、必死で知識の中からその形に合うような、そしてメジャーな答えを探してしまったんですね。



聞かれた形にダイレクトに答えようとするところがなんともアスペルガー的なんだなあと、
診断後にやっとこの件のからくりの全貌が解明しました。



そんなヒイロもいつの間にか、今年で二十歳になりました。
今も変わらずピーマンは大好物です。


食べられないものは…市販の減塩梅干しくらいでしょうか。
添加物の妙な甘みと変な臭いがするそうで…。

「あれは人間の食うもんじゃねえ!」

と言い張ります。






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なんとも妙な
出来事でした

というわけで
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お一つ






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コメント

うちの息子も
ピーマン大好きです!
あの苦みの中の甘味が最高だそうです!
かって来た梅干は今のところお弁当に入っている小梅くらいしか食べた事ないからわかんないけど、漬物にはうるさいですね。(かなりうるさいので、同じものを買ってきます~~すでに自分で漬ける事は放棄)
おもしろいですね~~~
あ、長ネギとたまねぎが一番好きだわ。
何か笑えますよね^^あ、私も食べ物ねたで書いちゃおう♪
自分にも覚えがありますね~
笑わせていただきました。w
なんだか私も小学生だったころ、クラスメイトに
「ルーズリーフもってない?」
と聞かれたんですが、その時初めて「ルーズリーフ」という単語を聞いて、ギョッとしたんですね。

「持ってない。」

とあわてて、でも知らん顔をして答えましたよ。
持ってませんでしたから。(笑)
(「なにそれ」って聞き返す、なんてとても考えに及びませんでした;;;)

反射的に、まず質問の内容に答えなくては、
という強迫観念は、今でも結構ありますね~。(^_^;


おもしろいですね(^^;)定型文で答えねばと思ってしまったのか。
でも、なんとなく身に覚えがあります…
嘘をつきたいつもりはないのに、ここはこう答えるパターン、こう答えるのが自然、と事実でないことを言っていたような…(小学生の頃のことですが)

ピーマンは、「なんとなく嫌いな気がする」と思っていたけれど、殆ど食卓に出なかったので本格的に嫌いにならず、高校の調理実習のピーマンソテーでクリア。
子供の方は、チンジャオロースの、私のできる限界まで細く切ってよく炒めた(半分揚がってるような)ピーマンなら美味しく食べられます。
そして梅干し…というより一緒に入ってるシソの方ですが、原材料が「塩 紫蘇」だけの梅干に入ってるシソが一番おいしいと言います(^^;)
幼少時から、食べ物の好き嫌いが無いとは!
素晴らしいです。
きっと狸穴猫さんが、お料理上手なのでしょうね。
ちなみに、私も幼児期は偏食がけっこうあったのですが、今ではほとんど無いです。
好き嫌いが無くなると、料理のバリエーションが増えて楽しいですね。
うちの下の子も、甘い梅干しは怒ります。
甘さと酸っぱさが混じるのが許せないそうです。
うちの娘@小1
うちの娘、無条件にピーマン好きだと思ってましたが…(-_-;)

幼稚園の給食に「じゃことピーマンの炒めもの」が出てきてからというもの、いつも姑にせがみます(^-^)

スーパーで売ってるピーマンは堅くなってから収穫するので苦味がきつくなりますが、家で育てて、柔らかいうちに食べれば苦くないことが昨年娘が幼稚園からピーマンを持って帰ってきてわかりました。
どうやら、給食のピーマンも自分たちが収穫したものだったようです。


たまたま、スーパーで買ったピーマンとじゃこがあったので、家で作って娘に食べさせたら


「これ、じゃこピーマンじゃないよ(>_<)」


と言われ(-_-;)


若いうちに収穫したピーマン限定だったようです(-_-;)
食育の影響ですかね…(-_-;)
Re: うちの息子も
結構、普通こどもが嫌うものを好むってのはあるらしいですねえ。
ミチャポンですが、ウドとかもずく、大根なますなどが大好きです。
Re: 自分にも覚えがありますね~
さざきさん、こんにちは。

いわれた質問に引きずられちゃうんですよね~
第三の選択肢が出てきにくい…

「なんで~したの?」
「○○だから」
「言い訳するな~!」

のミスマッチも、「質問に引きずられる」ことからそうなっちゃうんでしょうね。

桃里さんへ
桃里さん、お久しぶりです。

嘘をつくつもりはないんですよね。
そこがイタイ!

梅干し…そうなんです。塩と梅と紫蘇以外のモノが入っているとアウト!
無添加の梅干しって高い~。
もう、今年は息子と一緒に漬けましたよ。
でも、コストは変わらなかったかも…

ナートさんへ
それがその~。
素材の好き嫌いはないのですが、味付けや調理法にうるさいですね。
素材の味がしなくなるのが嫌だといって、
フライやカツ類は塩でしか食べません。
妙なこだわりがあります。
絢未さんへ
> 甘さと酸っぱさが混じるのが許せないそうです。

らしいですね…って、実は私もそうなんですが…

そういえば漬け物も似たようなことが…。
浅漬け以外の漬け物類全般、市販のモノは添加物くさくって
(と信じている)食べられません。
甘み…ついているもの多いですねえ。
最近の傾向なのかしら。

お呼ばれで出されると辛いです。
かまずに飲み込みます。

Re: うちの娘@小1
あは、なかなか味にうるさいんですねえ。

○○限定…ってのはありますね

加工食品とか半製品のお総菜はヒイロにもミチャポンにも
拒否されることが多いです。

食べはするモノの、「今度手作りしろ」と言い出すのがタヌキ。

おかげでなかなか手抜きができません。





野菜系を先に食うのは理にかなっております。
自分もソラマメで昨日同じことを致しました。
夏さんへ
夏さん、こんにちは。

ふむふむ、確かに、タンパク質や脂質の消化・吸収に必要な補酵素類(野菜に多く含まれる)をあらかじめ補給しておくという風に考えれば理にかなってますね。

そらまめ、お好きなんですね。

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