「アスペルガー症候群者にわかりやすい言い方は…」
等の情報はそうとう集積されつつある。
ところがである、「定型発達者はこうである」とか
「定型発達者にわかりやすい言い方は…」「こういう時の定型発達者の心理は…」
という情報は皆無に等しい。
となると、いきおいアスペルガー症候群者は「当たって砕けて」…すなわちコミュニケーション上の失敗をして、試行錯誤をしていく中で「無難なコミュニケーション方法」を獲得していくことになる。
しかし、あまりにも「失敗」が多くなるとアスペルガー症候群者がその「獲得」までの過程で自尊心を喪失することになったり、逆に自尊心を保つために定型発達者に対して無視したり、あるいは攻撃的な態度になってしまう可能性もないでもない。
アスペルガー症候群者が「無用な失敗」を経由せずに定型発達者とのコミュニケーション手段を獲得するために、定型発達者の心理研究が急務であると私は考えるのだ。
ただ、それにも大いなる問題がある。
それは、定型発達者のありようや定型発達者のコミュニケーション特性は定型発達者にはそれが当たり前であるだけに、なかなか意識されにくいということである。すなわち、定型発達者である支援者にはそういった知識の集積をすることが非常に難しいのである。
かくして、定型発達者の感覚・コミュニケーション特性等を集積するには、定型発達者の情報提供という支援を受けながらアスペルガー症候群者自身の自助活動でする以外にはないのではないのではないかと思うのである。
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