稼ぐ力、就業する力って何だろう?-発達障害者の雇用を職業準備性から考えてみる-

前回、発達障害者の雇用を拡大するにはどうしたらいいかを考えてみたら…(ちと暴論)と題して1本記事を書いたわけだが、「稼ぐ力」をあげるといってもいったい稼ぐ力ってどういうものなんだ?ってなところをほったらかしていたので今日はそこのところに触れてみる。

稼ぐ力といっても…

稼ぐ力…というと、まず実務スキルとか、コミュニケーションスキルなどを思い浮かべる方も多いと思う。

しかし、実務スキルなんてのは職種によって全く異なるし、資格があったから仕事ができるというものでもないようだ。コミュニケーションスキルにしてもまた職種によって必要なレベルはまちまちだ。

好きこそものの上手なれという諺はあるが、その世界に突入してみたら結構好きになったという場合も結構あるし、いいと思って入ってみたもののイマイチ…というケースもよくあるので、その辺も何ともいえないし、とにかく食うために仕事をしたいという場合などはあれこれ言ってられない部分もあるので、好きなことや得意なことがあることがさほどのメリットにならないケースだってある。

となると、稼ぐ力っていったい何だろう?ということになる。

職業準備性という考え方

最近知ったのだが、職業リハビリテーション方面では「職業準備性」という言葉が結構出てくる。職業準備力とか、就業準備性といった言葉であることもあるがだいたい概念としては同じようなモノだ。

かいつまんで行ってしまえば「職業適性以前の力」である。職業準備性ピラミッドとして図になっていることも多い。↓

syokugyo_s.jpg

このあたり詳しい話はこちら→就業支援ハンドブック/(独)高齢・障害者・求職者支援機構

なるほど、それなりによくできている気はする、確かに下の方は就業の基礎である。

ところが、発達障害で就労の問題が浮上する場合、多くの人が問題にするのはだいたい上から2段目まで、多い場合でも上から3番目までである。

就業準備性というのは重要なんだろう。ただ、実際問題として就業に苦慮している人の多くは、さらにそれ以前の部分で躓いている場合も多いような気がする。

就業準備性はもうちょっととらえ方を変えてみる必要はあるかもしれない。



金剛山登山からの体力考

ちょいと話がそれるが、5月の連休に金剛山に登ってきた。大阪で一番高い山とはいえ標高は1000メートルちょい。スニーカーで登れる軽登山の範囲である。

kongousan.jpg
↑本文には関係ないが金剛山の9合目にあったクスッと笑える道しるべ

リウマチが膝に出ていた数年前は、もう登山にはいけないかな~と諦めぎみだったことを考えれば頂上まで登れたこと自体快挙であるのだが、体力について考えさせられる登山だったのだ。

友人(30代半ば)と友人のお母上(60代なかば)と私(51才)とうちの娘(10才)の四人で登ったのだが、体力差が歴然!

膝に不安を抱えているので一番へばるのは私だろうとはおもっていたが、あとは年齢順にへばるのではないかという予想は大きく裏切られた。

最高齢である友人のお母上が一番元気だったのである。登るのも超早いしバテている様子もまるでなく、さらには翌日も元気に出かけられたとのこと。小学校の教員を長年勤めて退職された方なのだが、いやはや、小学校の先生の体力恐るべし!である。

確かに小学校の先生が遠足くらいでバテていたら仕事にならないだろうな~などと思ったわけだが、ここでバテバテぐみの30代、50代と何が違うのか?というと回復力かなということになる。

これはどの仕事においても重要なポイントだろう。

体力というとついつい筋力だとか持久力だとかといった方に目が行ってしまいがちだが、就業に必要な体力というのは

回復力=翌日に疲れを残さない力

なのではないかと思うのだ。

疲れがたまりにくく回復しやすい体質、落ち込みから回復しやすく、物事にとりかかりやすい思考、そんなものが浮かんでくる。



狸穴猫的に就業準備性の切り口を考えてみた。

そんなわけで、ちょっと前にツイっターでつぶやきながらふらふら「稼ぐための基礎力」を考えていて出てきたのが下記である。

  • あれこれ人に効いたり調べたり工夫したりして物事にトライし続ける力
  • 余計なことを気にしない力、
  • 疲れから容易に回復できる体力

折角だからと図にしてみたのが下記。

syokugyo02.jpg

万全ってわけじゃないけれど、ある程度これらの力を確保しておいたら、色々な職でしばらくやってみることができるんじゃないかなと思うのだ。

所詮仕事はやってみるまで分からない部分がある。そしてある程度がんばってみないことには適性があるのかどうかすら分からないといったことも多い。

正直なところ、細かいスキルはあとづけでもOKだと思う。

上の方にあるピラミッドを構築しやすくするために、この三つの要素が必要なのではないかという話でした。

 

 

 

 

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コメント

No title
自分が利用者として就労支援センターに通って思うことは、
発達障害的な人たちはリズム感が無くというか「変」だということです。
そのセンターの毎朝の体操は、ダンススタジオに依頼してベース音が
入った「姿勢」「呼吸」に重点をおいた体操で、日替わりでするのですが、
彼らはモニターのオネエサンの言うとおりにできないのです。
「4呼間で首や肩を1回まわす」ところで3回くらいグルングルン回して
まだ、時間が余っています。8ビートもヘッタクレもありません。
体操なんてくだらない、というわけでなく一生懸命やっているのです。
そんな訳で、何度面接練習をしても最初の挨拶の礼とか自己紹介の時点で
グギグギしているのです。
精神的緊張というよりも身体のどこか一部に無意識に力が入っているようです。
それでは、肉体的疲労も出るはずで昼間っから眠くなるのもうなずける話です。
そのために脳に血流を送り、緊張をほぐす体操をしているのに、
リズムに合わせる意識がないので彼らは一日中グギグギしてます。
たった3分、5分の体操では大した効果は得られるはずもないですが、
たった3分、5分すらまともにできないままでい続けることが日常に響くことを
意識できたらなぁと残念に思います。
PC資格をとるために練習している、その入力リズム・エンターキーを押す
無用な力強さに「一緒に仕事したくないわぁ!」と感じてしまいます。
そう言うオマエはどうなんだ、と聞かれると困るけれど、注意欠陥的症状が
出てるときは確かに日常のリズムがズレてる実感があります。
これも(時々右左は間違えますが)体操をリズムどおりにやってるから
検証できるんだろうなと思います。

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