私も例外ではない…というより結構ある。
私の場合主に聴覚で、空調機器などの音に弱い。
だがうちにはニオイに過敏でやたらと換気扇のスイッチをつけたがるタヌキ亭主がいる。
そして何が起こるかと言えばタヌキが換気扇をつけてまわり、狸穴猫が消して回るといういたちごっこが年中発生していた。
さらに悪いことに私がいつも陣取っている茶の間のすぐ脇にある洗面所にある換気扇(なんで洗面所に換気扇がついているのか全く不明だが)と私の相性は特に悪く、気がつかないうちについていて(タヌキがつける)、気づいた頃には頭がもうろうとしていて身体もだるく…ということもしばしばだった。
昨年夏、デジタル耳栓を入手するまでこのいたちごっこは続いていたのだ。
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デジタル耳せん(キングジム製)を買ったのでその感想
デジタル耳せん使用レポート第二弾
今ではすっかりデジタル耳栓の愛用者だが、使っているうちにちょっと考えたことがあるのでまとめておくことにする。
感覚の壺モデル
実はデジタル耳せんつけてスーパーに行くと、今まで気になっていたはずの店内放送の音が気にならなくなった。店内放送の音は特に消えないにも関わらず…ということは、消える音のほうが実は問題だった可能性が浮上する。
スーパーの店内はさまざまな音がある。デジタル耳せんで消えるのは空調音、冷蔵設備の音だ。
となると、店内放送の店長のあおり声は実は最後の一撃でしかなく、すでに他の音による音ストレスがマックスに近くなっていたのだと考えれば納得がいく。
だが、私にとってはとても有り難いデジタル耳せんであるが、これによってほとんど影響を受けないという人もいる。
ふと、音ストレスに対する心身の耐性を壺のようなものとしてかんがえたらどうだろうか?
そう思ってちょっと図を書いてみた。

入る刺激の量が下の蛇口で処理して流せる(情報として利用するなり捨てるなりして)量であるなら問題なく過ごせるが、上から入ってくる刺激が多すぎれば心身に不調を起こすし、不快感も生じる、ひどくなればパニックも起こすということをこれである程度表現できる。
壺の容量が少ないほど、また下の蛇口がせまいほど水面は上がりやすい。
逆に壺の容量が大きく、下の蛇口が太いほど水面は低レベルに維持できる。
(下の蛇口が狭いほど一旦上がった水面を下げるのに時間がかかるというのもある)
こんな感じだ。
イライラ・不快感ラインと心身の不調ラインのどちらを上に置くかはちと迷ったが、
私自身のことをいえば聴覚刺激でイライラや不快感が生じる段階ではすでにかなり疲れていることが多いし、デジタル耳せんの使用感を聞いたりしていてもそれと同様のことをよく聞くので不調ラインを下にもってきた。


自分で考えて言うのもなんだが、結構わかりやすい感じになった。
感覚刺激の多い環境と少ない環境をこれで表してみると下図のようになる。

視聴覚刺激に強い人というのは壺が太いか蛇口が太いかだろうと考えればいい。
体調で聴覚過敏の状態が結構変わることは、体調によって蛇口の不具合が起こりやすいと考えればいいだろう。
不調を起こしやすい視聴覚刺激の周波数などはまた個々に違うだ、その辺も蛇口の性能と考えるとわかりやすいと思う。
自閉症者でなくても病気の時は安静なり静養が必要だったりするわけで、静かなほうが心身に負担がないのは確かだろうから、心身の状態が蛇口の状態に大きく関わるというのはさほど不思議な話ではないだろう。
また、人間成長することやを考えると壺や蛇口も蛇口は成長する可能性もあるかもしれない。
付け加えるなら、成長段階で心身の不調ラインを越えてしまう状態がつづけば成長の阻害が起こってしまう可能性は否定できないと思う。
おまけだが、まあ、壺の形状によっても影響の出方、回復のしやすさなどは違ってくるだろう。

私自身は視覚面の問題はさほど大きくないので主に聴覚をベースに考えてみたが、調子が悪かったり刺激が多すぎてしんどくなった時など、回復のために布団に籠もって音と光を遮断するという手をとるので(かなり昔からだ)視覚刺激の場合も同様に考えられると思う。
音の多い現代環境
このモデルを考えついたころ、ニュースで保育所の幼児の声がうるさいという訴訟が起こっているというニュースを聞いた。
それで私はちと考えた、「不快ライン」を越える最後の一撃が幼児の声である可能性は否定できないかもと。
現代の都市部の環境は音が多い。
騒音にはいろいろと規制があるにはあるが、曝露量・時間が増えれば壺の水面は下がりにくい。
特に比較的低い周波数の音は目立ちにくいので注目されてこなかった部分でもあり、電気機器、住設機器のメーカーの騒音対策仕様でもターゲットの多くが人の聞き取りやすい音域の音である。
さらに近年は新築時、24時間換気設備を備えることなどが義務づけられたりと、一見いいように見えても音環境といった面からみればかなり危うい状況でもある。
もしかしたら定型発達者も潜在的に音ストレスを抱えている人は多いノかも知れない。とまあそんな事まで考えてしまったが、感覚刺激に弱い発達障害者の場合はより気をつける必要があるだろう。
発達障害者の適応状態が急に変化したなどという場合は、あれこれ心理的な要因を探す前にまずは日常うける侵襲的な感覚刺激の質と量の変化がないか考えてみるってのは必要なことだと思う。
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