「アスペルガー症候群者には感想というものがわからない…かも?」の、その2に相当するので、よろしければ前回の記事からお読み下さい。
前回の記事ではたくさんのコメントをいただきありがとうございました。
おかげさまをもちましてだいぶ定型発達者における「感想」というものが少しずつ見えてきた。
で…感想…やっぱり実感はわかない。
というのが「感想」と解釈されるらしいというのはわかりました。
が、これ(2行前の一文)は私の中では「見解」に入るものです。
さて、本論に行きましょう。
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(1)定型発達者における「感想」というもの
ある事象に対して感じた事、思った事を述べたもの…これが「感想」辞書的表現であるが、
さらにこれに、「感情、感覚をともなっている」と定型発達者が解釈するものが「感想」として取り扱われるようである。
アスペルガー者(PDD者)が「感想」を伴わない「意見」「見解」として表現した文章において、定型発達者はかなりの確率で「定型発達者的に感想とおもわれるもの」を自動的に抽出してしまうことが十分にあり得る。
(2)コミュニケーション手段としての感想
定型発達者において、「感想」はコミュニケーションの一手段として機能しているため、「仲間確認」に使われる事もままある。
それだけに、定型発達者との会話において「対立する感想」を述べる事は、「仲間確認」の阻害要素となるため、注意が必要である。
ここでなぜ注意が必要かということに着目してみると、定型発達者においては「感想」「見解」「意見」の境界があいまいで、ある種これらは「コミュニケーション手段の1つ」として統合されたものであるといったことがいえるかもしれない。
(3)定型発達者は感想がない会話には不全感を感じやすい。
定型発達者は「感覚」「感触」等、感想に類する発言を言い合う事をコミュニケーション手段の1つとしているため、そういった会話の中で、感覚的用語がない「意見」「見解」のみの発言をするととまどい、かつ、意見、見解のみの発言に対して、物足りなさを感じるようである。
特に自身のことについて問われているのに「意見」「見解」のみで返答すると、「自分のこととして考えていないのでは」「他人事みたい」という感触を定型発達者に与えるようである。
(4)定型発達者の発する「感想」は一過性が強い。
どうやら、「そのとき」「その場での」といった限定性がかなりあるようである。
(5)「感想」という用語を「意見」「見解」を表すときもある。
意見・見解というと固くなるのでその印象を和らげるために「感想をお願いします」などという使い方をすることもあるようだ。
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さて以上5点を、定型発達者の感想の捉え方の特徴であるとするなら、
うわさ話、悪口、陰口の類も「感想」を用いたコミュニケーションとして成立することは、言うまでもないだろう。そして、それが比較的一過性のものであることも理解できなくもない。
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さて、不毛な対立を起こさないためのコツは上記から見えてくる。
◆何かについての感想を定型発達者と語るとき
1 「感覚的用語」を多用すること。
2 対立する感想はできるだけ言わない事。
◆何かについての感想についての記述を求められたとき
「感想」にこだわらず、「意見」や「見解」を書いてしまっても実質上問題はない。
また、「感覚的用語」が入っていると読む方は感想として理解してくれる。
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まあ、実際、感想をといわれてしまうと、アスペルガー者の場合「意見」だの「見解」だのを言ってしまうか、でなきゃ「言葉にならない…」ということも多々ある。
自動的に「意見」「見解」が先に脳内に浮かんでしまい、「感覚的なもの」は後回しになって、あとからぼーっと感じ入ったりすることも多々あるだろう。この辺は「自分の感情・感覚が自分でつかみにくい」というアスペルガー者の特徴としてあるのではないだろうか。
ついでに言うなら定型発達者とは違う「感想」をもつことも多々あるので、コミュニケーション手段としての感想というものについて行けない部分はある。
「聞き役に徹しておく」というのも、ある面かしこい選択だろう。
ま、実際のところ、ブログでは結構主張もするが、私は実生活においてはほとんど聞き役に徹している。「相づち」をうつのが関の山というのもあるが、その方が、妙な対立を起こしたり、妙な誤解を受けなくて済むということを経験的に学んできたような気がする。
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とまあ、こんなところかなあと、皆さんのコメントを読んで短めにまとめてみました。


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え、まとめただけ?
はいそうです。
ですが…
そこをなんとか
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