自閉症スペクトラム児者の聞こえ方を疑似体験してみる動画【動画】

自閉症者の聞こえ方疑似体験動画を作ってみた

前々から必要だとは思ってたのだが…やれやれやっとできた。

音を拾えるのに聞こえにくいという自閉症者の聞こえ方を定型さんにも疑似体験していただけたらというのは前々から思ってはいたのだが、やっと方法が思いついたというわけ。

 

 

ショッピングモールによくあるフードコートで人の声を聞くという想定で作製

約20秒ずつの3パートに分かれている。

もちろん自閉症児者が聞く時と定型発達者が聞く時では感じが異なるわけで、そこを補正して作ってあるのだが、それぞれ場合で想定される感じは次の通り。

 

 パート  自閉症スペクトラム児者の聞こえ方 定型発達者の聞こえ方 
音声A 普段のフードコートでの聞こえ方
(それなりに聞き取りがしんどい)
普段のフードコートでの聞こえ方
(それなりに人の声も聞こえる)
音声B 人の声が多少聞きやすい(かな?) 印象はあまり変わらない
音声C 最悪の体調でヘロヘロの時の聞こえ方or反響音や空調音の大きい席での聞こえ方(狸穴猫は脱出したくなる)。 人の声の聞き取りがそれなりにしんどくなる

 

自閉症児者であっても人によってかなり聞き取れ方は異なるし、体調によっても差違がでてくるものなので、とりあえず「違い」がかなり出るものだという例ということで

 

参考までに作り方

普通(定型さんの場合)、音は周波数によって聞こえ方を脳みそが調整してくれてます。この周波数特性はラウドネス曲線ってので表されるます。それにプラスして、カクテルパーティ効果といって着目する人の声に焦点を合わせて聞く機能ももっています。ところが、自閉さんはこれらの脳みそでの調整機能が弱いことが多いようで、音を無差別に感じ取ってしまいます。

ということは、自閉さんが聞き取りにくい音をそのまま増幅しても、定型さんには聞き取れてしまうことが想定されるんですね。

なので前述のラウドネス曲線の真逆になるように派手目にイコライズかけ、さらに人の声のボリュームを変化させてみたりということで定型さんにもうるささ、聞こえにくさを体験していただけるかな?というわけです。

 

追記:耳or脳の慣れについて+α

この動画を公開して1日、いろんな方からご意見をいただいた。概ね定型発達者と思われる方でもCでは聞きにくくなったようだが、Cを聞いてはじめ聞き取りにくく感じてもすぐ耳が(脳が?)慣れてしまって人の声がすんなり聞こえるようになると言う方、さらには「A~C」で聞こえ方が殆ど変わらないという方も少数ではあるがおられた。

こういった方々はきっとハイパー耳(聴覚野?)かウルトラ耳(聴覚野?)の持ち主なのだと思うのだが、いかんせん想像外であったこともあり、すぐにハイパー耳、ウルトラ耳対応の自閉耳音声を作ることは難しい(というかできるかどうか目処がたたない…)。

とりあえずハイパー耳の方のために、動画の「音声C」を聞いた時の比較表を作ってみた。

 

音声Cをきいたとき

  はじめのうち  ちょっとして もうちょっとして 
聴覚過敏耳 強烈にうるさい しんどいけどがんばって聞いてみる(でも続かない) あっという間に轟音化(逃げ出したくなる)
ハイパー耳 ちょっとはうるさいけど…
 
聞き慣れると大丈夫ね
 
全く大丈夫
 

慣れられるか慣れられないかというところが大違いです。ハイパー耳では自動的に環境音にフィルターがかかって負荷がすぐに軽減されるようですが、過敏耳はフィルターが働かないので慣れられずに負荷が蓄積していくといったことが起こるというイメージです。

ウルトラ耳の方に説明する手段は…、ごめんなさい考えつきません。

なんにせよ聞こえ方の人による違いというのは大きいのだとあらためて思いました。

 

2014/09/18追記

 

 

制作にはデジタル耳せんが活躍

なにせ、基本私にとっては聞きたくないフードコートの環境音、さらにそれを定型さんの脳の聴覚システムがフォローしきれないところまで加工…となると、聞きたくなさはさらにグレードアップするのは必至。ところが音声も動画も編集するとなるとかなり聞きまくらなくてはならないわけです。

で、デジタル耳せんとノイズキャンセリングイヤホンのお世話になりました。

最後の音声Cのパート(ここが一番の難所)は、これらの機器を通しても聞き取りにくくかつうるさく感じられる程度に調整することで、自分へのダメージを最小限にして編集したというわけです。

(それでもいくらかは機器抜きで聞いたので多少つかれましたが…)

 

デジタル耳せん使うとリアルのフードコートは?

デジタル耳せんをお伴につれてこないだ行ってきましたが、かなり楽ですね。そこそこ耐えられる範囲になります。

 

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コメント

聞こえ方擬似体験
スゴイ!私の耳には定型に近い感覚で聞こえてる気がする。
それは騒音に打ち勝つ耳鳴りが鳴ってるからなんだけど。
でも小脳変性症で言語障害と発声に抑制できない私の弟の言葉が私には英語の犬みたいに聞こえ(バウワウ、バウワウ)ているけど、
彼には私の言葉がどう聞こえているのか解らなかった(彼は知能にも障害がある)。
ひょっとしたら彼も他人の言葉がバウワウって聞こえてるのか?って疑い始めていたけど、
タイプCみたいに屋内プールで話をしてるみたいに聞こえるならコミュニケーションがとれないのも頷ける。
「彼の話にイラつくのはその場にいたくなくなる私の発達障害的心理状態な訳かぁ」
って納得できた気がする。 ありがとうございました。
とんとんさんへ
今回作ったサンプルの3つのパートの違いだけでも、ABが変わらない人もいるし、A~C全部が変わらない人もいたり、すぐ慣れちゃうってひともいたりと、
人による音の聞こえ方って結構違うみたいで私も驚いてます。
解明が進むといいんですけどねえ。

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