不登校と疲労についての一考察 -睡眠と感覚過敏から-

新学期がはじまって二週間…というわけではないが、不登校についてちと思うところがあるので書いてみる。

疲労型の不登校はないのか?という疑問

原因があまり定かでない不登校というのはそれなりにある。そういうケースって本人も親御さんも突破口が見つかりにくくて難儀するようだけど、実は疲労の問題が大きいんじゃないのかと思うのだ。

いろいろ見てると線の細かったり、姿勢がよくなかったり、これじゃ学校いって座ってるだけで疲れるだろうという気がするお子さんが多い気がする。

こと思春期にかけて起こってくる場合、家族関係とか友人関係などが影響して…ってな具合に解釈されやすいけど、単純に身体がおっついていないって場合も結構あるのではないだろうか(不登校になれば結果として家族関係とか友人関係にも響いてくることはあるだろうし、長引けば自己肯定感にも影響してくるだろう)。

進学、行動範囲の拡大に伴って負荷は増える

こと、睡眠の質が悪いとか、感覚過敏が強い人の場合、行動範囲が拡大すると知覚刺激の影響を受けやすくなって疲労度が極端に増すことも十分考えられる(電車も結構うるさいし空調音もきつい)。

中高生になり要求される勉強の量が増えると、机に向かう時間も増える。ここで姿勢の制御がうまくいってなければこれまた疲労が増すことになる。

疲労が蓄積した状態で学校の教室の喧噪や通学負荷に耐えられなくって不登校がはじまるってなパターンは結構あるかもと私は思ってしまうのだ。

聴覚過敏というのは聞こえてないワケじゃないし、視覚過敏は見えてないワケじゃない。本人にとってはそれがデフォルトなので自覚していない場合すらある。デジタル耳せん使ってみてはじめて自分の聴覚過敏を自覚したなんて人もいるくらいで、視覚についても同様だとするなら、隠れ感覚過敏族は結構いると思われる。

睡眠の質が悪かったりしても傍からはわかりにくい。

問題の根っこ

不登校への対処というと、どうしても心理的な方面に着目することが多いようだが、本当にそれでいいのかなあ?と思えてくるような話としばしばお目にかかるのだ。

まあ、こういうことを考えてしまうのは、私自身が不登校にはならなかったものの、体力や疲労というものがガキの頃から長年私自身の活動のネックでありつづけ、ずっと改善し続けたことだったというのもあるのかもしれない。

心と身体のどっちが問題の根っこなのか、考え直すとうまくいくケースももしかしたらあるんじゃないか?そんなことを考えてしまうのである。

 

 

 

 






関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

 


コメント

コメントの投稿

非公開コメント


ブログ内検索


サイトマップ(全記事一覧)はこちら

アスパラガスの会のお知らせ

成人ASD(自閉症スペクトラム障害)者のための自助会:アスパラガスの会 ご案内

アスパラガスの会は、大阪南部を拠点に活動する成人自閉症スペクトラム障害者の自助会です。1ヶ月に1回の集いを中心に活動しています。アスパラガスの会ホームページはこちら

アスペルガーライフblogの発達障害関連動画

発達障害の常識とやらにツッコミをいれてみる !

発達障害に関するよく言われるセリフってなんか変!

自閉症(ASD)児者の聴こえ方を疑似体験!

自閉症児者の聴こえ方を定型発達の方に疑似体験していただける動画を作ってみました。

この動画に関する詳しい説明はこちらの記事をどうぞ。

うわ!狸穴猫が本に登場してしまった
かなしろにゃんこ。さんの新刊に狸穴猫が登場します。
スポンサード リンク
便利ツール(別館)
管理人からのお願い

記事に関係ないコメント・個人的な相談にはお返事できない場合があります。あらかじめご了承下さい。
また、できるだけ個人的な相談はご遠慮下さい。

RSSフィード