「ああ、そうですか」事件-指示語はわかりにくいの巻-


本日19時半くらいか…明日のお別れ会の服選びに余念のないミチャポンが、やっと明日の服を決定したようで、

「こっちのが可愛いからこっちにする」


と、言いに来た。
わざわざ宣言しに来るところも不思議というえば不思議なのだが、
問題はその後に起こった。

パソコンの前に座った私は、ミチャポンの方を向き、

「ああ、そうですか」


と言った。

そしたら俄にミチャポンが怒り出したのだ。


「むかつく~!!」

「その言い方なに~!!」

「もうママなんて知らない!!」



ひどいおかんむりだ。


ちょっと考えて、 あれ??と思った。


実は


「ふーん、そうなんだ」
でミチャポン激怒という現象が以前あったので言い方を変えたつもりだったのだ。


さてはて、むかつく理由がわからない。


と、待てよ、もしかして…


「そうですか」とか「そうなんだ」とかいう使い回しがわからないので、
聞いてもらっている気がしないのかもしれない。



はたとそう思った私は、ミチャポンに

「そうですか」とか「そうなんだ」って、意味わからない?

案の定だ。

説明開始である。

「そうなんだ」「そうですか」というのは、みーちゃんの話を「そう」って言葉でまとめてるんだから、聞いてるって事なんだよ。

といったら、あっさり納得。


ミ「なあんだ、ママ、きいてたのか」

猫「うん」

ミ「ってことは、この服にしたんだってわかってたの」

猫「わかってたよ」

ミ「怒ることなかったんだ…」

猫「じゃ、お風呂はいっておいで」

ミ「はーい」



ASD児者は指示語が苦手というのはいろんな本に書いてあるが、
ちょっと盲点だった。

「あれ」「これ」「それ」などの指示語はまだわかりやすいが、

「こう」「そう」などは具体性が少ないため、より理解が難しいのかもしれない



わからないからすっ飛ばしてしまい、「聞いてない」と思いこんだのだろう。
もしくは「ママは訳のわからないことをいってごまかしている」となったのかもしれない。


結構ちょっとした事が落とし穴になるもんだ。


「わからない」から被害妄想的になるってのはこういうことなのかもしれない。


そんなことを考えさせられた出来事であった。





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コメント

そういえば
こんにちわ。
指示語で間違ったことありましたね。

作家の仕事場で泊まり込んでアシスタントの仕事をしていた時の事。毎日バスマットを軒下に干す決まりだったんですが、まぁまぁ雨が降ってたんですよ。で、一応雨降ったら干さないと聞いてたんで「今日は干さないでしょうか?」と聞いたんですよ、先輩に。
そしたら「ああ、今日はあそこに干しておけばいいです」って言うんで、やっぱり干すのかと思って雨がザーザー降ってるのに外に干したもんですから、すんごい変な顔されました(私でもわかるほどにね)。後から考えたら「あそこ」ってバスルームのタオルかけだったんですねぇ。
指示後がわかりにくいというのと、ルールをいつも通り守りたいという気持ちからものすごい常識はずれな事をしてしまうもんですね。定型の人にしてみたら馬鹿にされたと感じる人もいるかもしれないので要注意ですね。
なるほど…
はじめまして うちの娘も「そうだね。」というと「話聞いてくれない。」と言って怒ります。
なんでちゃんと聞いてるのに怒るんだろうと思ってました。意味がわかってないっていうのもあるんですね。彼女にとって「そうなんだ」は、適当にしか聞いてないときの相槌に聞こえるんだ とは感じてたのですが…でもよく使ってました。で、喧嘩です。「なんで聞いてるのに聞いてないって思うんや」 と 私もきれる。 今度ちゃんと説明してみます。 娘は、ADHDでアスペ傾向あり(アスペの要素あったら診断は、アスペだと書いてた本もあるんですが…)と診断済みの小学3年生です。
そういうことなのですね
ご親戚がご無事とのこと、さぞご安心なさったと思います。

アスペさんが指示語が苦手な理由は、
「これ、それ、あれ」などについて
「話し手の目線に立って」距離感を把握するのが困難だからだと
勝手に解釈していたのですが、
「指示語の具体性の無さ」も理解を難しくしているのですね。

ところでテレビ報道で、
被災地で被災者の方々が自ら炊き出しや物資の配分を
「自分で出来ることを自分で探して」
「協力し合い」
「譲り合って」行っている、というのを見て、
これらのことが苦手な方が避難所でご苦労
されていなければ良いな、と思いました。
「そう」の指示語が分からないと言うよりも、「ああ、そうですか?」は嫌っている相手に形式的に返事する言い方に私は感じます。もし「ああ、そうですか?」と言われたら嫌われたと思います。
「ああ、そうですか」はどうかな?
私も「ああ、そうですか」といわれたら、
みちゃぽんちゃんじゃなくても、カチンとくると思う。
どんなイントネーションだったのかは、わかりませんが。
健常の子でも、納得できないかもしれないですよ。
これが健常の子なら、共感を求めるんじゃないかと思います。
「まあ!可愛いわね」
「いい方えらんだわね」
とかのような。

またタイプにもよると思いますが、
自閉っ子でもやっぱり、自分のセレクトしたものを親が喜んでくれることに喜びを共感する子は多いと思いますよ。
マトコメで失礼します
うーん、「ああ、そうですか」は私自身もちょっとなあ…と思いながらも、他にぱっと思いつかなかったんです。

とっさに共感的反応ができないところが私自身の障害でもあるのでしょう。うーん、苦手だ。

って、家で他のことしているときはたいてい脳内で起動してないかもしれないそのプログラム。

基本的にそれを家でまでやったら疲労でパンクするってのもありますねえ。難しいところだ。

ミチャポンの相手をするときくらいは多少気をつけなきゃいけないかもですね。
誤解のもと
再登場 失礼します。

「ああ、そうですか」が充分な共感を示す場合もあれば、
「かわいいね」「よかったね」が皮肉である場合もあると思います。

多数派が口調、表情、身振りで共感を示したつもりが、
自閉圏の方に誤解されることも十分あるのだろうな、と感じました。
ああ そうですかっというだけでは、カチンと
きます。被災地なのに、ほっておけない。
自分が大変なのに、なぐさめてくれて
そうゆう優しいさがすごいとおもう

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