「配偶者(パートナー)がアスペルガー」問題に関する一考察

前の話題に続いての二次障害問題。

配偶者(パートナー)がアスペルガー症候群(或いは他の自閉症スペクトラム障害)というケースで何らかのコミュニケーションの問題があるという話題をネット上でしばしば見かける。

前の文章では二次障害としての自己評価に着目したが、境界性・自己愛性・回避性などの人格障害例が含まれているのではないかと思われる例もあるだろう。その点書きそびれたので追記しておく。

ま、それはともかく、「配偶者(パートナー)がアスペルガー症候群」のネット上の話題を見ていくと、アスペルガーがあまりにも酷い言われ方をしているなあという例が多い。

アスペルガー症候群等自閉症スペクトラム障害自体は理解様式や感じ方などに一定の傾向があるだけなのに、他の障害や疾病・環境による色づけによってあたかもとんでもない非人間のように言われているような気がするのである。

そういったものを見聞きしたアスペルガー症候群者(自閉症スペクトラム障害者)が、無意味に傷つく可能性は否定できない。ただでさえ周囲との違和感に悩むことの多い障害である。

パートナーがアスペルガー問題で悩んでいる人にはもうちょっと配慮した書き方をして欲しいと思わないでもない。ただ、現実問題として、そういった人たちも自分のことに一生懸命なだけだから、責めることはできないだろう。

アスペルガー症候群者の側で、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)以外の問題がごっちゃになってアスペルガー像が語られていることを知っておくと、無意味に「がっくりくる」ことが少なくなるのではないかと思う。
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コメント

初めましてv-22
成人アスペルガーの者です。

診断を受けてから、インターネットで調べて……
色んな言葉で打ちのめされましたv-239
でも、そうですよね。
相談をされてる皆さまからしたら、
なりふり構っていられない状況ですよねv-21

少し元気出ました。
感謝を込めて、書き込みして行きますv-258
ひろこさんへ
ひろこさん、はじめまして。
書き込みありがとうございます。

ネット上にはいろんな立場の人がいますね。
当事者・親御・祖父母・学校教職員…

当事者と定型発達者との軋轢もよく耳にします。

どちらも、それぞれの立場で一生懸命やっているからこそ
つい、言葉がきつくなってしまうこともありますね。
ネット上ならではの言葉のきつさもあります。

自分がつらいうちはそういったものに目を塞いでいてもいいと思います。
余裕ができたときにそれぞれの立場を思いやれたらそれでチャラですよ。

長いスパンで考えていきましょ。

No title
辛いと言うならアスペルガーの方が辛い。
定型はアスペから離れたら自由の身ですが、アスペはどこに行っても攻撃されますからね。

自分が辛いからと言って、他のアスペまで叩いていいわけじゃないですし、カサンドラに陥る理由は大抵はアスペの特性を生理的に毛嫌い、アスペを見下したり、責め立てたりしてるからなんですよね。
それで自分は被害者、アスペは加害者扱いなんだから滑稽にも程がありますね。

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