年末も押し迫ってきた。
もうそろそろネットでオーダーするものをオーダーし終えないと…とちょっと焦っている。
実はまだ何も注文していない…餅と蟹と牛肉はいつもネットで買うのだが…
さらに今年はクリスマスをケーキも含め手作りにすることにしたので(っつか、成り行きでそういうことにされたので)スケジュールが混み合ってしまった。
というわけで、いただいたコメントはガッツリ読ませていただいてはおりますが
この時期、コメントのお返事までできるかどうか…不透明な状態です、どうかご容赦ください。
さて、前回、「アスペルガー症候群者は人の気持ちがわかるか」ということについて下記のように細かく分解してみた。
1.アスペルガー症候群者には感情はあるか?
2.相手にも感情があるということが理解できるか?
3.相手の気持ちが感覚的に判るか?
4.相手の気持ちが推測できるか?
5.相手の気持ちに配慮した発言・会話が可能か?
6.相手の気持ちに配慮した行動が可能か?
注:「相手の」というときには基本的にこの稿では「定型発達者」をその対象とする。
さて、これを一つ一つひもといていくことにしよう。
ただし、これは個人差も多いことだから、基本的に私の感覚的なものを述べることになる。
というわけで、いろんな方の「私はこうだ」というコメントいただけたらありがたい。
1.アスペルガー症候群者には感情はあるか?
結論から言うと「確実にある」。
私も感情を持っている。喜怒哀楽は確実にある。
ただ、定型発達者が持つらしい一部の感情について、認知性能が悪い可能性はあるだろう。
それは概念形成ができていないもの(=汎化できていないもの)については認識しにくいといったことがあるためではなかろうかと考える。
例えば嫉妬とか憎悪とか…正直、私には感覚的にはわからない。
頭では一応、そういう感情の動きがあるらしいと理解しているのみである。
テンプル・グランディン女史も著書のなかで「幸せ」がわからないと述べている。
では、複雑な感情で欠落するものがあるだけなのかというとそうでもないと考える。
「感覚的にわからない感情」があるだけに、「恐れとか怖れ、不安などの感情」はより強く感じやすいといった面があるのではないかと考えられるのではないだろうか。
私自身のことについて言えば、「頭では理解しているが感覚的にわからない感情」をぶつけられた場合、「食あたり」ならぬ「感情あたり」といった現象が起こる。
簡単にいえば、とにかく恐怖感を強く感じるのだ。
人間わからないものほど恐いものはないというのはどうもアスペルガー者も定型発達者も共通のようだ。要するに「お化けに出会ったような」感覚である。
「正体、そしていつ出るか?などがわからないからより恐い」わけである。
さて、簡単にまとめると、
アスペルガー症候群者にも感情はある。しかし、複雑な感情がわからないもケースもある。
そしてそのため、相手の複雑な感情に触れると、恐怖感をより強く感じることもある。
といったところか。
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2.相手にも感情があるということが理解できるか?
そりゃ理解できる。自分にあるものは他人にもあるというのは、そんなに想像が難しいものではないだろう。とりあえず、頭では理解が可能だろう。
ただ、「しっくりくる」という状態至るまでに定型発達者よりも年月がかかる…ということはあるかもしれない。
ちょっとした会話エピソードがある。
ヒイロ:「オレ、昔小学校のまわりの連中ってロボットだと思っていた」
狸穴猫:「そりゃまたなんで?」
ヒイロ:「だってみんな同じように動くんだもん」
狸穴猫:「なるほど、確かに」
定型発達者が、いろんな場面で割と同一の傾向をもって行動や言動に反応することが、不思議なのだ。
だから、アスペルガー症候群者から定型発達者を見ると、「一定の傾向をもって自動的に動いている」ように見えてしまう面がある。
で、あるからして、そう見えてしまえば、そこに個々の感情の介在を推測するのはちょっと難しいのではないだろうか?と思うのだ。
私自身、「なんでみんな同じようにばかりに動くんだろう」と小学生の頃は思っていた部分がある。
少なくとも定型発達者よりも「しっくり来る」までに時間がかかるといったことはあるだろう。
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3.相手の気持ちが感覚的に判るか?
障害が重いほど感覚的な「判る」「判別する」は難しいだろう。
これは、要は相手の発している「気持ち情報」の読み取り性能なのだが、これが定型発達者よりも低いというのが障害の障害たる所以であろう。
表情・目線からの読み取り性能
口調・声のトーンからの読み取り性能
態度(ボディランゲージ)からの読み取り性能。
いずれにも問題があることが多いだろう。
各種の書籍にもその点については書いてあるが、私自身感じることも多い。
私の事情をいえば、あからさまな「怒っている」は多少判別しやすいが、「だからどういう要求がありそうか」などは、まったくもって瞬時には判らない。
さて、とりあえず最初の三つについて、狸穴猫における内部事情と多少の解釈をだらだらと書いてみた。
最初にも書いたが「私の場合はこうだ」というコメントがいただけたらうれしい。
そういったものが集積していけば、アスペルガー症候群者の自然な感覚というものがより定型発達者の皆さんに理解してもらいやすくなるのではないかと思っている。
★さて、ちょっと宣伝
狸穴家の面々がテレビに登場します、見てね!
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NHK教育テレビ 2010年12月22日午後8時~
福祉ネットワーク キラキラ40 「発達障害」
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