![]() | アスペルガーのパートナーのいる女性が知っておくべき22の心得 ルディ・シモン エマ・リオス スペクトラム出版社 2010-11-26 by G-Tools |
私もタヌキというアスペルガーとおぼしき配偶者がいる。
だから一応よんでおこうかと…思ったわけだ。
この本はアスペルガーのパートナーを持つ女性によって書かれたものだ。
さほど厚くなく、活字も大きめなのでさらっと読める。
さて。
アスペルガー症候群者を夫や恋人に持つ女性は鬱になりやすいという話はよく聞く。
それはカサンドラ愛情剥奪症候群という名前で、海外ではすでにある程度認知されている現象だが、そういった事態になるリスクを最小限にするために著者はこの本を書いたという。
アスペルガーのパートナーにありがちな行動、それを女性側がどうとらえていったらいいか?が、どうやって女性自身が自分を保っていけるようにできるかについての提案とともに書かれている。
さて、この本を読んでどう思ったか?
というより、私が読みながらどういう状態になったか?
実は…目をひんむいて読みふけり、腹を抱えて笑ってしまうこと数回以上…。だったのである。
何が笑えたか?
それは、アスペルガーの男性にありがちな行動としてあげられている事の大半が、
「私自身」のやっている事だったからだ。
そして、「タヌキ」もまた同様の行動をとっている。
しかし、今の私の家庭は至って平和である。
そのギャップがおかしくてたまらなかった。
我が家ではこの本のいう「特有の行動」が問題視されないため何の問題も起こらないという寸法だ。
ひとしきり読んだ時点でこう言いたくなった。
「アスペルガーのパートナーを持つことで苦労する」と主張する女性に対し、
「あなたがアスペルガー症候群なら問題の大半はなくなるんですよ」と。
そしてまたひとしきり読み返して、
「定型発達の女性にはこんな風な愛情欲求があるんだ」とびっくり。
ま、それはさておき、この本についてもうちょっとまじめに考えてみると
この本はとても重要な事を多数教えてくれる本である。
まず、本のタイトルの通り、
1、アスペルガーのパートナーを持つ女性にはアスペルガー男性とつきあう上での心得を教えてくれる。
これはこれで重要だ。
だが、この本はそれだけではない。
2、アスペルガー症候群の男性にはパートナーの定型発達女性がどんなことで悩むのか?についての情報を提供してくれる。
さらに、
3,アスペルガー症候群の女性にとっても、自分がどのように定型発達の女性と感じ方や愛情欲求のあり方がずれているのかについて教えてくれる。
1冊で3通りの読み方ができるおいしい本なんて、そうそうない。
というわけで、このところ読んだ本の中では五つ星級だと太鼓判を押してしまう訳である。
パートナーにアスペルガー者を持つ女性のみならずアスペルガー症候群当事者(男女問わず)にも多分に役立つ一冊だと思う。

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